2026年6月9日·参議院·委員会·総務委員会
【全文】参議院 総務委員会 質疑/党首・安野貴博(2026年6月9日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 安野貴博チームみらいの安野貴博でございます。先ほど、神谷委員と林大臣の間で大変重要なAIに関するリスクの話もございましたが、本日、私は、リスクのサイドではなくて、AI活用について何点かお伺いしていきたいと思います。 まず第一に、AI時代に合わせた自治体の行政情報の在り方についてお伺いしたいと思います。 今、住民や法人が情報を得る手段というのは、検索だけではなくて、に急速に移りつつあります。あるマーケティング企業の調査では、からの訪問者と人間の検索の訪問者、比較したときに、の訪問者が2028年初頭くらいには人間の従来検索を上回るんじゃないかと、そういったレポートも出てきているそうでございます。これは、もうインターネット上にある情報が、人間だけではなくて、AIによって収集され、整理され、活用されるという時代に入っていることを示しております。 こうした中で、住民や法人が自治体の公式ページを直接読むのではなくて、自分の手元で使っているAIに尋ねて、その回答を見て判断する場面も今後増えてくると想像されます。 一方で、公式な情報がAIにとってまだ読みにくい状態であるために、結果として住民に誤った情報が提示されてしまうことがございます。たとえば、人間にとっては読みやすいが機械にとっては読みにくいような、いわゆる、神にエクセルと書いて""というようなものがございますけれども、こういった機械には読みづらいような形式だとAIによる誤った参照を助長しかねないというふうに考えております。 実際に手元でも、ある地域のごみ収集カレンダーの質問をAIに投げてみたんですけれども、その地域では、まだそういったであるとかかなり複雑なPDFでごみの収集日を提示をしておりまして、それを見たAIが違う曜日の回収日を答えてしまったというようなことも実際に確認できております。 総務省は、令和2年に、機械が正確に読み取れる統計データの作成ルールを各府省に向けて具体的に示してこられました。これ、非常に大変良い取り組みだと思っておりまして、これからは、住民がAIを通じて自治体の行政・政策情報に正しくたどり着ける、そういった環境づくりがますます重要になってくると考えております。 公式情報がAIに正確に参照されるように、総務省が自治体に向けてガイドラインを整備すべきと考えますが、現在の検討状況と今後の方針について、大臣の御所見をお伺いいたします。
- 林芳正 総務大臣住民の情報取得手段、これが検索エンジンからへと広がる中で、検索エンジンから行っても結局AIが答えていると、こういうことが多くなってきたわけでありますので、この自治体のウェブサイトにおいては、住民にとっての分かりやすさ、これに加えまして、による情報処理、これを前提としたの確保、これが重要になっております。 政府としては、、これを策定いたしまして、デジタル庁では、オープンデータに取り組む自治体向けに手引書を公表することによりまして、標準的な形式ですとかルールに基づくデータ公開、これが図られてきております。 総務省としても、の中で、のあるデータ作成に関する職員研修を実施する自治体の事例、これを掲載いたしまして、全国の自治体に広く周知をしております。 総務省が策定している、これには自治体が重点的に取り組むべき事項を盛り込んでおります。今後、AI時代に対応した自治体保有データのの向上につきまして、当該計画にさらに反映してまいりたいと考えております。
- 安野貴博今後さらに反映していくというお考えを示していただきまして、誠にありがとうございます。 こちら、今後検討を進めるというところでございますけれども、かなり今AIの利用も加速してきている中で、これ、検討の大まかなスケジュール感、もしございましたらぜひお示しいただけないでしょうか。
- 小川康則 総務省 自治行政局長お答えいたします。 現在、総務省の私どもの部局において検討会を進めておりまして、その中でこの案件についても議論を重ねて、今年度をめどに方向を決めたいと、このように考えてございます。
- 安野貴博今年度めどにというところで、ありがとうございます。大変重要な試みだと思っております。 続きまして、政府職員と自治体のAI活用について伺います。 政府職員向けの環境の「」は全府省での実証が始まりまして、すでに18万人が利用できる環境にあると承知をしております。こちら、着実な前進を評価しております。 その上で、一歩先を見据えると、民間企業では、すでに次の段階であるAIのエージェント、と呼ばれるものの活用に進んでいると承知をしております。は、業務や調査を任せるだけではなくて、たとえばと呼ばれるような、これは、専門のプログラミングの知識がなかったとしても、日本語でAIに指示をしながら自らツールを作っていくと、プログラミングをできるような手法でございますが、こういったことを駆使しながら、現場の企業の職員が自分たちでツールを作りつつ業務をAIに遂行させるというところもすでに始まっておるところでございます。 これは、私ども国会議員や、そして行政職員の皆さまにとっても他人事ではないというふうに考えております。私自身も、、日々行いながら、いろいろな調査であるとか党内のマネジメントであるとか、そういった業務に活用しておりますし、自分だけではなくて、党内外での勉強会を開くなどしながら、におけるAI活用を進めておるところでございます。 そして、その上で、行政職員の皆さま方、自治体の職員の皆さま方につきましても、質問をするだけのAIではなくて、を使いこなして、そしてによって、たとえば政策のリサーチであるとか、シミュレーターを作成するであるとか、各種業務を自動化するというところまで踏み込んでいくべきではないかと考えております。 「」のエージェント活用に向けた具体的な方策と今後の進め方について、デジタル庁にお伺いしたいと思います。また、あわせて、「」の自治体への展開についても、その検討状況をお伺いしたいと思います。
- 井幡晃三 デジタル庁 審議官デジタル庁におきましては、昨年12月の人工知能戦略本部での総理指示に基づきまして、「」を政府職員が徹底活用することにより、創造的に業務を行うとともに、信頼できるAIの意義を示す取り組みを推進しているところでございます。今年度、ご指摘のように、全府省庁の職員18万人を対象とした「」のを進めておりまして、5月末時点ですでに約10万人へのアカウント配付を完了しております。 こうした取り組みによりまして、政府内でのAIの徹底活用に向けた取り組みは順調に進んでいるところでございます。 このような中で、委員ご指摘ございましたけれども、専門的な技術や知識を持たずとも新たなAIアプリを生成できる、いわゆると呼ばれる技術によりまして、職員がAIアプリを自分で作成し、自律的に動くの機能を活用しながら使いこなしていくことは、行政の実務の質の向上ですとか、あるいは省力化を実現する上で必要不可欠であると考えております。 現在、デジタル庁では、機能や実行機能の開発を進めているところでございまして、まずはデジタル庁内での試行を行い、それで問題がなければ、今年の秋を目途に各府省においてもテスト利用できるよう準備を進めているところでございます。 また、お尋ねのございました地方自治体でございますけれども、「」の成果を円滑にご利用いただけるようにということで、本年4月、「」のソフトウェアの一部を無償のソフトウェアとして公開いたしました。このような取り組みを進めることで、自治体におかれましても、「」で実装されている一部アプリの再現が可能となるなど、開発コストの削減にもつながるものと考えております。 デジタル庁といたしましては、自治体が主体的にAIを使っていただけるような環境を整えることで、国・地方一体となってAI導入の加速化に努めてまいりたいと考えております。
- 安野貴博ごいただき、ありがとうございます。 こういった、の活用、必要不可欠であるというところと、今年の秋にもというかなり早いタイムラインでもろもろ取り組んでいただいているところ、大変心強く受け止めております。 また、その上で大事なのは、環境をつくって終わりにしないことだと思っております。現場の職員が日々の業務で実際に使いこなし、手応えを感じられるところまで、ぜひデジタル庁としても伴走していただければと思っております。 続きまして、関連して総務大臣にお伺いしたいと思います。 中央省庁だけでなくて、自治体においても職員がAI、そしてを安全に利活用できる環境づくりは大変重要で、ガイドライン整備等で総務省が主導すべき課題ではないかと考えます。 自治体へのAI活用に関する、どれくらい使うべきかという目標をもしあれば、そしてエージェント環境整備のお考えについて、お伺いいたします。
- 林芳正 総務大臣この自治体におけます人手不足が進んでいる中で、AIの利活用、これは業務の省力化ですとか住民サービスの向上に有効でありまして、、これを策定、公表して、自治体での積極的な利活用を促しておるところでございます。 今委員からもございましたように、これまでのAIは指示を、を出してデータの分類や文書の作成を行うということでしたが、まさに今、ですか、と、さらにのお話もありましたが、この昨今注目されているは、情報の収集、判断から複数のタスクを組み合わせた実行までを人が設定した目標に向けて自律的に進めるということが可能とされておりまして、このため、の利活用、これは自治体の業務プロセスそのものを変革する、いわゆる自治体、につながる可能性を有しているものと認識をしております。 一方で、自律的にAIが動作しますので、適切なの確保というのが重要になってきます。それに加えて、小規模な自治体も含めて広く利活用できる環境をどうやって用意していくかと、これが課題であろうと思っておりまして、今後、有識者の意見も伺いながら、関係府省庁とも連携して、の利活用の在り方ですとか必要な支援について検討してまいります。
- 安野貴博ごいただき、ありがとうございました。 ですね、、非常に重要であるとご明言いただいたのは大変意義深いと考えております。 そして、最後にですが、行政のF活用についてお伺いしたいと思います。 2021年6月のから本年で5年が経過をしております。Fについては、行政の障壁になっていると、そういう指摘がございます。 我々が実際に一部の自治体へ直接ヒアリングを行いましたところ、通常業務において、自治体間ですね、自治体と自治体の間での業務連絡に今もかなりFが使われており、普段使いの延長で残り続けているという声を確認しております。 こうした自治体の間で慣習的に使われている部分は、一つの自治体だけがF卒業しようと努力したとしても見直しが難しく、まさに国が主導して見直しを後押しすべき領域だというふうに考えております。 加えて、Fなんですけれども、セキュリティ面でもいろいろ指摘をされておりまして、たとえば送信先の番号を押し間違えるだけで第三者に情報が渡ってしまう、いわゆる誤送信のリスクというものも抱えており、実際に自治体でも個人情報を含む漏えい事案というのが後を絶たない状況でございます。 こうしたペーパーレス化、行政化、そしてセキュリティの観点からも、Fの自治体活用を削減すべきと考えますが、自治体のF利用の、今どうなっているのかという実態ですね、これ、総務省さんとしてはどのように把握しておられますでしょうか。
- 小川康則 総務省 自治行政局長お答えいたします。自治体におけるファクシミリの、Fの利用状況でございますが、件数的には把握をしてございませんけれども、医療、介護、防災、危機管理、こうした分野を中心にして、相手方の利用環境とも相まって、引き続き現在もファクシミリが利用されている事例があると、これはよく承知をしておるところでございます。 ここまでご議論ございましたAIの利用環境を整えるという意味でも、各種情報をデータとしてやり取りするということの重要性はここは言うまでもないところでございまして、自治体におけるFの脱Fにつきまして、関係省庁とも連携しながら私どもとしても強く推進してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
- 安野貴博ありがとうございます。関係省庁と連携しながら強く推進していくというご、ありがとうございます。 これ、やはり、ペーパーレス化であるとかしていこうとしている国が、今Fどれくらいあるのかというまず実態を把握できていないということ自体は私課題だと思っておりまして、まず、少なくとも利用状況ををするところから始めて、しっかりと削減の方向で後押ししていっていただければと思います。 本日、以上3点お伺いいたしました。以上で終わります。ありがとうございます。