2026年6月10日·衆議院·委員会·財務金融委員会
【全文】衆議院 財務金融委員会 質疑/国対委員長・峰島侑也(2026年6月10日の要約
会話形式(原文ベース)
- 峰島侑也チームみらいの峰島侑也です。本日も質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。 まずは、今回の()改正、かなり大規模な改正となっておりまして、これを丁寧に進められてきた政府の方々にまずは敬意を表したいと思います。 一方で、今委員の方々からもご質問ありましたとおり、いくつかの点において、今後実行していく上でこういった点にぜひ気をつけていただきたいと思う点がいくつかございまして、そこに対する確認というところを中心に質問させていただきたいと思っております。 順番としましては、最初にに関するご質問をさせていただき、その後投資、最後にというこの三つを質問させていただければと思います。 まず、についてです。 今回の法案で、一定規模の(東京証券取引所)上場企業が(SSBJ<サステナビリティ基準委員会>が策定した国内企業におけるサステナビリティの在り方を示した基準)でを行っていくということがあらためて法律に位置づけられると理解をしております。ただ、ほかの委員からもご指摘ありましたとおり、サステナビリティ基準、この開示については、世界各国で一部、開示が義務化されている一方で、その有効性について疑問を持っている投資家の方々もいらっしゃると理解をしております。 の調査においては、66%の投資家が今後投資判断に占める(環境 Environment、社会 Social、 Governanceの頭文字)のウエイトを下げていくと回答していることもございますし、やはり周りの投資家の方に聞いてみても、いわゆる足切りとして開示を見ているものの、それ自体で投資判断に至ることがないとおっしゃられる方も多い印象を受けております。 また、EUの方でも、元々はこの開示、についてはフロンティアを走っていたと理解をしておりますが、一方で、皆さまご存じのように、直近(2025年2月26日に欧州委員会が発表した、EUの企業のサステナビリティ報告やデューデリジェンスに関する規則を簡素化する法案)によってその揺り戻しが起きているというような状況もございます。 そういった中で、今回、我が国の株式市場のプレゼンスを上げていこうという中でこの法案が上がってきていると理解をしておりますが、世界トレンドが不透明な中で、具体的にどういった成果を目指した法改正なのかというところをまず明確にしたいと考えております。 たとえば、外国人投資家の日本株保有比率であったり、グローバルによる日本企業へのエンゲージメント係数、こういったものを見ていくということが一つ考えられ得るかなと思いますが、本改正におけるの義務化は、具体的にどのような利益を日本の資本市場にもたらすものと捉えておりますでしょうか。また、この法改正以後、法改正の成否についてどのような指標で図られるとお考えでしょうか。ごお願いできればと思います。
- 井上俊剛 金融庁 企画市場局長お答え申し上げます。基準は、気候変動等が企業の将来の事業や財務に与える影響、それを踏まえた上でのリスク管理の方法等について企業に開示を求めております。こうした情報は、過去情報を中心とする財務諸表から把握することが困難な中長期的な企業価値の評価に資する情報であり、投資判断上、極めて重要な情報であるというふうに考えております。 が実施しましたアンケートによりますと、サステナビリティの論点について、企業との対話で効果を感じていると回答した投資家の割合は50%超、53.8%ということで、投資家の過半がサステナビリティ情報を重視しているということがうかがえるという情報もございます。 また、今般の制度では、企業負担に鑑みて、が一定金額以上の上場企業のみを適用対象とした上で、の規模に応じて段階的に適用を開始することとし、併せて十分なを整備することとしております。 金融庁としては、企業が過度な開示負担を負うことなく、投資判断に有用なが行われることが重要と考えておりまして、これら制度上の対応に加えまして、開示やそれに関連する企業の取り組みについての好事例収集、公表等を通じて浸透を図ってまいります。また、継続的に、投資家に対するアンケート等も通じてその効果を把握してまいりたいと思います。
- 峰島侑也ごありがとうございます。まさしく今おっしゃっていただいたように、今後、ガイドライン等であまり過度な開示を求めることがないようにぜひ実行いただければと期待をしております。 また、すでに投資家の方々が、半数以上の方々が、実際の対話のときにこのが役に立っていると回答しているところは認識するところですが、本来は、国が義務化をしてルールを設けるのではなく、投資家からの要請もしくは企業が自身の企業価値向上を目指して自主的にを行う、現状そのような形になっていると思いますが、それが資本市場にとっては望ましいことだと考えております。 また、ほかの委員指摘のように、には一定の実務負担がかかってくることも事実です。そのため、グローバル投資家から注目度が高い大企業、特に今回すでににおいて開示の対象になっている5,000億円以上の会社については、開示をしていくということについて、そこまで違和感は持っておりませんし、実際そういった会社さんは自主的に開示をしているところも多くあると理解をしております。しかし一方で、5,000億円以下の会社について、今後検討となっておりますが、こういった比較的中規模の会社さんが今後どうなっていくのかというところについて非常に注目していると理解をしております。 こういった適用対象を現行案の5,000億円以上から未満の企業まで拡大することにおいて、現時点でどの程度の必要性を認識されているんでしょうか。ごをお願いいたします。
- 井上俊剛 金融庁 企画市場局長お答え申し上げます。基準に基づくの適用対象企業の範囲につきましては、外国人株主保有比率の高さ等にも鑑みまして、5,000億円以上の上場企業としたものでございます。特にこの範囲の企業に対しては、の充実を求める投資家のニーズが高いものと考えております。 他方で、我が国資本市場の公正性・透明性の一層の向上に向けて、基準に基づくとの適用範囲を上場企業全体に広げていくことも重要な検討課題であるというふうに認識しております。 もっとも、基準に基づくとへの取り組み状況については企業によって差異があり得ますので、5,000億円未満の上場企業への適用範囲の拡大につきましては、これらの企業の開示状況ですとかあるいは投資家のニーズ等も踏まえまして、引き続き検討してまいりたいと思います。
- 峰島侑也ありがとうございます。まさしく、なし崩し的に5,000億円未満まで拡大されるのではなく、実際に投資家のニーズであるとか開示の状況をぜひ見ていただいて、その際に判断していただけることを期待しております。 また、続く質問が、中小企業における実質的な開示負担というところですが、ほかの委員からも多く指摘があり、私自身もそのをお伺いしまして理解したところではあるので、自体は飛ばさせていただこうかとは思うものの、私自身も、上の中小企業の方々に実際的な開示の負担が及ぶことを懸念しております。 これまでは、すでに開示されているような会社でも見積り等で対応されているケースが多いということだとは理解しておりますが、今後、あらためて法律に位置づけられる、またが入ってくる、そういった中で、今後どのようにその傾向が変化してくるかというところも十分に透明ではないと理解しております。こういったところが過度に負担が大きくならないように、ぜひガイドライン等で道筋を示していただければと期待しております。 そういたしましたら、次に、投資の点についてご質問させていただければと思います。 実は、元々この投資で50名以上で(プロのを対象に勧誘すること)で資金調達する際、の基準というのを1億円から5億円に上げるというところで、説明を聞いた当初は、私自身はこれについて、どうなんだろうなと思うところはありました。実際にプロ投資家じゃない方にをして、それで5億円集めるという事例がどれぐらいあるんだろうかというところは疑問に感じるところではあったんですが、実際に周りのに関わられる方々に聞いていると、直近、起業家がやはり増えてきているという中で、自らのビジネスを売却した後に投資家に回り、そういった方々から比較的大規模な資金調達をするケースというのが増えてきているという中で、このような法改正というのは一定を促進するという意味において意味があるものだと現在理解をしております。 このように、起業家が次の起業家を育成していくというプロセスは望ましいものだと感じておりますが、しかし一方、だからこそ、不整合を感じている部分、これは前回の一般でも質問させていただきましたが、ミニマムタックス(極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置)の部分について疑問を感じております。 こちら、税の公平性の観点から、配当金などで毎年安定的に高い所得を得る方について追加的な負担をお願いするというところについては一定理解はしておりますが、やはり起業家の方々、起業してから低収入の方、無収入の方も多くいらっしゃって、その中のほんの一部の方が実際自分の会社の株式を売却するに至る、そういった人生で一度ないしは本当に数少ないを得る際にもミニマムタックスが適用されるということが、本当に今の日本の振興の方向性と合致しているのかというところは引き続き疑問を持っております。 当然、今、等もありますが、再投資期間も限られた年数ですし、また、控除を受けるために再投資期間に会社を見つけて投資をするというのは、それが本当に健全なのかという議論もあるかとは思います。 そういったところで、起業家が今後ほかの企業に対する投資家となり得る環境を整備する意味でも、こういったが、起業家がご自身の会社の株式を譲渡した場合に、無税とまではいかないかもしれませんが、自身の譲渡益についてはミニマムタックスの対象外とするような、(アメリカの優遇税制)を導入する必要性があると考えていますが、あらためて、ここに対する政府のご見解をお伺いしたいと思っております。
- 三反園訓 財務省 財務大臣政務官お答え申し上げます。につきましては、株式の譲渡所得等がとされているために、こうした所得が多い高所得者層について所得税の負担率が低下する、いわゆるが課題といった中で、税負担の公平性を確保するために、令和8年度税制改正において見直しが行われたものであります。 他方、ご指摘のとおり、我が国の成長力を底上げする観点から、振興は大変重要と考えております。そのために、税制の面でも、令和5年度税制改正におきまして、株式の売却益を特にリスクが高く資金が集まりにくいへの再投資や自己資金による創業に充てる場合には、20億円までその売却益を非課税とするという措置をすでに講じているところであります。 いずれにしましても、本措置の適用状況や税負担の在り方の状況につきましては、今後も適切にフォローしていくとともに、機能の確保といった観念も含め、税制の在り方につきましては不断に検討してまいりたいと考えております。 なお、政府といたしましては、先日、の分科会におきまして、政策を抜本強化するため、がられたものと承知しておりまして、さまざまな政策ツールを使いながらへの支援に取り組んでまいりたいと考えております。
- 峰島侑也ごありがとうございます。今回、ミニマムタックスの部分も、税負担の公平性というところではありますが、今回、結果を見て、その所得が一定以上高い方々に対して課税をするというものではありますが、まずは、実態、どのような方々がその対象になるのか、たとえば、その中での起業家がどの程度いるのかという調査については、これは必要なことだと思いますので、ぜひ政府に進めていただきたいと考えておりますし、先ほど言及がありましたとおり、振興施策を抜本的に強化していくという中で、等も言及されていたと思いますが、よりグローバルでの人材獲得競争というところも重要になってくると理解をしております。 今回のもそうですが、グローバルと比較したときに税負担がどうあるべきなのかという観点でも、ぜひ、こちらのにおける税負担というところはご検討いただければと考えております。 そういたしましたら、最後に、についてご質問をさせていただきたいと思います。 今回、が金融商品として位置づけられ、であるとか、こういったものが入ることによって、より多くの投資家の方々が安心して参加できる市場になるという方向性について支持をしております。また、市場の健全性というのは、日本の資本市場全体のプレゼンス向上にも資するものだと考えております。 しかし、規制を設けることと、それを実際に機能させることというところにはかなり大きなギャップがあると理解をしております。特に、であるとかというのは、従来の証券市場とはかなり異なる規制の執行が必要になると考えております。 特にについては、従来の株式市場では、重要事実の伝達経路が比較的特定しやすいということがあったと思いますが、では、やといったような非公開グループ、あるいは(<仮想通貨>を管理するツール)のアドレスのやり取りを通じて流通をするため、誰が、いつ、何をしていたかということを特定するというのにはかなり困難がつきまとうと考えております。 また、につきましても、今回、というところも対象になっていく中で、どういった発言であるとかどういった情報発信がそれに当たるのかというところはより明確に示していくことが投資家保護にもつながっていくと考えております。 そこで、お伺いしたいと思います。 やについて、実際の取り締まりはどのような手法、体制で行われるのか。先ほど、完璧に話すことが難しいという話でありましたが、またおっしゃれる範囲でそこについて教えていただければと思うのと、また、その実効性をどのように担保していくおつもりなのか、この点についてごをお願いいたします。
- 齋藤馨 金融庁 証券取引等監視委員会事務局長お答え申し上げます。 先生ご指摘のとおり、というものは、有価証券取引とは似ている部分もありますけれども、相違している部分、それなりにあるというふうに認識をいたしております。 そういうようなことを踏まえて、に関する利用者保護の観点から、や等の不公正な行為に関して、的確・適切な監視を行うことが極めて重要であるというふうに認識をいたしております。 当委員会といたしましては、先ほど申し上げたとおり、大変恐縮でございますけれども、具体的な調査手法についてのお答えは差し控えさせていただきますが、に関する知見を有する金融庁や等とも連携しつつ、適切な体制整備に努めて、上の法令違反に該当する事実が疑われる場合には厳正に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
- 峰島侑也ありがとうございます。こちら、取り締まりの方法については開示する必要はないかとは思いますが、実際にに関わる方々が安心して取り組めるように、ある程度のガイドラインというのはあるべきかなと考えておりますので、ぜひ、今後、検討をお願いできればと思います。 また、事業者の方々からは、今後、で定まるの積立水準がどの程度になるかという点を懸念されている方が多いと認識をしております。の積立水準を定めるに当たって、たとえば管理するの残高であったりとか、セキュリティの水準、そういったところを勘案しながら積立率を定めるということもあり得るかと思いますが、具体的に、今後、どのようなリスク特性や要素を勘案して決定するのか。そういったところが分かると、事業者の方としてもより取り組みやすいということもあると思うので、ぜひ、今おっしゃれる範囲でおっしゃっていただければと思います。
- 井上俊剛 金融庁 企画市場局長お答え申し上げます。今般の改正法案では、(をインターネットに接続された状態で保管するタイプの)で管理する利用者のに対して、流出時の補填に資するための同種同量のを保持すること、これに加えまして、昨年12月ののの報告書の提言を受け、取引業者が(の秘密鍵をインターネットから完全に切り離された環境で保管する方法)等で管理するがハッキング等で流出した際に顧客への補償を適切に行うための備えとして、を積み立てることとしております。 当該報告書においては、その水準について、取引業者にとって過度な負担にならないよう配意しつつ、過去の流出事案の発生状況やセキュリティ水準等を踏まえて検討すべきとされております。 具体的な積み立ての水準については、で定めることとしているため、現時点においてはこれ以上詳細には申し上げられませんけれども、金融庁といたしましては、各取引業者における預託を受けているの規模やセキュリティ水準等を踏まえながら、継続的に積み立てを行うことを求めていくことになると考えております。
- 峰島侑也ありがとうございます。 の持ち時間が過ぎてしまいましたので簡潔に済ませますが、それ以外にも、今回、インタビューを行ったところ、やはり海外事業者に違反があった場合にそれを適切に取り締まれるのか、国内のユーザーが海外事業者に流れてしまわないのかというところを懸念する声は、事業者さんからも、また一般のユーザーの方からも指摘がございましたので、そういった点についても、今後、ぜひご議論させていただければと思います。 私のを終わります。ありがとうございました。