【全文】衆議院 厚生労働委員会 質疑/政調会長・古川あおい(2026年4月24日)の要約
古川あおい政調会長が衆議院厚生労働委員会で高額療養費制度の見直しや産科施設の事務負担、医療DXについて質疑をしました。
2026年4月24日、衆議院厚生労働委員会で、チームみらいの古川あおい政調会長が健康保険法等の改正案について質疑を行いました。高額療養費制度の見直し、出産費用無償化に伴う産科施設の負担、医療現場のDX推進など、患者・医療従事者双方の視点から政府の姿勢をただしました。
今回の審議で、古川議員は高額療養費制度(医療費の自己負担に上限を設ける制度)の見直しに際して「影響を受ける患者数や負担の大きさを示してほしい」と政府に求めましたが、「把握が困難」との答弁しか得られなかったと問題提起しました。
古川議員は「現行システムでは難しい」で終わらせるのではなく、実現するために必要なコスト・期間・制度改正の内容を国民の前に示すことを政府の原則とすべきと提案しました。
高市首相は「できない理由をあげつらうのは簡単。できる方法を考えてほしいと役所にもお願いしている」と応じ、問題意識を共有するとして前向きな姿勢を示しました。
古川議員は、今回の見直しで患者団体も交えた専門委員会が開かれたことを評価しつつ、「毎回必ずそうした場を設けるという法令上の保障がない」という課題を指摘しました。
さらに、「医療経済学者のようなデータ分析の専門家を、1回のヒアリングではなく委員として継続的に参加させるべき」と提案しました。医療費が患者の受診行動や家計にどう影響するかを、数字でしっかり分析できる専門家を制度設計の場に置くべきという考えです。
高市首相は「今後も患者団体に参画いただいて専門委員会で議論するのが基本」と答え、医療経済の専門家の委員参加についても多角的な人選を検討する姿勢を示しました。
今回の改正で出産費用が実質無償化されますが、古川議員は「特に規模の小さな助産所に新たな事務負担が増えるのではないか」と懸念を示しました。
助産所はこれまで健康保険への請求業務を行ってきた経験がない施設もあり、厚生労働大臣への指定手続きや請求システムへの対応など、新たな負担が生じる可能性があります。産科はただでさえ医師不足・施設減少が深刻な分野であり、事務負担が追い打ちをかけないか心配されています。
仁木副大臣は「指定手続きの事務負担が過大とならないよう、関係団体の意見を丁寧に聞きながら対応を検討する」と答えました。なお、当分の間は従来の出産育児一時金の仕組みも選択できるようにするとのことです。
今回の法改正では、病院のICT活用や生成AIの導入といった業務効率化・勤務環境改善を支援する新たな事業区分が、地域医療介護総合確保基金(国と都道府県が医療機関を支援する基金)に設けられます。
古川議員は、令和7年度補正予算で200億円を投じた同様の事業の効果がまだ確認されていない段階で法改正として恒常化することの理由を問いました。「パイロット事業として試してから恒常化するほうが説明として納得できる」という趣旨です。
医政局長は「医療従事者不足が急速に進む中、喫緊の課題であり速やかに推進する必要がある。これまでの先行事例でもICT活用の効果は確認されている」と説明し、今後も取り組みの効果を数値で確認しながら進める方針を示しました。
締めくくりに、古川議員は今回の委員会での自身の質問内容をAIでまとめた資料を委員に配布しました。「政府がどんな約束をしたかをこれからも追いかけていく」と宣言し、誠実な対応を求めました。
上野厚生労働大臣は「高額療養費の受診行動への影響分析、年間上限の現物給付化(窓口で直接支給する方式への転換)、金融所得の早期反映など、さまざまな課題が指摘された。施行に向けて関係者の意見を聞きながら丁寧に検討を進める」と答えました。