いまきたみらい
2026年5月29日·衆議院·委員会·厚生労働委員会

【全文】衆議院 厚生労働委員会 質疑/政調会長・古川あおい(2026年5月29日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 古川あおい
    チームみらいの古川あおいでございます。質問に入る前に、一点確認させていただきたいことがございます。 先ほど金澤委員からも熱中症のお話がございましたけれども、屋外での作業だけでなく、屋内においても水分補給を適宜行うということは大変重要だと考えます。 私どものところにはこうやってコップと水が置いてあるんですけれども、拝見していると、来ていらっしゃるの方とか委員部の方とかが水分補給をされていないように見受けられるんですけれども、今この場にいる、働かれている方も含めて、みんな、水分補給することは可能なのでしょうか。
  • 大串委員長
    水や白湯など良識の範囲内で委員室へのマイボトルの持込みを認めておりますので、皆さま、適宜ご活用ください。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。続いて、法案の内容に移りたいと思います。まず、精神障害のについてお伺いいたします。 こちら、資料をお配りしておりますけれども、精神障害の労災補償の状況についてグラフを示しております。労災請求の件数、精神障害についてですけれども、令和元年には2,060件だったものが、令和6年には1.8倍の3,780件となっております。支給件数についても、オレンジのほうですけれども、伸びてはおりますが、割合としては大きな変化はないかなという状況でございます。 こちらの理由について、何でなかなか支給されていない人たちがいるんですかねというところを厚労省にお伺いしたところ、認定の基準として、発症の6か月前に業務により強いが認められることなどの要件があったりして、やはり、証拠を集めたりとか、認定のハードルが高いのではないかということも考えられるということでございました。 ここで、考えられることの一つとして、厚労省にお伺いしたいのが、こうした精神障害の労災請求について、退職後に請求された件数と在職中に請求された件数というのを厚労省はそもそも区別して集計しているのかというところを問題意識として持っております。 この質問の背景としましては、一般的に考えまして、在職中に自分が今勤めている企業に対して労災の請求をする、特にそれが精神に関わるようなものの場合ですと、やはり復職後の職場環境への影響や周りとの人間関係、そういったものを懸念して、労災請求をためらうケースもあるのではないかなと考えます。 そのために、在職中に請求された件数と退職後に請求された件数、こういった情報を正確に把握しておけば、もしかしたら、やはり在職中というのはなかなか請求のハードルが高いんだな、じゃ、どうしようといったような政策を打っていくということも考えられますが、その前提としては、やはりまず正確なデータを把握しておくことが重要だと考えます。 厚生労働大臣にお伺いしますが、厚労省として、退職後に請求された件数と在職中に請求された件数について区別して把握していらっしゃいますでしょうか。
  • 上野賢一郎 厚生労働大臣
    現在のところ、在職中、退職後の区分で集計をした統計データはありません。 ご指摘は、たとえば、在職中であれば労働者が事業主などに気兼ねをして請求ができないのではないか、あるいは、そうしたことから退職後の請求が多いのではないかという趣旨だと考えますが、労災請求を行うタイミングについては、たとえば請求人の方の病気の状態や制度の理解の状況などによってさまざまでありますので、在職中と退職後の請求件数を比較ということもあろうかと思いますが、その比較をしたとしても、なかなか請求のしづらさの検証というのは難しいのではないかと考えております。 一方で、今ご指摘のありましたとおり、労働者の方が事業主等に気兼ねをして、労災請求をしたくてもできない状況に置かれているとすれば、それは迅速・公正な保護の観点から大変問題だと考えております。 令和5年の9月に改正をいたしました、改正をいたしましたけれども、その内容をこれからもしっかりと周知をして、パワーハラスメントやを原因とする精神障害も労災請求が可能だということについて普及促進をさらに図っていきたいと考えております。 また、昨年のの、の改正法案に対するの中で、の改正の効果を検証するように、そうしたがございましたので、現在検証しております。その中で、精神障害のが適切に実施をされているかどうかという観点からも把握をしていきたいと考えております。
  • 古川あおい
    お話の中で、厚労省としては在職中と退職後で数字は取っていないということでございました。もちろん、請求に至るまでの経緯であったりとか、請求できない理由といったものはさまざまな理由が考えられるので、必ずしも、在職中だから、退職後だからという一つの理由ですべてが分けられるものではないとは思うんですけれども。ただ、私は、この質問をするに当たって、実際に請求実務に関わられていたような方にお話も聞いたんですけれども、退職後の人からしか相談は来たことがないですとその方はおっしゃられていて、やはり、一般的に考えても、在職中に請求をするということにはまだまだハードルがあると思います。 今回、令和5年の認定基準、私が元々2問目で書いていたことをもうお答えいただいたので問いませんけれども、認定基準の改正により、も精神障害の理由として評価するというふうに追加をされてございます。こうした新たに要件が加わったことの実態については、の話もあり、これから調査・評価していくということでございましたけれども、その直接に係る改正ではないかもしれませんけれども、今回の法改正のだとか、その影響の調査をするに当たっては、ぜひとも、在職中の請求なのか退職後の請求なのかという点についても着目した調査を行っていただくようお願い申し上げます。 では、続いて、次の質問に移ります。続いて、農林水産業の暫定措置の廃止についてお伺いいたします。 これまでの方からも何名か質問はありましたけれども、今回の法改正により、これまで任意適用とされていた農林水産業の小規模な個人経営の事業所の一部が新たにの適用事業となります。こちらについては、労働者保護という観点からは重要な方向性だと考えます。 しかし、これまでほかの委員の方のにもございましたとおり、今回の制度改正によって新たに対象となる、必須になるという事業者にとっては、さまざまな負担が発生することかと思います。一つには、やはり事務負担というものもございますし、また、新たに事業者として保険料の負担というものも生じるものでございます。 一方、任意ということでも、既存の農林水産業の方ですでに加入をされている方というものもございます。ただ、この方たちにも私は負担が新たに生じると懸念をしております。 それはどういうことかと申し上げますと、こちら、お配りしている資料2枚目、めくっていただいて、裏の紙でございますけれども、こちらに農林水産業における労働災害の発生件数のデータを示しております。 こちらを見ていただくと、必ずしもきれいにデータがそろっているわけではないんですけれども、農業、林業、水産業、それぞれにおきまして、たとえば農業の場合だと、労働者数が5人未満の事業所と5人以上の事業所というところの労災発生件数でありますとか、そういったものが示されております。これを見ていただくと、全体として、やはり小さい事業所の方が死亡とか休業1か月といった重篤な労災の件数というものが多いと見受けられます。 そうすると、やはり、事故が起こっているところ、死亡が起こるようなところというのは保険料が高くなってしまいますので、今保険の対象になっていない、そういった小さな事業所、より事故が多いかもしれない事業所というのが新たに保険のプールに一緒に入るということになると、今まで頑張っていた事業所たちにしてみれば、保険料が上がってしまうかもしれないという懸念がございます。 つまり、双方の事業者にとって、新たに対象となる事業者にとっても、事務負担、保険料の負担があり、これまで任意でやっていた事業者に対しても、保険料が上がってしまうかもしれないということが起こり得るのではないかと思いますが、こうした制度変更によって生じるかもしれない不利益とか事務負担についての政府の認識および対応策を、厚労省、お願いいたします。
  • 岸本武史 厚生労働省 労働基準局長
    お答えいたします。今般の法案では、農林水産業の小規模の個人経営の事業においても重大な事故が見られ、労働者の保護の必要性が高まっていること等を考慮しまして、を廃止をし、に移す、移っていただく、こういう内容を盛り込んでいるところでございます。 これに関しまして、ご指摘の負担の問題でございますが、一つご指摘として、新たにに加入いただくこととなる小規模な事業者にとってございます。 新たに保険料負担が発生をする、特に今任意加入されていないところにとってはそういうことになるわけでございますが、これは、に加入していない場合には確かに保険料負担はございませんけれども、一方で、ひとたび災害が発生いたしましたときにはが自ら賠償する責任を負うことになります。亡くなったり障害が残るような事故である場合には、かなり大きな額の賠償を背負う、場合によっては経営自体が立ち行かなくなるような、そういうリスクでもあるところでございます。 に加入することで、から給付がなされれば、その分、としてのは代替をされるという仕組みでございますので、保険料負担という面がある一方で、こういったリスクを分散化できる、リスクに備えることができるというメリットの双方があるものであり、この両面をよく丁寧にご説明をして、理解を得ながら適用に進めていきたいというふうに考えているところでございます。 それから、すでにに加入していただいている法人経営やあるいは個人経営の5人以上のところ、これについては、ご指摘のとおり、確かに、災害発生率が5人の境によって高い低いの差が大きくある場合には、これは新たに入る人数規模などにもよりますので一律には申せませんが、場合によっては、今入っていただいている事業主の方のに影響する可能性、これも否定はすることはできないところでございます。 これにつきましては、、過去から遡ってまいりますと、ずっと労災防止努力の成果もありまして、災害発生率とともに料率は低下を続けている保険でございます。ですので、入っていただくだけでなく、その入っていただいたところも含めて労働災害防止の取り組みを進めることで低い保険料で賄えるようにしていくことが一つは重要でありますことと、もう一つ、やはり公的保険の性格といたしまして、では仮に、事業場の規模によって災害発生率が顕著に差があるときに、低いところはでカバーをされ、高いところは、公的保険ではカバーをされないという状態を続けることが、災害に遭われるかもしれない働き手の方にとってどうかということも考えますと、やはりこの面についても、今回のような、に移行しながら、の適用に入っていただく意義を丁寧にご説明をするというような対応が適切なのではないかというふうに考えているところでございます。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。の意義という観点からご説明いただきまして、おっしゃるとおり、新しい事業所に対してでありますとか、そもそも、事故率自体がこれまで、過去と比べても減少してきているという点についてご説明をいただきました。 ただ、おっしゃられていただいたことはもちろんだなと思うんですけれども、そもそも、事故の発生率が小規模のところでより高いのであれば、そういったところに関して、今回のの拡大を機に、より事故が起こらないような形でのアプローチでありますとか、また、保険料だけではなく事務負担の件に関してとか、そもそも制度のことがよく分かっていない、どうやって準備をしたらいいか分からないという事業所に対してさまざまなアプローチのやりようがあるかと思いますが、この点について、厚生労働省と農水省の連携についてお伺いいたします。 今回のの拡大に関しまして、農林水産事業者、小規模な事業者の労働災害発生を減らすための取り組みでありますとか、事業者の事務負担軽減に対する支援といったものについて、までの移行期間中にどのような支援をしていくのか、厚労省、農水省、連携した取り組みが必要だと思いますので、その観点からお願いいたします。
  • 上野賢一郎 厚生労働大臣
    適用対象となる農林水産業の小規模な個人経営の方々に対しては、制度のメリットを含め、ご理解を得ながら、丁寧に進めていくことが重要です。 この点につきましては、においても、零細な事業主の事務負担の軽減等の対応をと連携しつつ検討することが適当であるとされています。 事務負担の軽減については、まで相当の準備期間を設けることで、対象事業主が前に任意加入いただくことも含めて、段階的に対応できるようにしたいと考えています。 また、必要に応じての活用を促すことなども考えております。具体的には、農水省と連携をしながら、都道府県段階で関係団体や等と推進体制を構築をいたしまして、労働関係法制等の研修会、あるいは、保険加入の手続き支援の相談会の開催を考えております。また、専門家によるコンサルティングや相談、ITツールの導入の支援なども農水省と連携しながら進めていきたいと考えます。 また、の設立の働きかけもしっかりやっていくと同時に、既存のの受託拡大など、任意加入を推進するための体制整備も同時に整えていきたいと考えております。また、等においては、小規模からの相談体制を行う体制の構築もしっかり進めていきたい。 そうした多方面の対策を同時並行的にしっかり進めることで、農水省とも連携をしながら、事務負担の軽減等、スムーズな制度への移行を促していきたいと考えています。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。事務負担の軽減については本当にさまざまな取り組みをされる予定だというところで、そこはぜひお願いをいたします。 一方で、そもそも小規模の事業所において、より事故が起きている、死亡だとか重篤な事故が起きているという点に関して、こちらについて何か取り組みされることはありますでしょうか。厚労省、お願いいたします。
  • 岸本武史 厚生労働省 労働基準局長
    農業、林業、水産業、いずれも、必ずしも災害発生率が低い業種ではございませんで、むしろ建設業や製造業と比べてちょっと高めの産業でございます。 災害防止努力をまさに進めていくことはこの分野においては非常に重要でございまして、これを進める上で、もちろん、を通じて労働災害防止の取り組みを広めていくことも重要でございますが、あわせて、この分野でございますので、さんとの連携、また、農業、林業、漁業の各関係団体等の協力をいただきながら、の適用手続きだけではなくて、あわせて、災害を減らすための取り組みをどう進めていくかといったことについて、こういった協力を得ながら強化をしていきたいと思います。
  • 古川あおい
    せっかくの機会ですので、厚労省と農水省と連携して、業界団体の話なども聞きながら、そもそも事故を減らすための取り組みというものも併せて進めていただければと思います。 続いて、について質問いたします。資料をお配りしております。2枚目のほうになります。の理由についてでございます。 こちらですけれども、の給付のうちについては、ほかのや療養の費用と比べて、請求の時効を過ぎてしまったことを理由として不支給となるケースが約3割に上っております。本来受給できたかもしれない方が時効という手続き上の壁によって給付を受けられないということは、制度の趣旨に照らして問題があるのではないかと考えております。 まず前提として厚労省にお伺いしますが、については不支給となる割合が突出して高く、3割ございますけれども、こちらは主にどういった理由なのかという点と、その受け止めについてお答えください。
  • 岸本武史 厚生労働省 労働基準局長
    お答えいたします。ご提出をいただきました資料にもございますが、等の時効の徒過理由といたしましては、請求人が手続きを失念していたこと、請求人の制度の不知、誤解、こういったことがの理由として多うございまして、両者合わせて7割以上を占めております。 ほかの給付と比べまして目立っての割合が高いところでございまして、これについては、やはり本来受給できた方の権利の保護という観点からも問題であるというふうに思います。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。厚生労働省としても問題であるというふうに認識していただいているとのこと、ありがとうございます。 でも、そもそも、私としても、こういった忘れていた、知らなかったというような方は1人でも減るべきだと思っております。 そこで、できることがあるんじゃないかという形で提案させていただきたいんですけれども、そもそも、の支給対象者は、またはの第一級の方すべてと、第二級の精神・神経・胸腹部臓器の障害を有している方で現に介護を受けている場合と明確に定義をされております。そのように明確に定義されている場合、行政側として、どの方が受給対象になるかということをある程度特定できるのではないかと思います。 それにもかかわらず、本人が知って、こちらから申請をしないと受けられないというのは不自由な状況だと思いまして、可能な限り、行政側ですでに把握している情報を基に、あなたが対象になりますよとか、そういったことをで通知していくような仕組みを導入すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  • 岸本武史 厚生労働省 労働基準局長
    ご指摘のとおり、の場合には、その前段として、または受給者のうち、が第1級、または第2級の精神・神経・胸腹部臓器の障害を有している方で現に介護を受けている場合に支給される、こういう仕組みでございますので、受給者となり得る方を行政として把握することが可能なものでございます。 したがいまして、今後、手続きを失念していたというような理由で時効・不支給となる事案を減らしていくために、のように、その前段である支給決定、別の給付の支給決定があって初めてその支給要件が生じる給付につきましては、周知についても一連のものとして考えて、障害補償給付の請求書と同時にの請求書を配付するでありますとか、労災年金受給者に対して、受給条件の変更があった場合に必要となる手続きというものを年1回お知らせをお送りしておりますが、その中でに関する請求手続きについても周知を行うことといった形で、必ずしも自動でということではないわけでございますが、できることとして、こういったことを運用改善ができないかということを検討してまいりたいと考えます。
  • 古川あおい
    時間が来たので終わりたいと思いますけれども、今お話にあったような、行政からの働きかけでありますとか手続きの電子化、負担の軽減などを少しでも進めていただくようお願い申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。