いまきたみらい
2026年5月14日·衆議院·委員会·内閣委員会

【全文】衆議院 内閣委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年5月14日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 高山聡史
    チームみらいの高山聡史でございます。の各先生におかれましては、貴重な意見をいただき、ありがとうございます。順に質問をさせていただきます。 まず、原に伺います。 につきまして、先ほど、もちろんその意義は認めつつも、事業者にとっては負担が重い制度でもあるという言及がございました。事前審査において審査基準が不透明なまま運用された場合、企業の設備投資計画であったりとか外部委託、そういったものに対しても支障が生じるというリスクもあるかと思います。 審査の透明性であったりとかを高めるために、政府に対して、具体的にどのような取り組みであるとか制度的な対話、こういったものを求めますでしょうか。
  • 原一郎 参考人(一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
    ありがとうございます。従前の経済安保推進法の中で四つの柱がございまして、その中で最も企業の負担が重いと思われますのは、今ご指摘のあった基幹インフラの制度でございます。 まず、、これについて、をしないといけない、委託する場合もそれしかりということでございまして、ただ、それによって何か企業から今大きな不満が出ているかというと、そういうことはございません。 ただ、今後、負担が重たい制度でございますので、一つには、先ほど申し上げましたが、これによってどの程度日本のが高まっているのか、これがもう少し実感できると、もちろん開示できる情報は限られると思いますけれども、そのような努力を政府にはお願いをしたいということでありますし、これは冒頭の陳述でも申し上げましたが、届出のシステム化、こういった改善努力を今後も引き続き行っていただきたいというふうに思います。以上です。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。負担を求めるからには、その意義がしっかり伝わるということであったりとか、あるいは、手続きのシステム化・簡便化みたいなところは政府としても重要な取り組みであると認識をいたしました。 続いて、鈴木に伺います。かねてから先生は、(流れが制限される場所)は突発的に発生する性質を持つんだ、予測困難な形で顕在化するということを繰り返しご指摘されてこられたかと存じます。 今回新設されるは、国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するものとされていますが、向き合うべきは突発的に発生する事象であり、また、行為を未然に防止するという整理は、先生が論じてこられた事柄の性質とも概念的に整合しないのではないかと考えるわけでございます。 たとえば、、平時から上のを把握、マッピングする営み、これは未然防止に近いと思うんですが、また、危機が顕在化したときの情報共有、対応調整、そして事後の制度改善など、より今の整理よりも多層的に担う器として設計されるべきとも思うのですが、いかがでしょうか。 の機能を未然防止に限定的に整理することの是非であるとか、あるいは今、私が申し上げた機能を多層的に拡張していくような方向性について、先生のご見解を伺います。
  • 鈴木一人 参考人(東京大学公共政策大学院教授・国際文化会館地経学研究所長)
    ありがとうございます。 今ご質問の点に関しては、まさに冒頭陳述で申しましたとおり、未然に防ぐというだけでは必ずしものポテンシャルが十分に発揮されないのではないかというふうに理解をしております。 とりわけ、私はの宇宙政策委員というのも拝命しておりますけれども、そのなかでも、宇宙の分野でもというのがございまして、それはまさに、事態が突発的に発生した際にで情報共有がなされ、そしてそれによって適切な対処を行うということが前提になっている、そういう仕組みでございます。 その観点からしますと、、サイバーの世界でもございますし、宇宙でもございます。それらを見ても、いずれも、事態の発生後の対処、そしてそれに対する情報共有ですとか、その後の事後処理の問題等についての協議の場というふうに、そういった機能を付されていますので、今回も、この経済安保のもそうした機能が持たされるのが望ましいのではないかというふうに思っております。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。先生も今おっしゃったとおりだと私も思います。中東情勢であるとか、あるいは今のAIの状況というものも、では去年このようであると思われたかというと、そうではないと思いますし、まさに今おっしゃっていただいたようなことに対してがきちんと対応できるような形になっていくのが望ましいのかなという理解をいたしました。 続いて、布施に伺います。布施は、先ほども守りの経済安保からより能動的な攻めの経済安保への転換ということをおっしゃっておられますが、今回の法改正、その転換に向けた一歩として十分なものであると評価されますでしょうか。 特に、を実際に抑止力として機能させるために、今回の法制度の改正に加えて運用上どういったことが必要になるのか。先ほどであったりとか(情報を多く持つ側が自身の持つ情報を相手に証明・伝達すること)というキーワードもございましたが、ぜひ具体的にお聞かせください。
  • 布施哲 参考人(国際社会経済研究所特別研究主幹)
    お答えいたします。先ほど来、私、で考えることが重要だということを縷々(るる)申し上げてまいりましたが、まさに、今、日本の経済安保政策に求められるものがあるとすれば、具体的な課題を解決するんだと、それをシナリオに引きつけて考えて、打ち手を考えていくという発想ではないかというふうに考えております。 ややもすると、産業振興と安全保障上の解決という、この二つが混在する経済安保の領域ですけれども、産業を強くすることが日本の安全保障をよくするということなんですが、時として技術を伸ばすとか産業を伸ばすというところがやや目的になっているのではないかなというような、心配になるような政策も散見されたりしております。ですので、明確な安全保障上の課題はこれなんだ、その解決に資する技術というのはこれであり、そのアプローチというのはこれなんだというところのの思考が重要だというふうに考えております。 そうしたものを政策当局に求めるというのは、日々のこれだけのいろいろな、さまざまな負担を考えますと、量の負担を考えますと、やはり現実的ではないですね。目の前の動きに対応している政策サイドとは違った視点で、より中長期的な視点で、だったりあるいはがいろいろなシナリオを基に議論をし、打ち手のオプションなんかを幅をそろえる、それを政策サイドに提言をして、政策サイドはその時点において最良のものを選び取っていくというようなサイクル、これが今後の、まさにこの法改正を踏まえた次の日本の経済安保のフェーズで、期待しているところでございます。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。今いただいたの議論というところ、私も非常に重要だと思っておりまして、追加で布施に伺いたいと思います。 といったときに、短期といいますか、数か月から1年のシナリオもあれば、3年から5年、より長期のシナリオ、それぞれあると思うのですが、どういう時間軸で考えることが今重要なのか。 これは論点によってもそれぞれあるとは思うんですが、たとえば、経済安保推進法がどういう時間軸で動いているかみたいなところでいうと、法案は3年の見直しみたいなところがあったり、あるいはにおいては毎年検討が入るというところがあったり、あると思いますが、変化の激しい時代において、より、1年、2年でシナリオを検討すべきことがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
  • 布施哲 参考人(国際社会経済研究所特別研究主幹)
    お答え申し上げます。具体的な1年あるいは2年、3年といった期限を数字で区切ってをやるというのは、私はちょっと適当ではないというふうに考えておりまして、AIの進化も含めて、我々側の予測を超える動きがございますので、それはもう状況に対応しながら随時フレキシブルに行うということが最も有効なのかなというふうに考えております。 その際に、年限を区切らずシナリオを考えるとすれば、やり方としては、日本として避けたいワーストシナリオは一体何なのかというところを1回考えてみて、そこから逆算して、その事態を避けるために打つべき打ち手は一体何なのかというところの考え方をするのも一つの時間軸に縛られない形で、トピックベースで、課題ベースで考える思考の一つかなというふうに思います。 たとえば、AI戦略でいえば、を外国製に握られて、日本は完全にから敗退してしまったシナリオがあるとすれば、どんなインパクトが日本の産業にあり得るのか、アプリケーションで日本はどういう活路を見出していけるのかというようなさまざまな論点が浮上しますので、そういったシナリオも一つだと思いますし、あと、先ほど来の問題も話題になっていますけれども、の問題は古くて新しい問題ですので、本来であれば、が封鎖されたときのシナリオというのが、どこかの知的基盤のある組織において検討されていてもよかったのかなというふうに考えるところでございます。 そういう観点においては、重ね重ねになりますけれども、経済安保が、時間軸に縛られずに、で日々動きに応じて内容を更新する形で検討作業をやって、知恵袋になっていくというところを期待したいというふうに考えております。ありがとうございます。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。まさに今いただいた、何年なら大丈夫ということに縛られず、対処が必要な事態にきちんと対応できることが大事だと受け止めました。ありがとうございます。 続いて、植松に伺います。意見陳述のなかでも、事業においては、保有の有無が、競合を見ても大変重要であるというお話でした。 もちろん個別の設備投資補助の判断についてこの場で論じるわけではございませんが、先ほどのお話のなかでも、政府に最も求めたい支援はの取得含む補助であるというところでしたが、これに対して、今回の法改正によって必要な支援の可能性が開かれる、少なくとも制度としては期待できるものになっているというご認識でしょうか。ご見解をお聞かせください。
  • 植松智則 参考人(日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
    もちろん本法案、かなり追い風というか、事業に対しても追い風になっているものと認識しております。 これまでご支援いただけなかったようなものも支援いただける、先ほども幅も広がったというところを申し上げましたけれども、民間企業で負担していたものを、費用面だけではなくそれ以外のソフト面も含めてですけれども、政府からご支援いただけるというのは大変ありがたい話でありますし、、本法案ももちろんそうですけれども、の安定供給というものも、弊社としても責任を全うできるというところにつながると考えております。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。今日の意見陳述のなかでもいただいた、そもそも事業環境がどうなっていて、どういう支援が必要かというようなやり取りが、のやり取りのなかでもしっかりコミュニケーションが取られて、その連携が進むことを私も期待をしております。 もう一つ、鈴木に伺いたいと思います。への対抗について伺いたいと思います。 先生もご指摘のところかと思いますが、対抗手段を欠いたままでは、相手国にとって、日本に対して経済的な威圧を行うコストが低く見積もられてしまうと考えるわけですが、反威圧の制度を今後しっかりと整備をしていくということにおいて、将来的に経済安保推進法の枠組みの中に組み込んでいくものなのか、あるいは、それだけでなくて、別建ての立法であるとか外為法()を本格的に改正するような対応、どういった形が筋であるとお考えでしょうか。 また、併せてお伺いできれば、現在の国際政治の情勢も踏まえて、この反威圧手段を整備する際に必要な要素、先ほども少しおっしゃっておられましたが、設計についてもご見解を伺いたいと思います。
  • 鈴木一人 参考人(東京大学公共政策大学院教授・国際文化会館地経学研究所長)
    ありがとうございます。 をどのような形で法制度にしていくのかというのは、まさに国会で検討されるべき課題だと思いますけれども、ヨーロッパの場合、EUは、に関しては、それ以前からの効果を遮断する制度)という、ブロック措置というのを持っていまして、それの発展形として一つの法体系として持っているということですので、別建てでやるというのがヨーロッパのやり方ですが、日本には外為法がございますので、その外為法をどうやって起動するか。 つまり、たとえば、の中でこうした条件が威圧であるという認定をして、そして、その認定に基づいて外為法、とりわけ外為法十条に基づく閣議決定を促すというような組み立てもできるかと思いますが、最終的な輸出の規制ですとか関税措置、何らかの対抗措置を取るには外為法の機能というものが最終的には現行の法制度の中では、これが変わらないとすれば、外為法をどういうふうに使って対抗措置を取るかということになるかと思います。 ですので、今回の経済安保推進法の枠組みの中には、必ずしも最終的な措置が入るということにはならないと思いますけれども、何らかの威圧に対して外為法を起動するという形の建て付けは可能かなというふうに考えております。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。この反威圧の措置ということも大変重要な論点だと思いますので、また引き続き議論してまいりたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。