2026年5月15日·衆議院·委員会·厚生労働委員会
【全文】衆議院 厚生労働委員会 質疑/政調会長・古川あおい(2026年5月15日の要約
会話形式(原文ベース)
- 古川あおいチームみらいの古川あおいでございます。本日は、社会福祉法等の一部を改正する法律案について、質問をいたします。 先ほどの豊田先生の質問とちょっとかぶるところがあるんですけれども、今回の法改正で、、のが廃止される件について、まずお伺いいたします。 現在の制度ですと、5年に一度訪れるの更新研修は、現場で働かれる方々にとって大きな負担となっているということが指摘されており、今回の改正により、その負担軽減が図られるということ自体は望ましいことだと考えております。しかし、今回の制度改正で、本当に現場の負担、の方の負担が軽減されるのかという点については、疑問の声も上がっております。 そこで、まず基本的なことについてお伺いいたします。 現行ののについては、更新に当たっての負担、具体的には、更新費用の負担ですとか時間の負担、また、更新研修の場所まで行かなければいけないという移動の時間であるとか交通費であるとか、そういったさまざまな負担がございますが、これらはそれぞれどの程度なのでしょうか。現場からは、数万円する受講料がの場合もあるというような声も上がっております。 今回の改正によってが廃止された場合、その後に設けられる新しい研修制度においては、現行の更新研修と比較して、、の実質的な負担というのはどの程度減少するのでしょうか。具体的な数値について、お答えいただければと思います。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。委員お尋ねの、まず、現行のの研修に関する負担についてですけれども、初回の更新研修につきましては、研修時間は88時間で、受講料の平均は約59,000円、2回目以降の更新研修につきましては、研修時間は32時間で、受講料の平均は約25,000円となっております。あわせて、対面で研修を実施している場合には、研修会場への移動に係る一定の負担が生じている、こういう状況でございます。 それで、今回の研修体系の見直しによりまして、それぞれの対応についてというお尋ねでございます。 まず、時間的な負担、それから移動の負担につきましてですが、現在は、5年間、更新のたびに、その時期に集中して、座学中心で、集合研修中心で行っておりますが、これについて、一定の期間内の分割受講が可能になるということ、それによって1回当たりの研修時間は縮減をされます。あわせて、今までは、更新のタイミングでということになりますので、特定の期日、期間での受講を、先ほど申し上げた時間数について、かなりの期間を要するわけですけれども、これをお願いをしておりましたが、オンラインやオンデマンドによる受講を基本とするという方針を今回考えております。これが達成をされますと、時間や場所にとらわれることなく柔軟に受講が可能になる、あるいは、移動に係る負担が軽減される可能性がある、こういうことでございます。 あわせて、研修時間につきましても、今回の見直しに伴いまして、いわゆる講義形式、講義は重要でございますけれども、他方で、知識の習得ですとか技術のアップデートといったことが主眼になりますので、こうした部分の時間数を見直すということは考えられると思います。あわせて、初回更新研修など、特に時間数が多くて負担が大きい研修課程の見直しも考えております。こうしたことにつきまして、全体の時間数の可能な限りの縮減につきまして、関係者のご意見を伺いながら検討していきたいと思います。 経済的な負担につきましては、先ほど申し上げた時間数の縮減自身が経済的な負担の縮減につながっていく効果があるだろうと思っております。あわせて、現在、各県単位で研修の教材を作っていただいておりますが、この部分の作業を国の方でお引き受けをするということを考えておりまして、こうしたこともあわせて、経済面の負担の軽減についても一つ一つ積み重ねて実現してまいりたい、このように考えております。
- 古川あおいありがとうございます。新しい制度におきましては、詳細についてはこれから関係者の意見も聞きながら決めていくということでしたので、ぜひ、今現場で苦しんでいる方の声を聞いていただくとともに、今おっしゃっていただいたような負担を軽減していくという趣旨が着実に実行されるよう、引き続き設計をお願いいたしたいと思います。 特に、集合研修が行われる都市部に移動しなくてはいけないや離島などの地域で働かれるの方が、研修受講に際して大きな負担を負うことのないよう、引き続き、オンラインで受けられる体制や移動にかかる交通費等の支援なども含めて検討いただければと思います。 続いて、廃止後の研修が引き続き義務であるという点についてお伺いいたします。 今回の改正案では、都道府県知事は、研究受講命令を受けたが当該命令に従わない場合には、1年以内の期間を定めて、としての業務を行うことを禁止することができると定められております。つまり、研修を受講しなかった場合には、業務に従事する資格を失うということです。 先ほどのお話の中で、今までは更新できなくなって資格を失うという話でしたけれども、資格を失って働けなくなるということでしたけれども、今回、になって、資格は失わないよということかもしれないですけれども、結局、業務を禁止できるということであれば、これまでの資格更新と実質的に変わらないのではないかという疑問の声も出ております。 今回の導入というのが今までの制度とその点どのように変わるのか、お聞かせください。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。現行のの資格のは、先ほど委員ご指摘くださいましたように、更新と研修の受講がひもづいておりまして、更新期限までに研修を受講しない場合、直ちに資格を失って、業務ができなくなる仕組みになっております。今回の見直しは、を廃止いたしますので、一旦離職した場合でも資格自身を失うことはありませんので、復職が容易になるという仕組みとしてまずは想定されているということは冒頭申し上げておきます。 その上で、これまでとの違いということなんですけれども、今回の法改正では、これまでの取り扱いと異なりまして、事業者に対して研修受講機会確保のために必要な措置を講ずるよう義務を課すということを内容に盛り込んでおります。これによりまして、研修未受講者に対して、事業者から研修時間の確保や受講の指導等が行われる、まずは事業者からそうしたことが行われるということを想定をしております。その上で、正当な理由なく研修を受講していない本人に対して、そういうケースがあればということですけれども、その場合には、先ほどご紹介いただいた等々が行われて、最終的にはもなり得る、一応、そんなツーステップになっていくということです。 これまでのは、いわば個人に全体を寄せたような設計になっておりますが、事業者の位置づけ、それから個人というツーステップに今回切り替えていくということによって、仕事を離れている間は研修の受講は求めない、従事している間は求めますが、事業者の方にまずお願いをし、それから本人へとツーステップにやっていくということが今回の実質的な変更点であるというふうに承知しております。
- 古川あおいありがとうございます。これまでは個人の方に受講をしなくてはいけないと対応を求めていた部分について、事業所に対して対応を求めていくという点については評価をしたいと思います。 続いての質問に参ります。今回、を廃止することで、本当にの方が研修を受ける際の負担が軽減されるのであれば、更新が負担となって就労継続を諦めていた方や、資格が失われてしまうことによって復職の機会を逃していた方にとってよいことだと考えます。 一方で、今回、研修を簡素化するということがジメントの質に悪影響を与えるということはあってはならないと考えます。 こうしたさまざまな観点から、今回、を廃止することにより、の方の就業継続、復職状況や、ジメントの質など、介護の現場に実際どのような影響や変化があったのかということについて、しっかりを行い、その結果に基づいた政策のというのを行う必要があると考えます。 これについて、厚生労働省としては、今回のの廃止後にどのようなを予定しているのでしょうか。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、今回の制度改正は、の廃止によりまして、の皆さんの就業継続あるいは復職の支援、こういったことを行いつつ、質の確保についても配慮するという二つの目的を同時に達成するということを目指しております。 今回の研修の見直し、先ほど、前のお尋ねで申し上げましたようなものも、質の確保を図りながら現場のご負担を下げていくということを目指すものでございます。 今回の制度改正の影響につきまして、たとえば、就業がどれぐらい継続が図られたか、復職の状況、質の確保といった委員お尋ねの点につきましては、大変重要な点でございますので、もし今回の法案を形にしていただけましたならば、関係団体、都道府県等の協力を得ながら、研修の実施状況等も含めて実態把握をした上で、関係者にをし、その次の見直しにつなげていく、そういうを回していくということを想定しております。
- 古川あおいありがとうございます。これからも注視をしていくというところですので、ぜひお願いいたします。 特に、今回、改正の趣旨、負担を軽減したいとか、個人ではなくて事業者に研修受講について促してもらうとかというようなことを、国としてはこういう方針でやっていますというのがあったとしても、結局、実施の段階になっていくと、研修も具体的な内容は都道府県主体でつくっていく部分もまだございますので、そういった点について、結局、伝言ゲームをしていく中で当初の意図が薄まってしまうということも考えられますので、しっかりとそうしたことがないよう、効果が出ているのかという点についてを続けていただければと思います。 次の質問に移ります。続いて、介護施設等の生産性向上についてお伺いいたします。 今回の改正案においては、介護施設等の生産性向上、経営改善の支援を国および都道府県の責務と位置づけております。その中においてですが、介護施設の現場において生産性向上を阻害している大きな負担の一つに、行政機関等に対する各種届出書類の作成の事務負担というものがございます。 私のほうで、ある介護施設を運営している方にヒアリングを行ったところ、例として出てきたのが、介護職員のという加算がございますけれども、この加算を算定する際に出さなくてはいけない計画書や実績報告書の提出が施設にとって大きな作業事務負担になっているという声をお伺いいたしました。 まず、基本的な事項についてお伺いしますけれども、このというのは、介護人材の確保、定着を目的に、事業者が一定の要件を満たすことでに加算がつき、その収入を職員の処遇改善、賃上げに使ってくださいという仕組みですけれども、介護施設等のうち、この加算を取得している施設というのはどのぐらいの割合になるでしょうか。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。の介護についてのお尋ねです。 今手元にありますのは、現在の対象範囲にされている事業所を分母に出した数字でございます。現行の対象サービスとなる事業所、施設を分母にした場合、約95%が四段階ある加算区分のいずれかを算定をしているという状況でございます。
- 古川あおい具体的な数字のお答え、ありがとうございます。これは95%の事業所が加算を取得しているというところで、そうなってくると、加算というよりかは、その手続きはもう全体に溶け込ませてもいいんじゃないかなと私は個人的には思ったりもするところですけれども、とにかく、9割以上の事業者がこのを提出しているというところで、提出に係る書類の手続き、事務負担というところも、日本全国にある介護事業所のうち95%がその負担を行っているということだと思います。 この加算を取得するためには、毎年、専用の様式で計画書や実績報告書を作成しなくてはいけないわけですけれども、こちらは現場の事務負担というのが非常に大きいと聞いております。 こうしたものについては、こうした書類を求める背景としては、やはりちゃんと加算のお金が賃上げに使われているよということを国として担保したいという意図もあるということは理解はいたしますけれども、こうした賃上げの実効性は担保しながらも、現在、書類の提出というものを求めている事項については、国のほう、行政機関のほうで保有している情報によって自動的に要件を満たすかどうかを確認するとか、なるべく、事業者側に負担を求めるのではなくて、行政側のほうで対応できないかということを検討するなど、請求に係る事務負担を抜本的に軽減していくことというのは非常に重要だと考えております。 この点、将来的には、計画書や実績報告書みたいなものを提出しなくてもよい仕組みが実現されることが望ましいですけれども、これまでどおり、一定の期間であったりとか一定の内容によっては提出というのが必要になるにしても、少しの工夫で事業者の負担というのは減らすことができると思います。 たとえば、現行のの計画書や実績報告書というのは、エクセルで、この様式で出してくださいというものが定められております。この種の様式というのはいろいろありますけれども、毎年書類の様式が少しずつ変わったりとか、自治体によって少しずつ様式が異なっているんだということで、事業者にとっては、かゆいところに手が届かないというか、そういったちっちゃな負担が積み重なっている状況でございます。 このの計画書と実績報告書の様式というものを、本日、配付資料としてお配りしております。こちら、左側が計画書、右側が実績報告書となっていて、事業者の方はこれを記入して提出をしなくてはいけない。この記入が求められている事項なんですけれども、基本的なこと、基本情報ということで、事業所の名前であったりとか住所であったりとかみたいなことを書かなくてはいけないんですけれども、これが絶妙に様式が異なっている。 これは、そもそもこれ自体が""と言われるようなセル結合式のやつですけれども、たとえば郵便番号を、計画書の方では123-4567みたいな形で記入ですけれども、報告書の方では一マス一桁ずつ入れるみたいな、そういうような様式になっております。 こういう、様式が異なっていることによって、実際に記入している事業者としては、1個目、1個書き終わって、じゃ、基本的なことだからコピー・アンド・ペーストで、コピペでこっちも埋めようかなとするとできない。こういう、一つ一つ見てみれば、いや、まあまあまあ、そんなのいいじゃないと思うようなことかもしれないですけれども、先ほどおっしゃっていただいたように、日本全国のうち95%の事業所がこの作業をやっている。 介護施設で働いていて、本来であれば利用者の方のケアをしたい、直接触れ合う業務をしたいという方がほとんどだと思います。その中で、このエクセルを埋めていて、コピペもできないとなって、こうした事務負担の軽減、これは非常に重要だと思います。 今回、この現在使われている様式についてはもうすでに出てしまっているものではありますけれども、たとえば、来年度以降は、こうした計画書、実績報告書においては、そういう、新しい様式を作成する際に、事務負担がなるべく減るように、可能な限り同じような様式を使い回せるような、前年と翌年であまり変わらないとか、二つの処理を求める際は、そこでなるべく基本的な事項については同じ形式でカバーするとか、そういったことを行い、記入の手間を省けるようにするべきではないでしょうか。 また、複数の自治体にわたって事業所を運営している事業者もありますから、都道府県ごとにもなるべく様式に違いが出ないよう、国としても配慮をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。重要なご指摘ありがとうございます。 様式の点につきましては、今年の年末、年明けにかけて、令和9年度改定のタイミングがございますので、そうした報酬の改定に基づいて、その様式をさまざま作るときに、事業所の方々のご負担が下がるようにしていきたいと思います。 それから、その様式以外のご指摘もいただいております。自治体によるばらつき、それから要件が複雑、いろいろなご意見をいただいていまして、私どもも、関係団体とご相談をして、どこの要件を緩和すれば取っていただけるのかというようなご相談をしながら、各年度ごとに取り組みをしております。各年度ごとに変わることのよしあしがあるので、改善だというふうにお考えいただけたらと思います。 それで、まず都道府県のばらつきにつきましては、今回の申請様式につきましては、通知の中で、国がお示しをした様式について原則として変更を加えないでくださいという文言を盛り込んでおります。 加算の取得の要件につきましても、一定期間については誓約で可能だとか、関係の書類の簡素化みたいなものを関係団体とご相談しながらやっておりますが、それをお願いしたとて、独自のルールが入ってしまうとなかなかその効果が薄まってしまうというところもあろうかと思いますので、要件の簡素化、それから都道府県によるばらつきをなるべく抑えていく、それからお示しする様式自身の、現場の皆さんにその様式を使っていただく際の事務負担の軽減、この3点をセットにして、次の報酬改定に向けて具体的な検討を進めてまいります。大事なご指摘、ありがとうございます。
- 古川あおいありがとうございます。様式の負担の軽減ですとか都道府県のばらつきについて前向きに対応いただけるということで、ありがとうございます。 ちょっともう一度、念のため確認なんですけれども、じゃ、今回、私が取り上げたこの計画書、実績報告書で、住所だったりとかそういう本当に基本的なところ、これがコピー・アンド・ペーストできないという問題については改善いただけるということでよろしいでしょうか。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長令和9年度の改定が予定をされておりますので、そのタイミングに合わせて改善を検討してまいります。
- 古川あおいありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 最後の質問に移りたいと思います。最後に、生産性向上のための等のテクノロジー導入についてお伺いいたします。 介護施設の生産性向上のためには、等のテクノロジーを導入して生産性を向上させることが不可欠だと考えます。それに対しては、補助金による支援なども考えられます。 現在、厚生労働省が行っているは、介護事業者が機器を導入する際の経費を補助して、生産性向上による働きやすい職場環境の実現というものを推進するものでありますけれども、こちらは基本的に導入経費の補助であり、は対象にならないのではないかと理解をしております。 ここで確認したいのですけれども、月額課金型のタブレット端末を新規にリースした場合や、(Software as a Service) 型のケア記録アプリなど、アプリのサブスクリプション契約を新規に導入した場合、その経費というのはどこまで導入支援の補助の対象となるのでしょうか。こうした対象範囲について、の要綱やQ&Aで明確化すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
- 黒田秀郎 厚生労働省 老健局長お答え申し上げます。生産性の取り組み、現場の皆さまにもさまざま進めていただいておりまして、令和7年度の等々につきましても多くのご応募をいただいているところだと承知しています。 それで、お尋ねの、機器、特に、型、それからリースの端末についての取り扱いでございます。 令和7年度のによる介護テクノロジーの導入に要する費用の補助につきましては、介護記録ソフト等の導入に伴うタブレット端末等のリース費用が補助対象になる旨、実施要綱にまず明記をさせていただいております。 また、が単年度事業でございますので、導入後に毎年度発生するそのものに対して、毎年度補助していくというのはなかなか難しい面がございますが、一方で、ご指摘の型の介護記録ソフトなどのサブスクリプション費用も含めまして、ライセンスが複数年にわたって発生をする介護ソフトにつきましては、初年度に複数年度分の費用をまとめて支払った場合についてはその費用全体が補助対象になるということもにより周知をしているところでございます。 こうした取り扱いにつきましては、現場の方々に広く知っていただくことが重要だと思っておりますので、分かりやすい形でお示ししていきたいと考えております。
- 古川あおいありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。