2026年4月9日·衆議院·本会議·本会議
【全文】衆議院本会議 質疑/政調会長 古川あおい (2026年4月9日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 古川あおいチームみらいの古川あおいです。を代表し、「」について質問いたします。 高市総理は予算や経済政策の議論において「」という単語を繰り返し強調されています。企業が投資判断を行うために政策の先行きが見通せることが重要であるという点については、私も同意いたします。 本日私が問いたいのは、国民にとっての医療のです。病気になったとき、自分がいくら支払うことになるのか、世界情勢が不安定になっても医療が維持されるのか、それを見通せることは、国民の生活設計と治療の継続性にとって不可欠です。本日はこの観点から質問いたします。 まず、についてお伺いします。 今回の見直しでは本年8月に約7%、来年8月にはさらに最大約3割の引き上げが行われる予定です。現在では1年あたりの引き上げ幅について基準もなく、今後も引き上げが続くのか、どの程度引き上げられるのかもわからない状況です。 患者の負担上限の適切な水準について、政府から具体的な方針は示されていません。この点、では、医療費が家計支出の一定割合を超える状態を「」と定義しています。 本法案では、の見直しにあたり「長期にわたって継続的に療養を受ける者の家計に与える影響を考慮する」という文言が追加されます。しかし「考慮する」という言葉だけでは不十分です。今後の見直しにおいては、負担割合が「」の水準を超えないこと、また単年の引き上げ幅を賃金上昇率の範囲にとどめることなど、具体的な数値を用いた議論を行うことを約束し、患者のを高めていくべきではないでしょうか。 また、本法案の附則では、「社会経済情勢の変化及び社会の要請に対応し」「所要の措置を講ずる」と定めています。すなわち、「社会経済情勢の変化」や「社会の要請」の在り方次第では「所要の措置」として、今後、のを引き下げを行うこともあり得ると理解してよろしいでしょうか。総理にお伺いします。 また、現行制度には、病気により退職した場合でも前年所得をもとに負担上限が決まる仕組みなど、多くの構造的な問題が残されています。 今回新たに患者負担の年間上限が導入されますが、事後清算が前提であり、年間上限に達した時点で医療費の支払いが不要になる仕組みとはなっていません。 このような構造的な課題、特に、年間上限に達した後も患者の支払いが継続することがある点について、政府の認識、そして対応方針を厚生労働大臣にお伺いします。
- 高市内閣総理大臣今回の見直しでは、専門委員会で国民の皆さまのを高める観点から家計への影響を分析するため、延べ20を超えるさまざまな事例やを用いた家計の収支状況に関する資料などをお示しした上で議論を行い、一人当たりの医療費の伸びを踏まえた上限額の見直しやの細分化などを行うこととしており、今後見直しを行うに当たりましても同様の取り組みを進めてまいります。 また、本法案の附則では、「社会経済状況の変化などに対応し、さらなる改革について検討する」とされており、を含む医療保険制度を持続可能なものとするため、その時々の状況や課題に応じた不断の検討を進めてまいります。
- 上野厚生労働大臣今回新たに創設する年間上限は、化するためのシステム整備を待つのではなく、まずはであっても早急に実現を図ることが専門委員会の議論の到達点となっており、本年8月から開始することが患者の皆さまの意向にも沿うものと考えています。 その上で患者の皆さまのご負担を軽減するためにも、できる限り早い段階で化することは重要だと考えており、システム面や実務面での課題について、をはじめとした関係者と丁寧に議論を重ねてまいります。
- 古川あおい次に、にかかる費用の一部を保険給付外とする「」の創設についてお伺いします。 既存の選定療養は、患者が事前に説明を受けて選択した場合にのみ特別の料金が発生するものです。ところが今回創設される「」による負担は、医師の処方判断にともなって自動的に発生するため、患者が会計の場で初めて保険外の負担を知る、という事態が起こりえます。この点について、患者への事前説明と同意の取得を制度上どのように担保するのか、医療機関や薬局における説明の在り方など、具体的な制度設計について、厚生労働大臣の見解を求めます。
- 上野厚生労働大臣今般の見直しによる新たな別途の負担の徴収に当たっては、医療現場において患者に対してその内容や費用に関する丁寧な説明を行い、その同意を得るようにすることが重要であると認識しています。 施行に向けては、そうしたプロセスの制度上の位置づけや周知広報が国民の皆さま向けだけではなく、医療現場の方々にとって実務面も含めて、分かりやすいものとなるように検討してまいります。
- 古川あおい今回の特別の料金はの算定対象外となります。患者が選んだわけではない保険外の負担が、最後のであるの枠の外に置かれることになります。改正案では「配慮が必要な者」への除外措置が検討されていますが、条文上は対象や措置について具体的な内容は示されておらず、患者の不安は払拭できません。 厚生労働大臣にお伺いします。配慮の対象となるのは具体的にどのような者か、今回の改正はそうした方々に対してどのような影響を与えるのか、またそうした内容はいつどのような形で決定するのか、政府の方針をお答えください。
- 上野厚生労働大臣今回の見直しに当たっては、引き続き必要な受診が確保されるよう、がん患者やなど配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、入院患者、対象医薬品の長期使用等が医療上必要と医師が認める方などについては、新たな負担となる薬剤費の4分の1の特別の料金を求めないとする等の配慮を検討しています。こうした配慮を必要とする方の具体的な範囲については、制度の施行に向けて専門家の意見を伺いながら丁寧に検討してまいります。
- 古川あおい最後に、中東情勢と医療関係物資の安定供給についてお伺いします。患者にとっても医療現場にとっても、必要な物資が継続して手に入るかどうか見通しが持てることは、安心して治療を続けるための前提です。 昨今の医療物資供給の不安に対して、総理は先日Xで厚労省のを紹介されています。このように国民の不安に対して、積極的な情報発信を行っている点は評価いたします。しかし、このポータルの役割は、一見して明らかではありません。 総理の投稿には「医療関係物資の調達に不安をお感じの方は厚生労働省まで情報提供を」とありましたが、こちらのポータルサイトはあくまで事業者向けであり、患者などからの問い合わせや情報提供は想定されていないという理解でよいでしょうか。もしそうであれば、広く国民に紹介することで想定外の問い合わせが集中し、必要な情報が埋もれるリスクもあるかもしれません。 この厚労省のワンストップポータルはどのような方に使っていただくことを想定しているのか、また、ここで情報提供をするとどのような対応がとられるのか、あらためてこの場で国民に向けて総理からご説明をお願いします。
- 高市内閣総理大臣医療機器などの供給の偏りや目詰まりを解消し、安定供給を確保していく観点から、厚生労働省のワンストップポータルに製造販売事業者や卸しと医療機関向けの相談窓口を新たに設置し、積極的な情報収集、状況把握を強化しております。 これらの窓口でいただいた情報は流通段階の目詰まりを解消するべく活用することとしており、すでにいくつかの医療物資について流通段階の目詰まりを解消しております。
- 古川あおい原油や石油製品等について、政府の「必要な量は確保されている」という説明だけでは、国民も医療現場も先を見通すことができません。医療関係物資やその原料について、代替調達ルートの確保や輸出国への働きかけなど、政府が取りうる選択肢は何か、どのような指標をして対応を検討をしているのかなど、具体的なシナリオが政府内に存在することを示していただければ、医療関係者・国民の安心につながります。 備えあれば憂いなし。今後状況が改善しなかった場合にどのような対応を取りうるのか、医療機器および医療物資等についての政府の「備え」の状況について、総理にお伺いします。 私は厚生労働省の職員として、コロナ禍においてはマスクなどの物資確保にあたっておりました。今、当時と似たような状況が繰り返されようとしていることに、強い懸念を覚えております。 本法案の議論を通じ、医療制度の持続可能性、医療提供体制の安定、そして患者のの向上を政府に強く求め、私の質問を終わります。
- 高市内閣総理大臣経済産業大臣と厚生労働大臣が緊密に連携をして、命や健康を支える医療機器や医療物資などの安定供給を必ず実行するよう指示をしております。 今朝も両大臣が本部長を務める対策本部が開催され、いくつかの医療物資について流通段階の目詰まりを迅速に解消した事例が報告されており、医療機器などについて直ちに供給が滞る状態ではないと聞いております。 また、担当の赤澤(亮正 経済産業)大臣の下、医療、農業、物流を含め分野横断で中東情勢の影響を受ける重要物資の供給状況を総点検し、融通の調整に取り組んでおります。 人命に関わるものが最優先に配分されるよう、厚生労働省において、一斉点検により、的確に状況を把握し、必要に応じて、他の流通経路から融通支援や代替製品の調達などを行う、といった安定供給に万全を期してまいります。