いまきたみらい
2026年5月21日·衆議院·委員会·地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会

【全文】衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年5月21日の要約

会話形式(原文ベース)

  • 高山聡史
    チームみらいの高山聡史でございます。 本日は、データ利活用と個人の権利利益保護の両立を制度設計と運用の双方の面でいかに担保するかという問題意識から順に質問させていただきます。 まず、1点目でございます。 今回のの改正、これに伴う実際の運用について、およびガイドラインによる具体化が予定されている事項がさまざまあると承知しております。事業者であったりとか研究機関の実務にとっては、今回の法律の改正だけでなく、これら規則やガイドラインの内容こそがを左右するものであります。 その際、具体の運用においては、仮に海外の規制と比較しても厳しい運用ということになってしまえば、データ利活用をする事業や研究は海外の事業者、研究機関との競争上、不利な立場に置かれてしまうわけで、AI活用、データ利活用をしやすくするという考え方に立てば、十分個人の権利利益に配慮しつつも、海外の制度よりも厳しいということは避ける必要があるとも言えると考えます。 そこで、お伺いいたします。 本改正案の施行後、やガイドラインによる具体化が予定される事項について、その策定に当たって、関係者からの、これをどのように進めることになると考えればよいでしょうか。また、その際、EUの:General Data Protection Regulation)などの海外の制度動向との整合性をどのように担保するか、政府の見解をお聞かせください。
  • 佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局 事務局長
    本法案を国会でお認めいただいた場合には、円滑な施行に向けまして、委員ご指摘の事業者、研究機関、さらには個人など、さまざまな方々から幅広く意見を伺いながら、、ガイドラインの内容の検討を進める所存でございますが、何分まだ法案のご審議をいただいている段階でございますので、その具体的な方法を決定する段には至っておりませんが、での議論の資料などをすみやかに公表して、事業者や個人に対して透明性を確保すると同時に、き、いわゆるを丁寧に実施して幅広く意見を募る、そういった取り組みを徹底してまいりたいというふうに思います。 また、海外との規制レベルの整合性ということでございました。規則やガイドラインの内容の検討に当たりましては、委員ご指摘のEUのなどをはじめといたしまして、さまざまな海外の動向との整合性には留意したいと思いますし、とりわけEUとの関係では、わが国は、データの流通を円滑化するためのという関係を持っておりまして、その仕組みの交渉のフロントに私どもは立っておりますので、おのずとそれに配意しながら制定していくことになろうかと思います。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。事業者にとってもの対応ということは非常に力をかけてやっておられるところは多いと思いますので、その比較において、海外より厳格な規律となる場合には、なぜそういった厳しさが必要なのかということの必要性について、しっかり合理的な説明であるとか比較、いろいろな形でしっかり周知いただきたいと思います。 そのような周知をしていただけるという考え方でよろしいでしょうか。
  • 佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局 事務局長
    もとより、データ保護法制は各国歴史、文化に根差した固有の特徴もありますものですから、必ずしも逐一の規則につきまして完全に一致することはないわけでございまして、何ゆえ差があるか、何ゆえ緩和されているか、強化されているかなどにつきましては、つまびらかにしっかり説明をしながら理解を求めていきたいと思います。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。まさにおっしゃっていただいたとおり、わが国においてここはしっかり守るべきなんだというところはそのような説明をしっかり広くしていただくという前提で、おっしゃっていただいたとおり進めていただければと思います。 続いて、統計作成等を目的とするの取り扱いについて伺います。 今回、統計情報等の作成にのみ利用される場合、個人データ等のについて、本人同意取得を不要とする特例が整備されます。一方で、先ほどまでのでもございましたが、医療分野においては、すでになども存在し、の下で、より慎重な手続きを経たデータの利活用の運用というものも存在すると承知をしております。 そこで、お伺いいたします。本改正案における統計作成等を目的とするの取り扱いと、等の既存のデータ利活用に関する制度との関係、特に規律のバランスについて、どのように整理をされているか、あらためて政府の見解をお聞かせください。
  • 佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局 事務局長
    お答え申し上げます。まず、前提のようなお話でございますが、議員ご指摘のでございますが、の特別法という位置づけでございまして、医療分野の個人情報の特定の取り扱いに関し、その取り扱いの特徴などを踏まえた利活用のための仕組みを整備する法律であるというふうに承知しております。 そのような仕組みの下での全体感のある規律の体系になっているものですから、その個々の規律につきましては仕組み全体を適切に構成する観点から設けられておりますので、その全体から切り離して、個々の規律と今般の統計作成との特例に起きる規律との差異のみに着目して適否を論じることは適切ではないというふうに考えております。 一方で、個人の権利利益の保護の観点から必要な規律を整備するという意味では、両者に相違はないものでございますので、遜色はないという観点についての補足をしたいと思います。 まず、本特例の対象となります統計情報の作成、それからAIの開発につきましては、基本的に個人との対応関係が排斥された形でのデータが加工されるという点において、従来のが想定していたデータベースの構築を前提としたデータの使い方とは大きく異なっておりまして、これらの目的にのみ個人情報等を利用する場合であれば、個人の権利利益が侵害されるおそれは少ないと考えております。 また、特例の利用に当たりましては、権利利益保護のため、一定の事項の公表、および違法なの禁止、漏えい防止、その他の安全管理のための必要かつ適切な措置を講ずるべき義務を規定することとしてございます。 さらには、これは提供先でございますけれども、本特例の適用対象となる統計作成等につきましては、個人の権利利益を害するおそれが少ないものとしてで定めるものということで、限定をつけております。規則におきましては、取得した個人情報等につきまして、およびを防止するために必要かつ適切な措置、それから漏えいの防止、その他の安全管理のために必要かつ適切な措置、そしてAIモデル等から出力または復元されることを防止するために必要かつ適切な措置を講ずるよう求めることとしてございます。 また、提供元につきましても、AI開発等の目的で取り扱う必要がある場合ということを要件にしてございますので、その必要がないものについてまで、容易にそれらを削除できる場合についてまで提供するとなりますと、要件を満たさないということになろうかと思ってございます。 そのような規定を踏まえますと、本特例につきましては、など、既存のデータ利活用に関する制度との比較において十分な権利保護の仕組みを具備しているというふうに考えております。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。 今のごのなかでもございました、ほかの情報と照合して特定の個人を識別することができないようにするための措置に関する話、ここは非常に重要であると思います。ほかの情報と照合して個人が識別できないようにするというところに関しても、さまざま、今、技術があると思いますので、そういった措置に係るコストを下げるような技術をしっかりと使われるように、いろいろな取り組みをしていただきたいなと思います。 次に、について伺います。 今回、悪質な違反行為に対する新たなが設けられるわけですが、その対象として、や違法ななど、4類型が挙げられていることと承知しています。 まず、この限定の根拠につきまして、これまでの命令、の対象となってきた事案の状況であったりとか、今回の改正で新たに設けられる特例の内容を踏まえた設計と理解してよいでしょうか。この点、まず確認をさせてください。 その上で、執行の実効性に関して、特に海外の事業者など、日本国外の事業者に対して実際に課徴金をどのように徴収をするのか。は現行法でも一定整理があると承知をしておりますが、国内拠点の有無などで対応が分かれることも踏まえ、実際に課徴金を徴収する仕組みがどのように設計をされているのか、ぜひ、国民に分かる形で説明をいただきたいと思います。 以上、2点、の見解を伺います。
  • 佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局 事務局長
    お答え申し上げます。前半の部分でございますが、と申しますのは、事業者が違法に得た収益を強制的に剥奪する制度でございますし、事業者に与える不利益の程度が大きいものですから、今回、個情法()で初めて導入することもございますので、違反行為の抑止の必要性がより高い事案に対しまして迅速、機動的な対応を確保する観点から絞り込んだという次第でございます。 委員ご指摘がございましたとおり、現行法上のの対象となっている重要な規律違反に係る行為類型のうち、当委員会によって勧告、命令の実績のある規律違反に関する行為類型を対象とした次第でございます。 また、今回新設されます統計作成等につきましても、事後的なを徹底する、違法行為を行う抑止力を高めることが肝要でございますので、課徴金の対象にしている次第でございます。 それから、2点目の国外事業者に対する課徴金納付の命令の実効性ということでございます。 につきましては、委員ご指摘のとおり、すでに個情法におきましてはその旨の規定を置いておりますので、国外の事業者に対しましてしっかり課徴金命令を発するということになるわけでございますが、まず、納付命令書につきましては、国内の支店、営業拠点がなく、国内の代理人も選任をしていない場合には、いわゆるといたしまして、当該外国に駐在する日本の領事などに嘱託をして、当該事業者に送達するということを行います。 また、実際にどう課徴金を徴収するのかということになりますけれども、当該事業者が国内に債権を含みます何らかの財産を有している場合におきましては、当該財産に対して、等に従い執行することが可能でございます。 このため、国外の事業者に執行をする必要がある場合には、国内に財産を有しているかどうか調査をまず行うことになりますが、一切有していない場合には、確かに執行上の事実上のハードルが高いというのは事実でございますが、これは、本法案に限らず、国外事業者に対する金銭的執行が必要となる場面全般に共通するものでございますし、私どもも、先行して導入されております他の法律における実務運用なども参考にしながら、しっかり実効性のある方法を探っていくということかと思っております。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。抑止力として機能するかどうかというのは、結局、現場でちゃんと徴収できるかどうかに懸かっていると思います。 特に、海外の事業者で、国内に拠点であったりとかあるいは財産を有していない、そういったケースでも、今、海外からでも、日本のユーザーに対してサービスを提供するであるとか、あるいは日本国民のデータを扱う、そういったケースは十分あるわけですから、そういったケースにおいてもこのがしっかり抑止力として機能をするように、具体的な検討を今後ともよろしくお願いいたします。 最後に、松本大臣にお伺いいたします。今回のの改正は、個人情報を含むデータの利活用に対する需要、またその社会的意義の高まりを踏まえたものであると捉えております。 これまでのでもございましたとおり、もちろん、個人の権利利益をどのように守るか、これに関する議論や検証の重要性は言うまでもありませんが、同時に、実際にデータの利活用がどれだけ進んだか、これは、医療分野も含めて、公共に資するようなAI活用がどれだけ進んだかもしっかりと客観的に検証をされなければならないと考えます。 懸念があった事柄で実際どのようなリスクが生じたのか、そして十分にデータ利活用は進んだのか、データ利活用と個人の権利利益保護のバランスは今後さらに重要な政策テーマになってくると私は考えております。そのとき、リスクとベネフィットのことも印象論で語るのではなく、そのバランスはしっかりとデータで検証をされなければならないと思います。 そこで、お伺いいたします。 本改正案の施行後の検証として、データ利活用の実態および個人の権利利益保護の実態について定量的な評価を継続的に行い、その結果に基づいて、必要な見直しがあればそれを行う考えがあるのか、大臣の見解をお聞かせください。
  • 松本尚 デジタル大臣
    ある意味、(Evidence-Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)と同じ考え方だろうと思います。数字にして定量的に評価をしていくことは大事だと思います。 委員ご指摘のように、この法律の施行後も、たとえば、に基づいて、公表件数とか、あるいは個情(個人情報保護)委員会による指導・勧告・命令等、権限行使の件数とか、いくつかそのパラメーターを出して、この改正した法律そのものがうまく機能しているかどうかということは見ていかなければいけないと思います。その点で、その意思があるかどうかといえば、おっしゃるとおり、そういうふうに進めていかなければいけないと思います。 ただ、こういった問題というのはすごく数字に表しにくい部分も多々あることは、恐らく委員もご承知おきのとおりだと思います。もし、こういうがあるよということがあれば、我々にもぜひご指導いただければというふうに思います。 本当に法律がうまく機能しているかどうかを数字に表すのはすごく難しいことだと思っているので、我々自身もいろいろと知恵を絞りたいと思いますけれども、ぜひ御党からの提案も期待したいところだということです。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。大臣おっしゃっていただいたとおり、ただ件数であるとか、あるいは、ただ何かしらの金額を出して、それでうまくいったとかいっていないとか、問題があるないとか言えないテーマであると思いますので、実際どのように測るのかというところは、ぜひ、我が党からもいろいろな議論をさせていただきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。 ここまでの議論も踏まえて、チームみらい、わがとしても、しっかりと、このデータの利活用と、そして個人の権利利益の保護、この両立を目指した議論を今後ともさせていただきたいということを申し上げまして、私のを終わります。 ありがとうございました。