いまきたみらい
2026年6月10日·衆議院·委員会·経済産業委員会

【全文】衆議院 経済産業委員会 質疑/広報本部長・河合道雄(2026年6月10日)の要約

河合道雄議員が衆議院経済産業委員会でAI時代の人材育成やバイオセキュリティなど複数のテーマで質疑をしました。

2026年6月10日、チームみらいの河合道雄議員が衆議院経済産業委員会で、AI時代の雇用・人材育成、バイオセキュリティ、コンテンツ産業の振興という3つの大きなテーマについて幅広く質疑を行いました。

AIが変える「若者のキャリア」問題

河合議員が最初に取り上げたのは、AIが若者の雇用に与える影響です。

  • スタンフォード大学の研究では、AIの影響を受けやすい職種で22〜25歳の若者の雇用が約16%減少しているという結果が出ています
  • 日本では長年、新卒を一括採用して企業内でじっくり育てる「メンバーシップ型雇用」が主流でした
  • AIによる仕事の代替は「緩やかな変化」では済まず、若者がキャリアの第一歩を踏み出す機会そのものが失われつつあると指摘しました

赤澤経済産業大臣は公式答弁に加え、「大人の義務教育」という個人的な考えも披露。社会に出てから5年・10年ごとに有給をもらってデジタルスキルを学び直す仕組みを、国を挙げて本気で考えないと国際競争に勝てないと述べました。

AIと「人への投資」の関係が変わる?

続いて河合議員は、「人的資本経営(人を費用ではなく投資対象として見る経営の考え方)」についても問題提起しました。

  • 企業が社員の人件費とAIの利用料を「同じコスト」として比べ始めると、人材を育てるインセンティブが弱まる恐れがある
  • 政府がこれまで推進してきた「人材版伊藤レポート」の考え方をAI時代に合わせて更新する必要があるのではないかと問いました

竹田経済産業省審議官は、「動的な人材ポートフォリオ(状況に合わせて柔軟に人材配置を変える戦略)の重要性」を改めて強調。AIの普及をチャンスと捉えた人材戦略の策定を促していく考えを示しました。

新しいリスク:AIで「危険なDNA」を作れる?

次に取り上げたのは、バイオセキュリティ(生物に関わる安全保障)の問題です。

  • AIがたんぱく質の設計図となるDNA配列を自動生成できる時代が近づいています
  • 悪意ある人物がAIを使って危険な配列を設計し、DNA受託合成サービス(注文すればDNAを作ってくれる業者)で入手できてしまうリスクが指摘されています
  • OpenAIのアルトマン氏やAnthropic社のアモデイ氏など著名なAI研究者たちも、米国議会に規制強化を求める書簡を連名で送ったことが報じられています

赤澤大臣は「サイバーセキュリティ・生物兵器・AIの制御不能」を現代の三大リスクとして認識していると発言。日本でも合成核酸のスクリーニング(危険な配列の審査)基盤の整備に向けて関係省庁と連携して検討を進める方針を示しました。

コンテンツ産業とAI・著作権の課題

最後に河合議員はコンテンツ産業(アニメ・映画・音楽など)の振興についても複数の論点を質問しました。

  • IPの帰属問題: 制作会社が受託(下請け)から脱却し、知的財産権(IP)を自ら持てる構造に変える必要性を主張。経産省は補助事業の要件として「制作会社が作品への出資比率・収益の10%以上を確保すること」を設けていると説明しました
  • 著作権法改正: 新たに創設されるレコードの演奏・伝達権(BGMとして流れる音楽の使用料を回収できる権利)を活用し、海外で使われた日本楽曲の使用料を回収できるよう、指定団体の整備を進める方針が示されました
  • 生成AIとコンテンツ: NetflixがAI制作スタジオを設立するなど世界的な潮流の中、クリエーターの権利保護と制作競争力の強化を「両輪」で進めていく方針が示されました
  • 人材の海外経験: 日本のクリエーターが世界水準を身につけるための留学・長期研修・国際共同制作などの支援についても確認しました