【全文】衆議院 憲法審査会 質疑・発言/政調会長・古川あおい(2026年6月11日)の要約
古川あおい議員が衆議院憲法審査会で国民投票法改正と情報環境の整備について質疑をしました。
2026年6月11日、衆議院憲法審査会で、チームみらい政調会長の古川あおい議員が国民投票法の改正案について質疑を行い、情報環境の整備と投票環境の改善を訴えました。
今回の国民投票法改正案は、「3項目」と呼ばれる以下の変更を盛り込んだものです。
- 開票立会人の選任規定の整備:開票作業を監視する立会人(その場に立ち会って公正に行われているか確認する人)を選びやすくする
- 投票立会人の選任要件の緩和:投票所の立会人を確保しやすくする
- FM放送による広報の追加:国民投票の情報をFM放送でも流せるようにする
これらはすでに公職選挙法(一般の国政・地方選挙に関するルールの法律)で先行して実施されており、今回はその仕組みを国民投票にも適用するものです。古川議員はチームみらいとして「早期成立の意義を認める」と賛成の姿勢を示しつつ、実際の効果についても確認しました。
答弁に立った提案者の馬場伸幸議員は、「令和8年の衆院選で悪天候時に分割開票区を新設した際に立会人が確保できた事例がある」「青森県の参院選でFM政見放送が実施された」など、公職選挙法での実績を紹介しました。
実は、2021年(令和3年)の国民投票法改正の際に、「施行後3年をめどに検討する」と附則で約束された事項があります。それが附則第4条第2号——インターネット有料広告の規制や、運動資金に関するルールなど、ネット上の情報環境の適正化です。
しかし、その検討期限はすでに過ぎています。しかも問題は当時より複雑になりました。AI技術の急速な進歩により、本物と見分けがつかない偽の発言や映像が誰でも簡単に作れる時代になったからです。古川議員は「この宿題の重みは当時より増している」と強調しました。
答弁した浅野哲議員と和田政宗議員は「速やかに検討を進めたい」と述べましたが、いつまでに結論を出すかの具体的なスケジュールは示されませんでした。
古川議員は質疑に続いて意見発言も行い、次の3点を訴えました。
① 表現の自由を大前提に 偽情報への対策というと、情報の「削除・禁止」がまず浮かびます。しかし、国家が何を「真実」か決めて規制する発想は、正当な意見までが萎縮してしまう危険があります。チームみらいは、削除・禁止よりも「情報の出どころが分かる仕組みづくり」「AIを活用したファクトチェック(事実検証)」など、表現を制約しない技術的・制度的アプローチを基本とすべきと主張しました。
② 選挙と国民投票のルールを整合させる 現在、与野党の「選挙運動に関する各党協議会」でSNSの偽情報対策法案の検討が進んでいます。公職選挙法が改正されれば、国民投票法にも同様の対応が必要になります。古川議員は「憲法審査会でも同じ議論を並行して進め、ルールを整合させるべき」と提案しました。
③ 誰でも投票できる環境を 在外邦人(海外に住む日本人)や離島の住民など、投票所に行きにくい人が現にいます。古川議員は、電子投票の先行事例として2024年の大阪・四條畷市(全国8年ぶりの電子投票実施)や、エストニアのインターネット投票制度を紹介しつつ、セキュリティ対策も含めた幅広い検討を呼びかけました。
今回の3項目改正については、チームみらいも賛成の立場です。ただ、それと並行して、期限切れになっているインターネット規制の「宿題」や、新たなAI偽情報への対応を憲法審査会で本格議論するよう強く求めた形です。
憲法改正の賛否を問う前に、「誰もが正しい情報をもとに投票できる環境」を整えることが、立場を超えた共通の課題として問われています。