いまきたみらい
2026年3月24日·参議院·委員会·総務委員会

【全文】参議院 総務委員会 質疑/党首 安野貴博(2026年3月24日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 安野貴博
    チームみらいの安野貴博でございます。ご質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。 まず、大きな話として、人口減少下におけるテクノロジーの役割について、大きな方針を大臣にお伺いしたいと思います。 総務省は「重点施策2026」において、「AI社会を支えるデジタルインフラの整備」や「に向けた通信環境の確保」などを挙げられております。この方向性には賛同するところでございます。一方で、率直に申し上げると、まだギアが一段足りていないのではないかと考えております。 高市総理は先の国会で「働いて働いて働いてまいります」とおっしゃいました。ですが、日本の将来の予測によれば、そもそも働き手となる人口、これがものすごい勢いで減っていく見込みでございます。リクルートワークス研究所の推計によれば、2040年には実に1,100万人もの人手が不足するという推計も出ている状況です。そのインパクトというものは、東京や国政の現場よりも、地方でより大きくなると思っております。 では、どうすれば良いかと申し上げると、私はAIやロボットなどのテクノロジーを人間の代わりに「働かせて働かせて働かせまくる」ような、そういう社会をつくること、これが大事だと思っております。そして、その果実を国民みんなが享受できるような社会をつくっていく、これを目指していくべきではないかと思いますが、テクノロジー活用、これの導入のスピード感、ギアを一段上げなくてはいけないのではないかという課題意識に関して、大臣のご所見をお聞かせください。
  • 林総務大臣
    基本的に今委員がおっしゃったことにまったく違和感はございません。人口減少が進む中で、デジタル技術といろいろな技術を徹底的に活用して地域課題を解決していく、大変大事なことであると思っております。AI等のデジタル技術を活用した各種実証を通じまして、地域課題の解決につながる先進的ソリューションを創出し、早期実用化を促進するための「」を推進しておるところでございます。 今年1月に仙台市に行ったときに、完全無人ののために必要とされる遠隔監視等の通信システムの実証状況を視察するということで、バスに試乗させていただきました。やはり地域の足の確保に貢献する可能性は大いに感じたところでございます。 また一昨日ですが、鹿児島県を訪問させていただきまして、海洋観測ブイ、海の海温とか酸素量とかですね、そういうものを自動的に観測して漁師さんのスマホに逐次送ってくるということで、前は餌をずっとのべつ幕なしにまいていたものをデータに応じて餌の量を調整する。さらには赤潮発生の兆候把握等の水産業のスマート化、こういうことをやっておられました。 また、同じ鹿児島で無人自動走行作業システムを用いたロボット茶摘み等の農業のスマート化ということも見せていただきました。「この機械で何人分ぐらいになりますか?」と言ったら、最初質問の主旨がわからなくて「一人で運転できます」とおっしゃっていたんですが、「茶摘みの作業の何人分ぐらいですか?」と言ったら「500人分ぐらいだ」と、こういうふうにおっしゃっておられたので。 まさにこういったものを、農水大臣の頃、いろいろなイチゴ摘み機とかも見させていただきましたが、当時はまだ試作段階で1,000〜2,000万円するということで、誰が買うんだろうなと思いましたけれども。実際に技術があって、それを実装化していく段階のハードルを超えていくのが非常に肝でございまして、先ほど申し上げたような政策をいろいろ駆使してそこを乗り越えていくと、かなりスマート化といったことで人口減少が進むことに対しての対応策になりうるということをこの間も実感いたしましたので、現場の声に耳を傾け続けながら、のさらなる加速推進に取り組んでまいりたいと考えております。
  • 安野貴博
    「さらなる加速推進に取り組んでいく」という力強いお言葉をいただいたので、非常に心強く感じております。ぜひ今後もこの「加速」というところを、「テクノロジー活用の加速」というところをやっていただければと思います。 次の質問にまいります。まさにテクノロジー活用の一つの側面であるシステム開発に関するところですが、「」における「」について伺いたいと思います。 チームみらいといたしましても、人口減少が加速する中で、地域のの増加であるとか可視化、担い手の確保という「」の目的は大変重要だと考えております。そしてそのためにアプリを活用するというアプローチも、これも理解できるところでございます。 一方で、開発の予算、そして進め方、ここには疑問があります。国費を投じてアプリを開発し全国規模で展開していく以上、目的に沿って有効な予算の使い方をするべきだと考えております。過去にも政府主導のアプリが利用者の定着に至らなかった例がございまして、同じ轍を踏まないようにする必要があると考えています。本取り組みについて3点お伺いしたいと思います。 第1に、の設計についてでございます。「地方創生2.0基本構想」では、10年で実人数1,000万人、延べ1億人という目標が掲げられております。この「ふるさと住民登録(制度)」の1,000万人という目標数値がどのように設定されたのか、その考え方を教えていただければと思います。また、最終目標が1,000万人、最終というか10年間の目標が1,000万人ということでございますけれども、年度ごとの中間目標であるとか、あるいは登録者数だけでなく「実際に何回行ったのか」「どれくらいのお金を落としたのか」「参加率はどうだったのか」、そういったような他の評価指標を用いるということは考えておられるか、ここに関してもご質問したいと思います。 そして2つ目の質問でございまして、利用者の獲得と定着戦略についてでございます。「ふるさと納税」、これが1,000万人以上に利用されている背景には、税控除というきわめて明確なが存在したからだと考えております。一方で、「」の付けはどういったものがあるのかお伺いしたいと思います。 また、一般にアプリは運営するときに、開発してリリースして終わりということはなく、その後ですね、利用者をいかに継続的にアプリを使ってもらえるようにするのかであるとか、どのようにアプリの認知を高めていくのか、こういった設計・運用を含めた体制も必要になってくると思っております。今回の予算32.1億円の中にはの経費は含まれていないと承知しておりますが、こういったものを来年度以降、追加的な予算措置として想定されているかどうかお伺いしたいと思います。 そして最後、第3に、開発費32.1億円の妥当性についてお伺いしたいと思います。比較のために申し上げると、東京都が昨年リリースしたアプリ「」の開発費は約9.4億円であり、新型コロナウィルスの接触確認アプリ「」の開発費はリリースまで約3.8億円でございました。こちら配布資料の1枚目に、これまでの自治体や政府がつくったアプリの主要なものの予算を記載しております。この「」の32.1億円、どういった考え方でこういった予算になったのか、考え方をお示しいただければと思います。
  • 内閣官房 前田審議官
    まず第1点目のの関係についてお答えいたします。昨年6月に閣議決定いたしました地方創生の基本構想におきまして、10年後に目指す姿の一つとして「実人数1,000万人創出する」との目標を掲げております。これは人口が減少します中でわが国全体の持続可能性を高めていくためには、住所地以外の地域に継続的に関わるを生かして、都市と地方の間で人の循環をつくっていくことが有効であると考えるためであり、目標の達成に向け、総務省において「」のアプリの開発を行うなど関係省庁と連携して取り組みを進めているところであります。 この1,000万人につきましては、における議論や、ふるさと納税の控除適用数が約1,000万人であること、また国立社会保障・人口問題研究所の人口移動調査に基づき、現住地が東京圏である人のうち、出生地が東京圏以外という人が約1,000万人と推計されること等を踏まえ、分かりやすい数値として設定したものでございます。この「10年後に目指す姿」に向け、昨年12月に今後5年間の計画である「地方創生に関する総合戦略」を閣議決定したところです。 その中で、につきましては、5年目にあたる2029年にを増加させるとのを設定するとともに、具体的な数値につきましては今後実施予定の調査の結果を踏まえて設定することとしているところでございまして、引き続き総務省とも連携しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
  • 恩田地域力創造審議官
    私から2点目と3点目の関係につきましてお答え申し上げたいと思います。 まず2点目の関係でございますが、「」の定着・利用者獲得、そういったことをどうしていくんだということでございます。「」につきましては住所地以外で継続的に関わる地域を誰でも簡単にスマホのアプリで登録できる仕組みにすることとしておるところでございます。 具体的には、登録部に段階を設けまして、誰でも関心がある自治体を登録できる「ベーシック登録」により登録者の関心に応じた地域のさまざまな情報を提供するとともに、地域での担い手活動等で一定の貢献をされた方々を「プレミアム登録」と位置付け、活動をサポートする施策を提供することを想定しておるところでございます。 また、登録者が地域とオンライン上で交流することができるコミュニティルームの設置、ユーザーにとって使いやすい仕様とすることなどによりまして多くのユーザーの登録につなげてまいりたいと考えておるところでございます。 こうした点につきましてはを来年度実施する予定がございますので、その実証や運用を進める中で、ユーザーから寄せられるニーズも踏まえながら柔軟に対応してまいりたいと考えておるところでございます。 また、アプリの利便性、制度の有効性につきましては、広く国民の皆さまに知っていただくことが重要だと考えておりますので、関係府省庁、自治体、民間事業者と連携しながらさまざまな機会をとらえ、周知に努めてまいりたいと考えております。 こうした取り組みを通じまして多くのユーザーの定着をはかり、地域の担い手確保、活性化につなげていくことができるように取り組んでまいりたいと考えております。 次に3点目にご質問いただきましたアプリ開発費の積算方法、リリースまでの進め方等についてでございます。「」につきましては、できるだけ多くの国民や自治体が利用できるアプリの仕様を考えておりまして、十分な規模のデータベース、スペックを備えた上で、によるへの対応、高度なセキュリティ対策を講じること、既存の自治体の取り組みや民間事業者との連携への対応ができること、こういったことが必要な要素と考えておるところでございまして、こうした要素を盛り込んだアプリを開発することができるよう、他のシステムにおける開発経費や事業者からの聞き取り、そういったものを踏まえまして、令和7年度として32.1億円を計上したところでございます。 開発に当たりましては、ユーザーのニーズ、運用状況を適宜適切に反映しながら、柔軟に対応していくことも重要だと認識しております。このため、アプリの正式なリリースに先立ちまして行うにおいて簡易な機能による試用版を活用した実証を行い、結果を開発にまたしていくことも考えておるところでございます。こうした段階を経ながら、多くの国民が実際にご利用できるアプリとなるよう開発に努めてまいります。
  • 安野貴博
    お答えいただきありがとうございます。今のお答えをお聞きしていて思ったところといたしまして、やはり32億円というところの根拠がなかなか分からない部分があるなと思っております。 たとえば他のアプリ、繰り返しになりますが「」の3倍、そして「」の10倍くらいの金額になっていて、この違いがどういったところで生まれてくるのかというところであるとか、あるいは、なるべく多くの方に使っていただくようにデータベースの大きさなどを設計するというところですが、こちらって、たとえば初年度からどれくらいの規模を想定しているかみたいな、その想定はあったりするものなんですか。
  • 恩田地域力創造審議官
    基本的には初年度、最初のスタートの時から、希望する自治体につきましてはすべての自治体が参加できるような仕組み、そして国民の方がそれに基づいて使っていただけるような、どこまで最初の自治体が希望するかわかりませんけれども、8割以上の自治体の方が使えるような規模で考えていくところでございます。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。それが過大な想定にならないようにしていただきたいなと思っております。2点目の質問でお伺いした通り、明確な経済的なのようなもの、これは少なくとも足元では用意されないと認識したんですけれども、そうなった中で、いきなり多数のユーザーが来るということはなかなか、そうなったらもちろんいいんですけれども、想定もされにくいことがあるかなと思っております。そういった中でしっかりと適切なプランニングをしていただきたいなと思います。 時間が来たので最後に一言だけ申し上げますが、これですね、途中で想定の目標から大きくしているとき、達成できなかったときに、それでもずるずるとそのまま続けることがないようにしていただきたいなと思います。民間でしたら何らかを設けるということがあると思いますが、そういったことも検討いただければと思っております。以上で終わります。