いまきたみらい
2026年5月28日·衆議院·委員会·東日本大震災復興及び原子力問題調査特別委員会

【全文】衆議院 震災復興・原子力特別委員会 質疑/宇佐美登(2026年5月28日)の要約

宇佐美登議員が衆議院震災復興・原子力特別委員会で、いわき市への避難者支援や小名浜港周辺の津波リスクなどについて質疑をしました。

宇佐美登議員(チームみらい)が2026年5月28日、衆議院 東日本大震災復興及び原子力問題調査特別委員会で質問に立ちました。自身の震災体験といわき市との深い関わりをもとに、福島浜通りの復興に向けた具体的な課題と提案を政府に問いました。

どんな話?

宇佐美議員は1993年から議員を務め、阪神・淡路大震災や中越地震を現場で経験してきました。また福島県いわき市が父方の故郷で、東日本大震災で親族を津波で亡くし、2012年からいわきに住みながら復興支援を続けてきた人物です。今回の質疑では主に4つのテーマについて政府に問いかけました。

ふくしま浜通りサイクルルート

国が「ナショナルサイクルルート(日本を代表し世界に誇れるサイクリングルートを認定する制度)」を指定する仕組みがあり、これまで全国6ルートが認定されています。宇佐美議員は、福島浜通りのルートを第3次指定に加えるよう求めました。

  • 国交省の回答: 2025年3月に7つの候補ルートを選定済み。5月13・14日に審査委員による現地調査を実施し、今年夏頃の指定を予定しています。

被災地の復興の歩みを世界に発信できるルートとして、観光客誘致や交流人口の拡大が期待されています。

いわき市の避難者問題

福島第一原発事故で故郷を離れた相双(そうそう)地域の住民のうち、現在も約1万5,000人がいわき市内で避難生活を続けています(住民票を移さずに)。

  • 大熊町の現在の人口は約1,200人ですが、いわきに避難している大熊町出身者は約4,200人(3倍以上
  • 双葉町では、いわきの避難者数(約1,800人)が本来の居住人口(約200人)の9倍にのぼります

宇佐美議員は、元の自治体への支援だけでなく、膨大な数の避難者を受け入れているいわき市への財政支援・生活基盤整備支援の充実を求めました。

  • 復興大臣の回答: いわき市の負担に感謝しており、普通交付税や被災者支援総合交付金(使途を限定しない補助金の一種)を活用した財政支援を今後も継続すると答えました。
小名浜港周辺の開発と津波リスク

いわき市は、小名浜港周辺にサッカースタジアム(8,000〜10,000人規模)・図書館・児童センターなどの公共施設を集約する計画を検討しています。しかしこの場所は津波浸水想定区域(レベル2)に指定されており、東日本大震災では地震発生からわずか6分後に最初の津波が到達した、海のすぐそばです。

宇佐美議員は「津波警報が出るだけで大渋滞になる場所に、大勢が集まる施設を造っていいのか」と各省庁に問いかけました。

  • 国交省: 津波避難対策を含む協議会を設置して検討が進んでいるが、事業化にあたっては適切な対応が必要と認識していると回答
  • 文科省: 図書館の立地は安全性も含め自治体が総合的に判断すべきものと回答
  • こども家庭庁: 児童施設での安全性確保は極めて重要だが、立地は自治体が判断するものと回答
  • 内閣府: 集客施設の整備は事業主体が安全確保を判断すべきと回答

各省庁は「自治体が判断すること」という立場でしたが、宇佐美議員は政府として検討段階から積極的に安全性を指導するよう求めました。

先端産業の誘致提案

最後に宇佐美議員は、いわきの強みとして「東京から約200kmのバックアップ適地」「静岡と同水準の豊富な日照時間(全国トップクラス)」「再生可能エネルギーのポテンシャル」を挙げ、超省エネ型AIデータセンターの誘致を提案しました。復興庁が司令塔となって先端産業誘致を後押しするよう求めました。

  • 復興大臣の回答: 福島イノベーション・コースト構想推進機構や経産省などの関係機関と連携して、戦略的・一貫した体制で企業誘致に取り組むと答弁しました。