【全文】衆議院 経済産業委員会 質疑/広報本部長・河合道雄(2026年5月27日の要約
河合道雄議員が衆議院経済産業委員会で産業技術力強化法改正案をめぐり、研究開発税制・産学連携・知財活用について質疑をしました。
今国会で審議されている産業技術力強化法(産業の技術力を高めるための法律)の改正案について、チームみらいの河合道雄議員が衆議院経済産業委員会で質疑を行いました。研究開発への税制優遇(税金の割引制度)から大学の財務基盤まで、幅広いテーマが議論されました。
研究開発税制とは、企業が研究・開発にお金を使うと、その分の税金を割り引いてもらえる制度です。
- 令和5年度の適用額は約9,479億円(過去最高水準)
- 企業の研究開発投資は、10年前(約14.7兆円)から最新(約19.7兆円)へと増加
- 一方、企業の「内部留保」(使わずにため込んでいるお金)が増える中、研究開発への投資の伸びは相対的に低調
河合議員は「内部留保をどう研究開発投資に振り向けるか、実効的な手立てが必要」と指摘。今回の改正では、大学との共同研究に最大50%の税額控除という大きなインセンティブが措置されました。
共同研究から生まれた特許などの知的財産(知財)をどう活用するかも議論になりました。
- 日本の主要研究機関の年間知財ライセンス収入:産総研 約10億円、NIMS 約6億円
- ドイツのフラウンホーファー研究所:約298億円(日本の数十倍)
- 日米比較でも、大学の知財ライセンス収入に約52倍の差
特許庁は「研究成果を産業界に移転する機能の強化が課題」と認め、知財専門家の大学派遣などを進めることを説明しました。
産学の共同研究から生まれた特許は、しばしば「共有特許」(大学と企業が一緒に持つ特許)になります。
- 特許法第73条第3項により、第三者にライセンスするには両者の同意が必要
- 手続きが複雑で、知財の社会実装(研究成果を実際に使える形にすること)の障壁になっているとの声
特許庁は「不使用の場合に大学が単独でライセンスできるモデル契約書を公表し、普及に取り組んでいる」と回答。今回の法改正に合わせてさらに活用を促進するとしました。
産学連携を活性化するには、受け皿となる大学側の研究基盤も重要です。
- 経産省と文科省が共同で「産業競争力・研究力の中核となる大学群」育成の研究会を設立
- 河合議員はアメリカの大学基金(エンダウメント)にも言及:ハーバード大学は約532億ドル(約8兆円)の基金を運用し、その収益を研究費に充てている
- 日本の大学も「寄附・基金運用・知財収益」で研究費を自己調達できるエコシステムが必要
文科省は「スタートアップ支援・アントレプレナーシップ教育・産学官共創拠点の形成など、さまざまな施策を総動員して取り組む」と答えました。
最後に議論されたのが日本版バイ・ドール制度(政府のお金で行った研究の特許を、研究した企業や大学が持てる制度)の改正です。
- 令和6年度には政府委託研究費の約99.7%(約2兆円)に適用済み
- 今回の改正:長期間使われていない特許を国が第三者にライセンスさせる手続きを円滑化
大臣は「手続きの円滑化で、特許を活用しようという意識がさらに高まることを期待している」と述べました。