2026年6月9日·衆議院·委員会·農林水産委員会
【全文】衆議院 農林水産委員会 質疑/林拓海(2026年6月9日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 林拓海チームみらいの林拓海です。本日は、におけるについて質問いたします。 とは、海や川ではなく、陸上に設けた水槽などの人工的な施設内で魚介類を育てる養殖手法です。水温や水質を徹底的に管理することで、自然環境に左右されない安定した生産と、環境負荷の少ないサステナブルな食料供給を実現できると言われています。主に、とがありまして、このは、水をろ過、殺菌して循環させることで、寄生虫や病気のリスクを大幅に減らせると言われています。 は、高市政権が重点投資対象とするの一つとして掲げるの中で、先行して検討を進めている製品、技術等として、とを挙げられているかと思います。については先々月質問をさせていただきまして、本日はについてお聞きしたいと思います。 まず冒頭、大臣に、3月と5月に大臣はの視察に行かれたかと思うんですが、現場を視察されて、どうだったのかというところをまずお伺いしたいと思います。
- 鈴木憲和 農林水産大臣ご質問ありがとうございます。まず、は大事なんですけれども、その前に、天然の資源の管理というのも大変私は大事だというふうに思っておりまして、どっちもちゃんとやっていくということが大事かと思います。 本年3月には、小規模な施設でハタ類などを生産する神奈川県の、そして6月には、大規模施設でサーモントラウトを生産する千葉県のを訪問させていただきました。特に、このは、この大きい施設を造る前にも、私は、もう少し小さい実験のプラントの段階でもお邪魔をしたことがありまして、そのときからの大型化をするに当たってのご苦労とか難しさを考えると、本当に頭の下がる思いがしているところであります。 現場を伺うと、やはりの安定的な確保の課題があることや、設備投資などにより収益化まで長時間を要するなどのご意見もいただきましたし、何といっても、魚は動物でありますから、人間が全部思ったようにコントロールできるわけではないという難しさも当然あるということもよく認識をさせていただいております。 世界的に天然の水産資源の漁獲量が頭打ちになっている中で、海洋環境の影響を受けにくいは、増加する水産物の需要に応え、世界に展開できる技術になり得るというふうに考えております。
- 林拓海ありがとうございます。おっしゃるとおり、天然資源のことは極めて重要だと思っていまして、養殖というところに限って申し上げても、養殖業の生産量は全体で約83万2,000トンある。現状、というのは全体の0.8%程度にとどまっている。これは令和6年度のでも、現時点での最新のデータとお伺いしているんですが、これを踏まえても、養殖業全体、あるいはまた天然資源をどうしていくのかということも当然重要だとした上で、という新しい技術についても、どのように成功させていくのか、成功できるような環境をつくっていくのかということは重要であると考えた上で、お伺いしたいと思います。 次に、現状、今申し上げたとおり、は全体の0.8%程度にとどまっている上で、大臣としても、は日本が勝ちに行かなきゃいけない分野とご発言されていたこともあるかと思います。 現状、政府として、のどの点に着目して、先行して検討を進めるということに選んだのか、また、今後の市場規模はどのような見込みを持たれているのか、お伺いいたします。
- 鈴木憲和 農林水産大臣は、現時点において、漁業や海面養殖業と比べて生産量自体が多いとは言えませんが、ただ、今後、世界的に人口が増大し、経済成長もしますので、たんぱく質の確保が課題となる中で、その市場規模が間違いなく拡大していくものというふうに考えております。 特に、日本のについては、技術に不可欠な水処理、そして水を浄化する技術などに強みがあり、成長が期待できることから、の一つであるの中で、特に先行して検討を行うこととしたところであります。 その市場規模については、世界全体の人口予測を基にで試算を行ったところ、2030年から2040年にかけて、人口が6億人増加することに伴いまして、水産物の需要が865万トン増加すると推測をされております。この増加分のうち、仮に30%をが担うと仮定をしますと、世界全体で生産物とシステムの合計で31.1兆円の市場が創出されると推定をしております。
- 林拓海ありがとうございます。天然資源にも限りがあるという中で、というところも一つ要素として考える必要はあるかと思いますので、引き続き、技術の進展なども含めて、お願いしたいと思います。 についてなんですが、規制について次にお伺いしたいと思います。 は新規産業ということで、一般論として、新規産業にさまざまな規制が後からついていくようなことが多いのかなというふうに思うんですけれども、たとえば、について、排水規制というものが養殖業についてあるとなったときに、現状、で定めている施設の中にが含まれていないということがあると言われています。による排水規制の対象となるとしてで規定されていない。 なので、自治体がそれぞれ排水規制というものをかけるかどうか、その自治体で造られたの施設に対して規制をかけられるかどうか、そこに規制がかかるかどうかが実態が異なることがあるという構造があるとに言われているんですが、として、このような現状をどの程度把握されているのか、お伺いいたします。
- 藤田仁司 水産庁長官お答えいたします。委員がおっしゃるように、と一口に申しましても、非常に大量の水を取水して行うものから、飼育後の水を河川や海に排水するもの、あるいは規模の非常に大きな建築を伴うようなものまで、非常にさまざま形態がございますので、それぞれの自治体の規制に適合した形で実施するということが必要になってきます。 地方自治体におきましては、たとえば、取水に関して申し上げますと、地下水からくみ上げる水の量を制限している場合、あるいは排水に関しましては、、と申しておりますけれども、そういう上限をさらに厳しくしている場合、建物の建築に関しましては、緑地の確保ですとか、景観との調和に関する規制を設けている場合など、さまざまなものがございまして、そういう地域によって差があるということは我々の方も承知をしているということでございます。
- 林拓海ありがとうございます。自治体によって差があるとおっしゃっていただいたかと思います。 は、新規産業としてさらに参入する事業者が増えてほしいとなったときに、自治体によって規制の実態が異なるとすると、たとえば、ここの自治体に参入したらこういう規制があるけれども、こっちに進出したらない、あるいはその逆がある、あるいはどこかに参入したときに、後から、ほかの自治体でこういう規制があるからこっちでもということになると、参入を考えている事業者の方にとってはが低い構造になっているのではないかなと思っておりまして、新しい産業だからこそ、新たに何かの規制がなされるかもしれないという心理的なの低さというところに寄り添ってさしあげる必要があるかなと思っております。 何が言いたいのかと申し上げますと、に参入しようとされている方に対して、まずというのが現状あるかと思うんですが、それに加えてどんな規制があるのか、どこをクリアすれば、いわゆる規制に対しては問題がなくなるのかというところを、といいますか、棚卸しといいますか、そういった形でしっかりと整理してお示しをする必要があるかなと思うんですが、ご見解をお伺いしたいと思います。
- 広瀬建 農林水産大臣政務官規制のところ、各地方自治体で差があるというところ、先ほどから長官のにもありましたとおりですけれども、その上で、今後、事業者が分野に参入しやすい環境を整えて、また円滑に事業者がを営んでいけるように、地方自治体とも連携協力しながら、の形態ごとに考慮すべき各種規制を整理した上で、分かりやすく事業者に伝えていく、こうした取り組みを行っていきたいと思っております。
- 林拓海ありがとうございます。ぜひホームページ等で分かりやすく整理をしていただけますと幸いです。 次に、人材の話に移っていきたいと思うんですけれども、は新規産業かつ市場の成熟もまだないという中なんですが、何かの新規産業を成功させようとすると、その産業に関わる人材の育成というのは必要不可欠だというふうに思っております。 に限って、独立した学科ですとかあるいはコースなんかを設置することは困難かなとも思うんですが、の周辺技術に関わる学生さんの数が増えてもらう、これはに限らず、新規産業に関わる、チャレンジしようと思ってくれるような学生の数が増えることが重要だと思っています。 そういった学生さんに増えてもらうために、たとえば、ですとか水産高校ですとか、あるいは水産に関わる学部・学科があるような大学などに、・なんかもあるかと思いますが、最新の技術、あるいはこういった取り組みがあるということに触れてもらう機会を、環境を整備する必要があるのではないかというふうに思っております。 具体的には、であったり最新の技術に詳しい専門家の方がそういった学校に行くですとか、あるいは、水産業について学んでいる学生さんにそういった最新の技術について触れてもらうような時間をつくるですとか、そういった環境を整備する必要があるのではないかなと思うんですが、こういった取り組みを進めるお考えについてお伺いしたいと思います。
- 広瀬建 農林水産大臣政務官を営む上で、特にともなれば、魚の生態であったり魚の病気に関する知見だけでなく、プラントの設計、建設、それから水処理、浄化、品種改良、効率的な、・AIも用いたデータ解析など、さまざまな技術を包括的に駆使する必要があります。 このため、に携わる人材の育成の観点から、国の研究機関において収集した最新の知見や情報等を民間企業や都道府県の研究機関等へ提供する取り組みを行っていると承知しております。 また、ご指摘の事業者及びその研究者、専門家を水産系の高校であったり大学に派遣して、の実情や関係者が考える将来展望などをじかに学生に話してもらうこと、学生等により施設の見学を行ってもらい、関心を高めることは重要であると認識しております。 今後、さらに、どのようなことができるかを検討を深めてまいりたいと思っております。
- 林拓海ありがとうございます。私は元々高校の職員をやっていたんですが、生徒が最新の技術が目に見えて分かるような施設なんかに行くと、これは面白いと。実際、その道に進もうとか、あるいはそれに関わる技術、これはどうなってこうなっているんだろうと目を輝かせて、そっちに進もうとする意欲を見せてくれるという場面に私も何回か出会ったことがありますので、こういった機会があるかないかというのはかなり違いがあるのではないかなと思っております。 もちろん、学校さんの主体になることもあると思うんですが、最新技術について把握しているのは、省庁として新しいものを把握している部分もあるかと思いますので、ぜひ省庁としても前向きに動いていただきたいと思います。 次の質問は、融資環境についてお伺いしようと思ったんですが、時間の関係で飛ばさせていただきまして、最後に、大臣にお伺いしたいと思います。 をどうやって成功できるような環境を整備していくのか、民間活力を生かしていくのかという観点で、たとえば、人材の育成ですとか融資環境、また規制が自治体によって異なることなんかも含めて、あるいは現時点で0.8%程度に全体の養殖の中でとどまっていることも含めて、課題が多いというのは現状かと思うんですけれども、今日議論させていただいたことを踏まえて、大臣が、今後、を進めていくということについてのお考えをお伺いしたいと思います。
- 鈴木憲和 農林水産大臣は、国民への食料供給や、地域経済の活性化に重要な役割を担うだけではなく、我が国で確立した技術や施設などを海外に展開することで、日本に新たな富を呼び込むことができると考えております。 このため、私がの座長になり、をているところでありまして、我が国のが着実に成長していけるよう、官民が連携をして、積極的に取り組んでまいります。
- 林拓海ありがとうございました。 時間になりましたので質問を終わりますが、今日ここで触れられなかったのですとか電力コストの問題もあるかと思いますので、引き続き、こうした点への手当ても含めて進めていただくことをお願い申し上げまして、を終了させていただきます。 ありがとうございました。