【全文】衆議院 内閣委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年4月24日)の要約
高山聡史議員が衆議院内閣委員会でAISIの機能強化・規制のサンドボックス・スタートアップ育成について質疑をしました。
2026年4月24日、チームみらいの高山聡史議員(幹事長)が衆議院内閣委員会で、AIの安全評価体制の強化、規制のサンドボックス制度の改善、スタートアップ育成策と規制改革の連動について質問しました。
高山議員はまず、日本のAIセーフティ・インスティテュート(AISI)の現状に問題提起をしました。
- 英国AISIとの差: 英国のAISIは、最新AIモデルごとにサイバー・生物・化学などの危険性を評価した技術レポートを継続的に公開しています。
- 日本はまだこれから: 日本のAISIは、評価の枠組みや方法論は整備されてきたものの、個別モデルを評価した技術レポートの公開実績はまだ少ない状況です。
- なぜ重要か: AIモデル開発企業は、公開前のモデルを事前に評価できる信頼できる機関だけに情報を提供します。日本のAISIが「評価できる機関だ」と国際的に示せていなければ、最先端AIへの早期アクセスが得られません。
高山議員は「オープンソースのモデルから評価実績を積んでいくことも一案」と具体的な提案も行いました。小野田紀美大臣(AI戦略担当)は「AISIの人員を現行の2倍程度に拡充する」「各国との連携強化に取り組む」と答えましたが、具体的なロードマップについては「なかなか今は申し上げられない」との回答にとどまりました。
規制のサンドボックス制度とは、AIなどの新技術や新しいビジネスモデルについて、期間と参加者を限定した「試験的な実証」を認め、その結果をもとに規制を見直していく仕組みです。
高山議員は「制度の趣旨は優れているが、運用面に改善の余地がある」と指摘しました。
- 申請から認定まで約8か月かかる: スタートアップにとって8か月は「今年と来年では事業環境がまったく違う」ほど長い時間です。
- 申請書の作成が煩雑: 一部の事業者からすでに指摘が上がっています。
- 制度開始から33計画が認定、3件が実際の法改正につながった: 着実な実績はあるものの、件数はまだ少ない状況です。
城内実大臣(経済財政担当)は「ハンズオンでサポートしながら利活用促進に取り組む」と答えました。
2022年に始まったスタートアップ育成5か年計画は、残り期間がわずかになっています。高山議員はその成果と課題を整理しました。
成果: スタートアップの社数は2021年の16,100社から2025年には過去最多の25,000社に増加し、エコシステムの裾野は確実に広がりました。
未達の目標:
- 投資額10兆円目標 → 実績は約8,000億円台で横ばい
- ユニコーン企業(時価総額1,000億円超の未上場企業)100社目標 → 現状8社
- 政府調達3%目標 → 未達
高山議員は「医療・モビリティ・金融・宇宙など、スタートアップが伸びたい分野はことごとく規制に左右される」と指摘し、スタートアップ育成と規制改革を「一体で」進めるべきと求めました。城内大臣は独禁法の議決権制限見直しや有価証券届出書の提出免除基準の引き上げなどの具体策を示し、5月までに強化戦略をまとめると答えました。
この質疑を通じて見えてきたのは、AI政策でもスタートアップ政策でも、「方針はある・人も増やす」という意欲はあるものの、具体的なスケジュールや数値目標はまだ明確ではないという点です。高山議員は「1,000点を目指す企業が何社生まれるかが大事」と強調し、引き続き議論を続けていく姿勢を示しました。