いまきたみらい
2026年6月10日·衆議院·委員会·財務金融委員会

【全文】衆議院 財務金融委員会 質疑/国対委員長・峰島侑也(2026年6月10日の要約

峰島侑也議員が衆議院財務金融委員会でサステナビリティ開示・スタートアップ投資・暗号資産規制について質疑をしました。

2026年6月10日、チームみらいの峰島侑也議員が衆議院財務金融委員会で、金融商品取引法(通称・金商法)と資金決済法の改正案について質疑を行いました。大規模な改正案に対し、峰島議員は「実際に機能するか」という観点から三つのテーマで政府に確認を求めました。

サステナビリティ開示、義務化してどんな効果があるの?

今回の改正で、東証プライム市場に上場している一定規模の企業が、ESG(環境・社会・ガバナンスへの取り組み)に関する情報をSSBJ基準(日本版の開示ルール)に基づいて開示する義務が法律に明記されます。

峰島議員は「世界でESG情報を重視する動きが揺らいでいる」と指摘しました。EUではサステナビリティ開示のルールを緩める動きが出ており、EYの調査では投資家の66%が今後ESGのウエイトを下げると回答しているデータも示しました。「どんな成果を目指していて、何を指標に法改正の成否を測るのか」と政府に問いかけました。

金融庁は「サステナビリティ情報は投資判断に欠かせない中長期的な企業価値の評価に役立つ情報」と答え、投資家の半数超がこの情報を活用しているアンケート結果も紹介しました。

峰島議員はさらに、現在は時価総額5,000億円以上の大企業だけが対象だが、今後それ未満の企業にも広げるべきかを質問。金融庁は「引き続き検討する」と慎重な姿勢を示し、峰島議員は「なし崩し的に拡大せず、投資家のニーズや開示状況をしっかり見て判断してほしい」と求めました。

スタートアップの税制、このままでいいの?

今回の改正では、スタートアップが少数のプロ投資家から資金を集める際の書類手続きが必要になるしきい値が1億円から5億円に引き上げられます。これはスタートアップにとって資金調達のハードルが下がる改正です。

峰島議員はこの方向性を支持しつつ、別の問題を提起しました。起業家が自分の会社の株式を売却したとき、「ミニマムタックス(高所得者に最低限の税負担を求めるルール)」が適用されることへの疑問です。

  • 起業家は低収入・無収入の時期が長く、会社売却で得る株式譲渡益は人生で数少ない大きな収入
  • 毎年安定した高収入を得る人とは状況が全く異なる
  • アメリカには「QSBS」という起業家向けの優遇税制があり、日本にも同様の制度が必要ではないか

財務省は「スタートアップへの再投資なら最大20億円まで非課税にする措置はすでにある」と説明しましたが、峰島議員は「再投資期間が限られており、急いで投資先を探すことが健全かどうか疑問」と述べ、対象者の実態調査と制度の再検討を求めました。

暗号資産の不正取引、ちゃんと取り締まれる?

今回の改正で、暗号資産(仮想通貨)が金融商品として正式に位置づけられ、インサイダー取引(内部情報を使った売買)やステルスマーケティング(隠れた宣伝)の規制が適用されます。

峰島議員は「規制を設けることと、実際に機能させることには大きなギャップがある」と指摘。暗号資産では、DiscordやTelegramといった非公開のチャットや匿名のウォレット経由で情報がやり取りされるため、誰が何をしたかを特定するのが難しいと述べました。

証券取引等監視委員会は「具体的な調査手法は答えられないが、金融庁や自主規制機関と連携して厳正に対応する」と回答。峰島議員は、取引事業者や一般の投資家が安心して参加できるよう、行動指針となるガイドラインの整備を求めました。

暗号資産業者の準備金、いくら積めばいい?

改正法では、ハッキングなどで暗号資産が流出した際に顧客へ補償できるよう、取引業者が「責任準備金」を積み立てる制度が新設されます。

峰島議員が積み立て水準の基準を質問すると、金融庁は「各業者が管理する暗号資産の規模やセキュリティ水準などを踏まえて判断する方向」と説明しました。ただし具体的な数字は省令などの下位法令で今後決める、と答えました。最後に峰島議員は、規制強化によって日本ユーザーが海外業者に流れてしまわないかという懸念も示し、今後の議論を求めました。