2026年3月26日·衆議院·本会議·本会議
【全文】衆議院本会議 質疑/国会対策委員長 峰島侑也 (2026年3月26日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 峰島からの質問チームみらいの峰島侑也です。を代表し、先般の日米首脳会談の帰朝報告について、高市総理大臣に質問いたします。 日本外交の重要な節目となった今回の会談について、いくつかの論点から政府の見解を確認させていただきます。 まず、今回の会談の目的と達成度についてです。今回の訪米の主要な目標は、への対応、対米投資第2弾の合意を通じた関税を取り巻く状況の改善、そしてトランプ大統領の訪中を直前に控えた対中政策のの3点であったと理解しております。 対米投資第2弾については、(小型モジュール炉)建設やガス火力発電所など総額730億ドル規模のプロジェクトが発表され、分野でも複数の文書がられました。こうした合意は一定の具体的成果と言える一方で、利益分配の非対称性やの担保が不明確な点など、日本側の実質的な便益について疑問も呈されています。 また、トランプ大統領がを理由に訪中を延期したことで、対中政策のという事前目標の一つが当初の想定どおりには果たせなかった面もあったかと思います。今回の訪米全体を通じて、政府として事前の目標に対する達成度をどのように評価されているのか、総理のお考えをお聞かせください。
- 高市内閣総理大臣からの回答今回の会談では、日米両首脳間の信頼関係をいっそう強固なものとするとともに、安全保障、も含む経済など幅広い分野で、日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認することを目指しました。 また、日本外交の柱でもある「」への日米両国の強固なをあらためて確認する機会とすることを目的としました。さらに、や厳しさを増す国際情勢についても、我が国の立場や考えを踏まえ、じっくり議論を深めることを狙いとしました。 これらいずれの点におきましても、我が国の国益の増進および国民の皆さまの安全、安心に資する充実したやり取りができたと考えております。
- 峰島からの質問次に、への艦船派遣についてです。首脳会談後、トランプ大統領はメディアのインタビューで、日本には憲法上の制約があるが、必要なときには助けてくれるだろうと述べています。日本側が、法律の範囲でできることとできないことがあると説明したことと、米国側が、必要なときには助けてくれると受け止めたこととの間には、認識の乖離があるように見えます。 トランプ大統領が表明したイランへの攻撃の5日間延期が、明後日、3月28日頃に期限を迎えます。延期期間の経過後に攻撃が再開されれば、日本への要求が現実のものとなりかねません。こうした状況認識を踏まえた上で、お聞きします。仮に今後、米国側から艦船派遣を正式に要求された場合、政府はどのような対応が可能と考えているのでしょうか。
- 高市内閣総理大臣からの回答米国から正式に要求されることを仮定したご質問には、お答えを差し控えます。 その上で、における航行の安全の確保を含む中東地域の平和と安定の維持は、エネルギーの安定供給の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要です。米国を含む関係国とも意思疎通をしながら、現下の状況をよく踏まえつつ、何ができるのか、国際法および国内法の範囲内で、必要な対応を検討していく考えです。
- 峰島からの質問続いて、日米共同投資の枠組みについてです。覚書によれば、みなし配分額に達するまでは日米50%ずつ、その後は米国90%、日本10%という利益分配が定められています。政府としては出資に限定した話と説明されており、その点は承知をしております。 その上で、今回の第2弾プロジェクトには、建設や天然ガス発電施設など、エネルギーインフラ分野が中心となっています。経済的利益に非対称性はありますが、プロジェクトを通じて技術や知見を得ることができる座組が国内企業の育成には必要と考えています。 これらのプロジェクトに参加する日本企業は資金の供給者としての関与にとどまるのか、それともプロジェクトを通じて生まれるや技術について、日本企業への供与が行われる枠組みとなっているのか、現時点での政府の見解をお聞かせください。
- 高市内閣総理大臣からの回答日米政府の戦略的投資における日本企業の関与についてお尋ねがありました。第2陣プロジェクトについては、今後、投資決定に向け、日米両国で構成される協議委員会において詳細が検討されていくことになります。プロジェクトが選定された場合には、()による出資、融資や、()による融資保証が付された民間金融機関による融資を活用して、プロジェクトへの投資が行われます。 また、第2陣プロジェクトについては、、すなわち小型モジュール炉、天然ガス発電所、電力の引取り先となるデータセンターに対して日本企業が関連機器を納入することが期待され、日本企業のビジネス機会の拡大、事業成長につながることが見込まれます。 ご指摘のや技術の供与の有無については、プロジェクトごとに関係者間の合意によって決定されるものでございますので、政府は回答申し上げる立場にはございません。 いずれにしましても、戦略的投資におけるやの出資、融資や融資保証は、日本の法令に従って、日本企業から関連機器が納入されるなど、日本が裨益(ひえき)する場合にしか行われません。日米の相互利益の促進、の確保、経済成長の促進につながるようなプロジェクトの実施に向けて、日米間で緊密に連携して取り組んでまいります。
- 峰島からの質問関連して、周辺海域の開発については、今回の会談で経産省と米商務省の間で協力覚書が締結され、作業部会の設置と情報共有を通じて協力の可能性を探ることが合意されました。 今回の合意が作業部会の設置と情報共有にとどまった理由について、現時点では採掘技術の確立を含め研究開発段階にあるためという理解で正しいでしょうか。また、具体的な出資やプロジェクト化に向けた見通しについて、政府の現状認識をお聞かせください。
- 高市内閣総理大臣からの回答今般の日米首脳会談に合わせて、周辺海域の泥を含む海洋鉱物資源分野での二国間協力を前進させることを目指し、赤澤経済産業大臣とラトニック商務長官が協力覚書に署名をしました。 本協力覚書は周辺海域の泥開発だけを対象としたものではありませんが、海洋鉱物資源の開発は、周辺海域の泥も含めて、まだ採掘技術の確立などを目的とする研究開発段階にあるものも多く、まずは日米両国の専門家が集まり、情報共有を行う場としての作業部会を設置することが適切であると考えています。 いずれにしましても、周辺海域の泥は、安全保障の観点からも重要な鉱物資源の強靱化につながる貴重な資源であります。日米双方の利益となる形で、商業化に向け、プロジェクトが進展していくことを期待しております。
- 峰島からの質問次に、アラスカ産原油についてです。今回の会談で高市総理は、トランプ大統領に対し、米国産原油を日本で備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えたとのことでしたが、専門家からは、アラスカの現在の生産能力は日量約46万バレル程度で、そのほとんどが米国内向けであり、日本が中東から得ている原油をすべて補うのは厳しいとの指摘もあります。 また、仮に最速で増産が実現しても、供給開始は早くて2029年頃とも言われており、足下のの緊張には間に合わないとの見方もあります。 アラスカ産原油が足下の原油需要に応えるだけのスピード感と採算性をもって実現される見通しがあるのか、政府の現状認識をお示しください。
- 高市内閣総理大臣からの回答アラスカ産原油は、現在も一定量が世界の原油市場で売買されており、中東産原油と比較して10日程度短い運搬日数で日本に運ぶことができるという観点から、アラスカ産原油の調達を促進することは、中東産原油の代替調達に向けた取り組みの一環として、足下の原油の確保に大きく貢献するものと認識をしています。 他方、ご指摘いただきましたとおり、現時点で日本がアラスカから調達可能な原油の量は、中東産原油を代替するには十分な量ではありません。そのため、トランプ大統領との首脳会談では、米国産原油の生産拡大に日米で共に取り組んでいくことについてもお伝えしました。 採算が合う形で調達することが可能かについては、今後の油価の水準などに左右されるものですから、お答えすることは困難でございます。 現在の緊迫する中東情勢を踏まえた原油の代替調達については、アラスカを含む米国からの調達のみならず、サウジアラビアや、また中央アジアや南米、またカナダやシンガポールなど石油製品の供給国からの調達も含め、経済産業省が民間事業者と連携しながら対応を進めております。
- 峰島からの質問最後に、日米両政府の発表内容の相違についてお聞きします。米国側のには、日本への米国農産物輸出の市場アクセスを改善、促進すること、日本がを強化すること、米国の再産業化に対する日本の支援を歓迎するという3点が記載されています。 これらは日本側の外務省発表には記載がありませんでしたが、日本政府としてこれらの事項について合意しているのかどうか、確認させてください。
- 高市内閣総理大臣からの回答ご指摘のは、米国側が単独で発出した文書でありますので、その内容の逐一について政府としてコメントすることは差し控えますが、首脳会談のやり取りにとどまらず、私の訪米の機会に、米側としての認識を記述したものと理解いたしております。