いまきたみらい
2026年6月10日·衆議院·委員会·厚生労働委員会

【全文】衆議院 厚生労働委員会 質疑/政調会長・古川あおい(2026年6月10日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 古川あおい
    チームみらいの古川あおいでございます。本日は、まず、中東情勢による医療物資の不足についてお伺いしたいと思います。 中東情勢の悪化により、医療物資の供給に懸念が広がっております。政府は、5月18日から、国が備蓄する医療用手袋約5,000万枚の放出を開始しました。原料となるの供給制約が長期化する中で、現場の医療機関の不安を緩和するためのこちらは重要な取り組みであると受け止めております。しかし、現場からは、まだまだ医療物資の供給について不安の声が聞こえてきます。このギャップについて本日はお伺いしたいと思います。 6月2日の中東情勢に関するに厚生労働省が提出した資料を配付しております。こちらを拝見いたしますと、5月27日時点で、医療用手袋を要請し配付対象として確認された5,077の医療機関のうち、実際に購入手続きに至ったのは1,178機関、約23%にとどまっています。配付対象となった機関の4分の3以上がまだ購入に至っていないという状況です。 まず厚生労働省にお伺いしますが、この購入率の低さを厚労省としてどのように分析しておられるのでしょうか。
  • 森真弘 厚生労働省 大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官
    備蓄手袋の購入枚数の関係でございますが、ご指摘の医療用手袋につきましては、流通の目詰まりにより医療用手袋の確保が困難な医療機関向けに備蓄の放出を行っているところ、5月27日の時点で、5,077の医療機関等に対し、最大で約1,980万枚が配付対象となっております。ご指摘のとおり、すでに1,178の医療機関等が426万枚を購入したというところでございます。 医療用の手袋の放出の流れは、医療機関がまず)を通じて手袋を要請する。その次に、都道府県、国において要請内容を確認し、配付対象機関を決定した後、販売業者において、販売業者のサイトから登録された情報とマッチング作業を行った上で、配付対象機関に購入案内のメールを送付し、医療機関が購入の手続きを行っていただくという仕組みになっております。 このため、配付対象が決まってから実際に購入するまでに一定のタイムラグというか時間を要するということになりまして、配付対象機関数と実際の購入件数との間に差が生じているというのが原因の一つだというふうに考えられております。 それからあと、医療機関側が念のため要請はしたけれども、まだ今はそんなに困っていないなというところが要請枚数ほどは購入しなかったとか、まだ購入していないといったケースがあるというふうに考えられております。 厚労省としては、引き続き、現場の声を丁寧に聞きながら、医療用手袋を必要とする医療機関が速やかに手袋を購入できるように取り組んでまいりたいと考えております。
  • 古川あおい
    お答えありがとうございます。今詳しく説明ございましたけれども、後者のように、念のため要請したけれどもやはりまだ大丈夫かなというところで控えているのであればいいんですけれども、前者のように、登録をしてから実際に購入に至るまでにいくつかの手続きがあって、時間もかかってというところでございますと、やはり医療機関としては一刻も早く確保したいと思っているところもあると思いますので、そういった手続きのスピードアップであるとか、簡素化であるとか、そもそもちょっと時間がかかるので早めに声を上げてねとか、そういったところの周知というものもぜひお願いいたします。 続きまして、同じく厚生労働省がに出した資料、石油関連製品の供給不足に伴う医療分野の影響、対応についてという資料についてお伺いいたします。こちらは、お配りしている資料の2ページ目となっております。 こちらの資料では、医療分野における各種品目について、対応検討中、解決済みという整理がなされており、5月27日の時点で53品目が解決済みと整理して挙げられております。気管切開チューブの部品製造用溶剤、、医薬品の容器キャップなど、医療現場に不可欠な品目が並んでおります。これだけの品目の供給不足が実際に解決されたのであれば、それは喜ばしいことだと思いますが、これが実態を正確に反映しているのかという点に疑問がございます。 厚生労働省にお伺いしたいんですけれども、こちらの資料で解決済みの品目と挙げられているものが多数ございますけれども、こちらはどのような検証を経て解決済みという判断をしておられるのでしょうか。また、厚労省としては、これらの品目についてはすでに供給の不安は解消されているという認識でおられるのでしょうか。
  • 森真弘 厚生労働省 大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官
    解決済みの確認の方法についてでございます。医療物資等の安定供給については、医療において万が一の事態は絶対に許されないという強い問題意識の下、総理大臣から、厚生労働大臣と経産大臣とが連携して医療分野での目詰まりゼロに全力で取り組むよう、指示を受けているところでございます。 問題があった場合には、事業者からの相談を受けて、それからヒアリング等を通じて、特定された個別の流通の目詰まりなどについて迅速に解消してきているところでありますけれども、必要に応じて、他の流通経路からの融通支援、それから代替製品の調達などを行っているところでございます。 たとえば、当面の生産に必要な原材料が確保され、医療用に使用される原材料として供給が継続する見込みが立つなど、当面の間、安定供給が確認されたというふうに判断した品目については、解決済みというふうに整理させていただいております。 なお、経産省と連携の上、5月27日時点で16品目が新たに解決済みとなっておりまして、合計53品目について供給不安を解消しているところでございます。 当然、解決済みとした場合であっても、仮にまた供給不安みたいなことが起きるような可能性もあるわけでして、そういった場合についても、当事者をはじめ、あらためて相談を受け付けて、仮に供給不安が再度発生した場合には、速やかにヒアリング等を行い、必要な対応を行うこととしているところでございます。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。こちらの解決済み品目については、当面の間の供給不安が解消されたというところでございますけれども、ちょっと状況も不透明なところとか、流動的なところもございますので、こちらに載っている品目についても、お話にもありましたように、やはり足りないとか、また今まで声を上げていなかった医療機関の方でとかメーカーの方で不足が生じるということもあるかと思います。 そこで、ちょっと確認しておきたいんですけれども、こうした個別の事業者が、解決済みと載っている品目、それに限らずですけれども、について供給不安が起きたときに、先ほど相談をということがありましたけれども、こちら、具体的にどのような相談先が用意されているのかというところについて、あらためてごをお願いいたします。
  • 森光敬子 厚生労働省 医政局長
    お答え申し上げます。 厚生労働省では、医療機関向けの情報提供窓口、これは、どちらもございます、を通じまして、中東情勢に関する医療物資の供給状況を把握しております。解決済みとされている医療物資も含めて、医療機関において供給不安を感じていらっしゃる医療物資がございましたら、この情報提供窓口にご連絡いただくことで、厚生労働省としましても、その情報についてリスク分析を行った上で、目詰まり解消に向けて取り組みを実施していきたいというふうに考えておるところでございます。 引き続き、医療機関の現場の声を丁寧に伺いながら、こうした取り組みを通じて、安定供給に向けて必要な対応を実施していきたいと考えておるところでございます。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。 ごいただきましたとおり、今の相談窓口の設置をはじめ、医療用手袋の備蓄放出などについて、一定の時間がかかるものでございますので、引き続き、スピードアップを図っていただくとともに、医療機関、メーカーからの相談についても迅速に対応いただきますよう、お願いいたします。 続いて、(人工的に作られた核酸の配列を調べて、安全性や規制上のリスクがないか確認するための検査・審査プロセス)をめぐる国際動向と厚労省の認識についてお伺いしたいと思います。 、すなわち人工的に作られたDNAやRNAは、医療や研究に不可欠な技術でございます。しかし、悪用すれば、危険なウイルスを人為的に再構築することもできます。 実際に、米国では、このようなリスクが重要な政策課題として認識されつつあります。 たとえば、2004年には、MITの研究者が関係当局の承認を得て行った検証において、38社のDNA合成企業に対し、1918年に発生したスペイン風邪のウイルスに関係するDNAの断片を注文したところ、36社が出荷をしたことが米国議会で報告されています。注文者は、偽名を用い、インフルエンザ研究とは無関係の所属としていたにもかかわらず、多くの事業者が出荷に至ったという点で、の注文段階における確認体制の課題を示す事例だと受け止められております。 また、本年6月3日には、OpenAIやなどのAIの経営者、ノーベル化学賞受賞者を含む生命科学の専門家、安全保障の専門家、合成DNA製造企業の関係者らが連名で、の注文段階における配列確認、顧客確認、記録保存等の義務づけを求める公開書簡を公表しました。AI技術の進展により、危険な配列の設計や既存のスクリーニングの回避に対する懸念が高まっていることが、この背景にございます。 配布資料3: こうした状況を受けて、米国では、民間取引も視野に入れたスクリーニング要件の導入義務化に関する超党派のなど、の注文段階を制度的に管理しようとする動きが進んでいます。 配布資料4: では、我が国の制度はどうなっているのかといいますと、我が国にも、感染症対策、病原体等の管理、遺伝子組み換え生物の取り扱い、輸出入管理などに関する既存の制度は存在いたします。しかし、今回問題になるのは、病原体等そのものの所持や使用、あるいは輸出入の段階の話だけではありません。の注文段階において、悪用を防ぐための確認や管理が制度上求められているのかという点です。 日本国内でも、委員会において、政府が主導してスクリーニング機能を国内に確立すべきではないかという問題提起もなされております。 そこで厚生労働省にお伺いしますが、厚生労働省として、のスクリーニング義務化をめぐる国際動向を認識していらっしゃいますでしょうか。また、の受注・合成及び提供の各段階について、スクリーニングの義務化等、悪用防止に係る仕組みは現行法に存在しますでしょうか。
  • 鷲見学 厚生労働省 感染症対策部長
    お答え申し上げます。まず、先生ご指摘の国際動向でございますが、米国を中心に、AI技術の急速な進展を踏まえ、の観点から、ウイルスを遺伝子組み換えすること等により病原性を高める等の危険なに対する規制や、核酸の合成を行う事業者に対して、合成する核酸の配列の審査や、顧客の確認、注文記録や配列データの保存を義務づけるといったの必要性、こうした議論が行われているということは承知しているところでございます。 それに関しまして、国内法制はどうなのかというご質問でございますが、我が国におきましては、の観点から、に基づき、病原性の高いウイルスなどの所持、使用、輸入等について規制を行っているところでございますが、核酸それ自体に対しての規制は存在せず、悪用を防止する仕組みはないため、国際動向を注視し、対応を検討する必要があると考えております。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。今ごいただいたとおり、国際動向を認識していらっしゃるというのはよかったと思いますけれども、の悪用を防ぐ仕組みというもの自体は、現行法、なかなか難しいものだと承知をしております。 AIの発展によりまして、専門的な知識がなくとも危険な配列の設計や受発注が容易になり、技術革新のスピードは加速をしております。従来の延長線上の対策では追いつかない可能性もございます。こうした現状というのは、感染症対策上のリスクになる可能性もあると私は認識しております。 そこで、厚生労働大臣にお伺いいたしますが、こうしたの悪用を防ぐ仕組みについて、国として制度整備に取り組む必要性について、大臣の見解をお伺いします。
  • 上野賢一郎 厚生労働大臣
    大切なご指摘だと考えます。今説明があったとおり、現行法制においては、を規制する手法はございません。そうした観点からも、これは感染症対策上のリスクになり得るというふうに考えております。 厚生労働省としても、諸外国における動向は注視をしつつ、国内における感染症対策上、具体的にどのようなリスクが想定をされるか、また、の研究や製造の受発注等においてどのような規制を導入することが考えられるかなどにつきまして、等を活用して情報収集などを行って、対応を検討していきます。
  • 古川あおい
    ありがとうございます。大臣としても非常に重要な問題と認識していらっしゃるということで、ご回答ありがとうございました。 チームみらいとしても、これは非常に重要な問題だと思っておりまして、さまざまな省庁が関連していくと思いますので、ほかの委員会でも引き続き聞いていきたいと思います。 ありがとうございました。