2026年5月26日·衆議院·委員会·総務委員会
【全文】衆議院 総務委員会 質疑/組織活動本部長・武藤かず子(2026年5月26日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 武藤かず子チームみらいの武藤かず子です。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。 本日は、神谷委員も問題提起されておりましたAI技術の発展に伴うの対策と、自治体の実効性という二つのテーマについて質問をさせていただきたいと思います。すでにごいただいている部分もありますが、議事録に残すという目的で、何とぞご容赦いただけますと幸いでございます。 それでは、まず1点目でございます。 アメリカののなどの高性能AIの脅威を念頭としたの強化を目的として、5月18日にAI性能の高度化を踏まえた対策に関する関係省庁会議が開催され、情報通信や行政サービスなど分野の防御効果を柱とする対策パッケージがられました。 これを踏まえ、21日に、情報通信や放送業界、自治体などの代表者らが一堂に会した会合が行われたと報道されております。を担う複数分野の関係者に対して大臣が直接呼びかけ、招集をされたという点で、大変重要な意義があるものと受け止めております。 そこでお伺いをいたします。 この会合において、大臣はどのようなことを述べられたのか、また、どのような成果・合意があったとお考えでしょうか。国民また地方行政に携わる方々への情報共有という観点からお聞かせいただければと思います。
- 林芳正 総務大臣などの高性能AIは、その活用によってサイバー対処能力の向上が期待できる一方で、悪用されますと攻撃のスピードや規模が大幅に増加するおそれがあるなど、悪用リスクへの懸念も高まっているところでございます。 そこで、こうしたリスクに的確に対応していただくために、政府としては、5月18日にAI性能の高度化を踏まえた対策に関する関係省庁会議、これを開催いたしまして、事業者等への注意喚起を含む対策パッケージ、これをました。 この対策パッケージを踏まえまして、総務省では先週21日に、今ご指摘していただいた会合、情報通信・地方行政・郵便分野の確保に関する会合、これを開催しました。各分野の代表の方々に対し、私から直接注意喚起と対策強化の要請を行い、また意見交換を行ったところでございます。 私からは、政府がました注意喚起の内容を踏まえてしっかりと対策を実施していただくこと、特に、経営層のリーダーシップの下、の評価や修正パッチの迅速な適用を含むリスクに応じた対応方針を検討して、必要な予算や人員の割当て、これを行うこと、こういうことについて要請を行いました。 各分野の代表の方々に直接語りかけることで、分野横断的に危機意識を醸成するということ、そして、先ほど申し上げましたように、経営層のリーダーシップ、これに基づいて、組織的で迅速な取り組みの必要性について認識を共有することができたと考えております。 また、会合では、各分野の実情ですとか課題を直接お伺いをいたしまして、国からの情報などの共有ですとか、(国立研究開発法人)のプログラムなどを通じたセキュリティ人材の育成支援に関するご意見をいただきました。 総務省では、そうしたご意見も踏まえて、今後とも各分野におけるの確保、これに取り組んでまいります。
- 武藤かず子複数分野を横断する場を設けられたことは、前向きな取り組みだと受け止めております。ありがとうございます。 その上で、次の質問に移らせていただきます。 これまで国家レベルのアクターにしか不可能だった高度な攻撃、医療や物流など、社会機能が成り立たなくなるくらいの影響を及ぼしかねないが、高性能のAIの普及によって参入障壁が劇的に下がり、小規模な集団または個人でもそういったことが実施できる時代に迫りつつあります。先ほども大臣、悪用リスクがあるとおっしゃっていた、まさにその世界が実行される期間が迫りつつあるという状況でございます。 そして、私が最も懸念しておりますのが、地方自治体のシステム、ネットワークでございます。ここには、住民の個人情報、また給付金の情報、そういったものが格納されております。また、災害対応等に不可欠な行政システムが稼働しております。国民生活を守るためにも、この点は看過できない問題です。 しかし、多くの自治体、特に規模の小さい自治体においては、セキュリティ専門人材の確保や予算の制約等、そういう構造的な課題を抱えていることも事実でございます。 そこでお伺いいたします。 AIを悪用した攻撃が、小規模集団でもが可能となるような新たな脅威時代に向けて、地方自治体のシステム、ネットワークにおける対策はどのように行われているのか、あるいは行われようとしているのか、その対策の具体的な内容と時間軸を併せてお聞かせください。
- 小川康則 総務省 自治行政局長お答えいたします。AI性能の高度化に伴う地方自治体の対応に関しましてでございますが、一方で、その活用によるサイバー対処能力の向上、他方で、への悪用の懸念、これら双方を念頭に置きまして、リスクに応じた対応方針を検討するとともに、基本的なセキュリティ対策を確実に実施することがまずは重要であると考えておるところでございます。 総務省といたしましては、小規模自治体を含めまして、すべての地方公共団体が適切な措置を講じることができますように、技術的な支援、セキュリティ人材の確保・育成など、必要な措置を講じることとしてございます。 このうち、技術的な支援につきましては、たとえば、地方自治体の情報システムを対象としたシステム、を国が一括して構築するということを考えてございます。これによりまして、地方自治体が自らシステムを保有せずの把握が可能となりますとともに、国におきましても、情報を集約して適切な対応に生かすことができるもの、このように期待しておるところでございます。 これと併せまして、ご指摘ありましたセキュリティ人材の確保・育成に関する支援など、これらを併せて講じることによりまして、地方自治体における堅固なを確立してまいりたい、このように考えておるところでございます。
- 武藤かず子対策の内容を承りました。特に、のところですけれども、その具体化を進めていただきますよう求め、次の質問に移らせていただきます。 ただいまのごにも関連をいたしまして、、についてお伺いをいたします。 このは、外部の攻撃者の目線で、インターネットからアクセス可能な自組織のIT資産を継続的に調査、を把握・管理するプロセスです。でも、2024年7月から各府省庁、またに向けて横断的な事業を開始しておられます。また、総務省においても、先ほどのごにございましたとおり、地方自治体に対してこのを展開するという取り組みが進められておると承知をしております。こういった取り組みが推進されていること自体、大変評価をいたします。 その上で申し上げたいのは、この調査結果を自治体が受け取るだけでは不十分であるという点でございます。ですとか()等によってが明らかになったとしても、それに対応する人材も予算も確保されていなければ実効性がございません。とりわけ、小規模自治体ほど、に対応する人材ですとか費用は限られているという状況です。 そこで、大臣にお伺いをいたします。などの調査結果を踏まえた対応策について、自治体が実際に実施できるよう、国として予算をしっかりと組み入れるべきだと考えますが、大臣のお考えをお聞かせください。
- 林芳正 総務大臣地方自治体におきましては、情報システムに係るの結果に応じまして、修正プログラムの適用ですとか新たなリスク緩和措置の導入、こうしたことが必要となる場合があるということでございます。これにより追加的に生ずる費用につきましては、必要な手当てが適切に行われる必要があると考えておりますので、とも連携して、専門家による支援等と併せて、支援の必要性を含めて総合的に検討してまいりたいと考えております。
- 武藤かず子ごありがとうございます。と連携の上検討いただけるとのこと、非常に心強く感じております。 初めてのスキャニングですとかを実施するとなると、想定を超える件数のが検知される可能性は非常に高いと感じております。私もこの界隈で経験をしておりますので、本当にたくさんの検知がなされるということは容易に想像ができるものでございます。 令和8年1月23日に総務省ので発出された内容によりますと、地方公共団体のに要する経費については、地方やの対象とされると認識をしております。まずは、これらを対応に向けて利用可能にすることをご検討いただきたいなと思っております。 また、しかしながら、先ほど申し上げたとおり、現行の制度内で賄えないケースも容易に想像できますので、ここは引き続き、と連携の上、検討いただきたいと思っております。 そして、重ねてになりますけれども、これは、の実効性を担保するために必要な検討でございます。実証実験をこれから実施されるというふうにヒアリングのときにお伺いをしておりますが、ぜひ、その実証実験の評価軸の一つとして予算対応の実効性も明示的に位置づけていただき、その評価を見極めをしていただくということを強く求めまして、次の質問に移りたいと思います。 最後の質問でございます。についてお伺いいたします。 総務省が進める制度は、を都道府県に採用・配属し、市町村のを支援するもので、大変意欲的な取り組みであると承知をしております。 このの要件は、デジタル分野に係る実務経験を5年以上有すること、また、IPAが実施する、相当のいずれかに合格していることとあり、デジタル・情報システムの経験がある方を要件としておられます。 その上で、私が問題提起したいのは、を本当に成功させるために必要なケーパビリティーは何かという点でございます。 が単なるシステム導入に終わってしまう事例は、官民問わず多くございます。重要なのは、システム導入と同時に、そのシステムを使う業務プロセスを見直すの視点、それをいかに丁寧に進められるかどうか、また、住民・エンドユーザーの視点に立った長期的な視野を持ち、あるべき姿から戦略的な業務設計、そして何よりも、現場の職員と信頼関係を築きながら業務を変えていくという変革推進力が重要でございます。これらは、いわゆる技術系のスキルとは異なる非技術領域のケーパビリティーでございます。 そこでお伺いをいたします。 に対して、非技術領域のケーパビリティーを身につけていく、また、伸ばしていくために実施されている環境整備はどのようなものでしょうか。その具体的な内容についてお聞かせいただきたいと思います。
- 恩田馨 総務省 大臣官房地域力創造審議官お答えいたします。総務省で、都道府県においてとしての一定のスキル・経験を有するを確保し、市町村支援を行う取り組みに対しては、さまざまな支援を行っているところでございます。 都道府県による効果的な市町村支援の実施に向けまして、に対しましては、自治体組織の基礎知識に関する講義ですとか、自治体の個別の取り組みの目的、実施に当たってのポイントなどに関する講義を行うなど、自治体内での活躍を支援するための行政実務研修も実施しておるところでございます。 その中で、たとえば、窓口改革等の講義の中では、窓口アドバイザーの方を講師としてお招きいたしまして、変革プロセス等について講義いただくなど、窓口改革の意義、プロジェクトの遂行のイメージ、こういったものを習得していただけるような内容としているところでございます。 今後の研修の実施に当たりましては、委員のご指摘も踏まえまして、非技術領域の観点からのさらなる研修内容の充実を図り、の支援等に取り組みを進めてまいりたいと考えております。
- 武藤かず子ごありがとうございます。技術だけではなくや住民の視点の研修が含まれているとのこと、大変重要な取り組みだと評価をいたします。その内容が各自治体の現場に確実に届き、実際の業務改善につながる、また業務変革につながるよう、のサイクルでしっかり評価をしていただきつつ、継続的な充実化を求めてまいりたいと思います。 本日は、AI時代のの対策と、自治体の実効性という2つのテーマについてお伺いをいたしました。AI普及が攻撃者側にも強力なツールを与えるという構造的な変化の中で、やの調査結果を踏まえた対応予算の確保、また、自治体のアクセラレータが活躍できるような環境整備を強く求めます。 最後に、一言申し伝えたいことがございます。 3月12日に行われましたに対するの際、WBC放送権をめぐったの問題提起をさせていただいておりました。これは、私のみならず、複数の委員が問題提起をしておりました課題でございます。これに対して、と総務省合同で、5月20日に第1回目のを行われたと報道を拝見をいたしました。 私たちが提示をいたしました課題を即座に受け止めてアクションを起こしていただきましたことを、政府に心から感謝を申し上げます。私自身も、今後も、国民生活の安心・安全に資するよう、活動に取り組んでまいりたいと思います。 以上で私からの質問を終わります。ありがとうございました。