2026年7月14日·参議院·委員会·総務委員会
【全文】参議院 総務委員会 質疑/党首・安野貴博(2026年7月14日の要約
会話形式(原文ベース)
- 安野貴博チームみらいの安野貴博でございます。本日は、NHKの令和6年度決算に関連して、我が国最大の報道機関であるNHKが保有する報道由来のデータや映像といった貴重な資産をAIの時代にいかに安全に活用していくかという観点から伺ってまいります。 私は、NHKの保有する過去の放送データは大変貴重なものであり、個人のプライバシーをしっかりと守る形でやれば、開発を始めとする社会の発展に役立つものであるというふうに考えます。 本日は、NHKの取り組みや今後の方針をお伺いしていくだけではなくて、こういった情報の活用を阻んでいるような現行制度上の課題に関してもお伺いしていきたいと思っております。 まず第一に、報道由来のデータや映像のAI活用についてNHKに伺います。 今年3月のにおいてNHKから、、通称との共同研究を開始したとのごがありました。 本共同研究では、が独自開発しているの信頼性と安全性を評価するを用いて、NHKが有するアーカイブデータを外部AIへ安全に提供する方法を検討していると理解しております。本取り組みは貴重な報道データを安全に利活用できる環境構築に寄与するものとして私も応援をしております。 その立場から質問いたします。 まず、本研究、進捗状況をお聞かせください。また、報道由来のデータの外部提供を進める上で、最大の障害はどこにあるとお考えでしょうか。
- 山名 参考人お答えいたします。委員ご指摘のとおり、NHKが保有するアーカイブスやニュース原稿など、データのAI活用につきましては、これを実現することを目標に、今年の2月から国立研究開発法人、との共同研究を始めております。 共同研究のテーマの一つが、NHKのデータをどうすれば外部のAIに対して安全に出していけるのかということであります。この「安全に出していく」という言葉の中に含まれるのが、NHKが保有するさまざまなデータの中に含まれる個人情報などプライバシーに関わる情報の取り扱いです。データ加工が必要なこうした情報を自動的に見極めて、これを、する技術研究がこの共同研究の大きなテーマの一つでありまして、とがそれぞれの知見を持ち寄って研究に当たることになっております。 NHKがデータの外部提供を進める上での課題ということですけれども、著作権やなど、データに含まれるさまざまな権利について慎重な取り扱いが必要であるということは、これまでも国会等でお答えしてまいりました。それに加えまして、個人情報などプライバシーに関わる情報の取り扱いにつきましても大きな課題になっているところでございます。
- 安野貴博ありがとうございます。課題意識、よく理解できました。 次に、にお伺いいたします。 私は、これまでNHKを始めとする報道機関の報道データをAIの学習へ安全な形で活用していくことの重要性あるいはポテンシャルについて申し上げてまいりました。 しかし、その前提として、一つ懸念がございます。NHKからも今ご指摘あったとおり、個人情報、プライバシーに関することというのは非常に配慮しなくてはならないと考えております。そして、その現行のでは、AIが学習した個人情報を含むデータを製品やサービスとして出力する場面の規律、こちら、明確に定まっていない点もあると認識しております。出力段階の規律が曖昧なままでは、報道機関がニュースデータをAI開発事業者などの第三者に提供し活用していくという取り組みの先行きや安全性が不透明になってしまいかねないと考えます。 このような状態である一方、ChatGPTやClaudeといったが、過去の報道に掲載された病歴や犯罪歴などのをそのまま出力しているという実態もございます。 たとえば、とある事件の容疑者の親族についてChatGPTに聞くと、インターネット上に公開されているニュース記事などを基に、親族の病歴や信仰といったがそのまま出力される例がございます。 そこで、まず事実確認をさせてください。 が報道に掲載されたを出力しているという実態について、政府は現行の上、どのように整理をされておられますでしょうか。
- 小川 政府参考人お答えをさせていただきます。個別の事業者やサービスに対する上の評価については回答を差し控えさせていただきます。 その上で、一般論として、がのを行う場合には、上、原則として本人の同意を得る必要がございます。もっとも、この規律は、、すなわちなどを構成する個人情報の提供を対象としたものでございまして、提供する情報がに該当しない場合には適用されないものでございます。 サービスの提供を行う事業者におきましても、このような規律を踏まえながら、当該サービスにおける個人情報の取り扱いに関する法的整理について適切に検討されるべきものと考えております。
- 安野貴博ごいただき、ありがとうございます。 今いただいた話、個別のものについては答えられないというところで、その方針自体は理解するものでございますが、今いただいたお話でいうと、たとえばから情報を基に学習して、それを基にを出力するという場合、これは現状、の規定というものに抵触しかねないと考えておりますが、一方で、たとえばウィキペディアのデータ、これはと私は言えるのではないかと思っておりますが、こちらを学習したが、ウィキペディアの中に書かれているについて出力するケースというのは間々あると思っておりまして、ここの出力側の規律についてもろもろ議論が必要なのではないかというふうに考えております。 こちら、解釈の具体化であるとか事例の整理であるとか、この出力側の規律についてガイドラインの議論、そして提示、進めていくべきだと考えますが、こちらの方針、お伺いできればと思います。
- 小川 政府参考人お答えをさせていただきます。 今般、が今期国会で成立をしておりまして、そこにおきましての導入というのが盛り込まれたわけでございます。におきましては、この改正法のに向けまして規則などの整備を今後行っていくことを想定しているわけでございます。 このAIに関連する上の論点につきましては、この規則などの整備に際しまして、関係府省などとも連携をしながら、必要な範囲で適切な整理を行うことを検討してまいりたいと考えております。
- 安野貴博ごいただき、ありがとうございます。 最後に一問、に映像データの利活用についても伺います。 NHKの保有する映像データ、こちらは大変貴重なものだと考えておりますが、映像にはテキストと異なる難しさがあると考えております。映像には、撮影の現場に居合わせた不特定多数の方々の顔、容貌といった個人情報が本人の同意なく数多く含まれております。こうした映像を学習データとして利活用しようとした場合、映り込んだ一人一人の個人情報をどのように扱うべきか、現行の上の整理は必ずしも明確ではないと認識しております。そこで、お伺いいたします。 映像データに含まれる不特定多数の個人情報について、これをAI開発に利活用する場合、現行法上どのように整理されるのか、お伺いします。
- 小川 政府参考人お答えをさせていただきます。におきましては、個人情報のうち特定の個人情報を検索することができるように体系的に構築されたものであるを第三者に提供する場合には、原則として本人から同意を取得する必要があるという、先ほどご説明したとおりでございます。 言い換えれば、映像データに特定の個人を識別できる顔画像などが含まれた場合であっても、それが検索可能な形で体系的に構成されたに該当しない場合につきましては、当該映像データを第三者に提供するに当たって、上は本人から同意を取得することまでは求められないということになっているわけでございます。
- 安野貴博明確にごいただき、ありがとうございます。個人を識別しなければそういった形での活用は可能であり、個人を識別する場合はしっかりと現行法上厳重に守られるという理解をいたしました。 私の質問、以上となります。ありがとうございました。