2026年6月10日·衆議院·委員会·経済産業委員会
【全文】衆議院 経済産業委員会 質疑/広報本部長・河合道雄(2026年6月10日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 河合道雄チームみらいの河合道雄です。本日は、一般の機会をいただきまして、ありがとうございます。では、早速質問に入らせていただきます。 まずは、先ほど牧野委員もお話ありましたけれども、AI時代の人材育成についてお伺いをしてまいります。 スタンフォード大学デジタル経済研究所が本年公表した研究におきまして、AIの影響が大きい職種で22歳から25歳の若手の雇用が相対的におよそ16%程度減少しているという報告がございました。一方で、経験を積んでいるシニアの層に関しては横ばいから増加傾向があるというところで、こういったAIの変化が雇用にもたらす影響として、若手が現場で経験を積んでいく、いわば下積みですとか、ジュニア層の育成の入口が削られているという傾向が指摘できます。 翻って、我が国を見てみますと、大卒、高卒を含め、新卒を一括採用しまして、企業がやローテーションなどを通して長く育てる、いわゆる日本型の雇用システム、、この雇用慣行の下で産業競争力を長く培ってまいりました。近年では、転職も非常に一般化してまいりまして、を導入する企業が増えてきたりですとか、こういった慣行は変わりつつある傾向は指摘できるかと思います。 しかしながら、このAIによる雇用の代替は、緩やかな移行では済まず、ものすごいスピードでの変化を生みかねません。現に、アメリカでは、大学の卒業式等でAIに言及したスピーチに対しての反発が報じられるなど、そういった抵抗感も高まっているという傾向も見られます。 この背景には、いわゆるジュニアの仕事がAIに奪われ、キャリアの最初の一歩目が描けないという若い世代の切実な不安があるかなと思います。先日の質問でも大臣に「」という言葉を少しご紹介させていただきましたけれども、が進む中で、自分たちの仕事がAIに代替されていくという危機感は日本の学生の間でも広がっていると思います。 しかしながら、こういったAIによる雇用の代替は、個人のキャリア戦略にとどまる話ではなくて、初等、中等から、特に高等教育、そして日本企業での雇用慣行や制度、これを一貫して見直していく、いわば日本型の雇用のシステム、これ自体を産業政策として見直すことを求めるような変化の転換点に立っているのではないかと考えています。 この問題意識の下、大臣にお伺いいたします。 従来、をして、現場でのを中心として人材育成をしてきたこの日本の人材育成の構造をAI時代の産業政策としてどのように捉え直し、将来の中核人材が育つ仕組みを構築していくべきとお考えか、見解をお伺いします。
- 赤澤亮正 経済産業大臣AIの進展をはじめとする産業構造の変化を踏まえて、必要とされるスキルの習得を促していくことが大変重要だと思っています。 このため、経済産業省では、各産業で求められるスキルの可視化や、スキル関連情報の一体的な提供の充実に取り組んでいるところです。 また、教育段階から産業人材を育成することも重要であり、たとえば半導体や蓄電池といった成長分野では、産学官の人材育成を設立をし、実践的なカリキュラムや教材の開発、産業界から講師を派遣することで、産業界に求められる人材の育成に取り組んでいます。 引き続き、関係省庁と連絡して、AI時代に求められるスキルの習得を促進し、日本の産業を支える人材の育成に向けた取り組みを進めてまいりたいと思います。 と相談して用意したはこれなんですが、一つ昔から私が思っているのは、大人の義務教育ということを私がちょっと言っていたことがあって、人生100年時代に、25歳ぐらいまでに学校を終えて、残り75年間、生産性の高い職業人として暮らしていこうとすると、これだけデジタルだのAIだのの発展が急速な時代に、学校を出た後、デジタルスキル、AIスキルのリニューというんですかね、それをやる仕組みを社会に体系的に組み込まないと、これは絶対外国との競争に勝てないなということは思うので、何か、社会に出てから、5年とか10年ごとに有給をもらって、一定期間、デジタルスキルのリニューをするような仕組みは本気でちょっと考えていかないと駄目で。 私も、大人の義務教育というのは、一定の時期に、今の本当の意味での義務教育みたいに、みんながそろって受けるという意味じゃないんですけれども、だけれども、人生のキャリアに合わせてちょっとそういう仕組みは本気で国を挙げて考えないと難しいよなということを思います。特に、新しく卒業してこられる方たちと自分の能力の差を見るにつけ、まったく、本当にそれは強く感じております。
- 河合道雄大臣、ごいただき、ありがとうございます。そして、大人の義務教育という大臣のお考えもお聞かせいただき、ありがとうございます。 やはり日本だと、高校、大学とストレートに出て、そのまま就職して勤めるというのが一般的ではありますけれども、必ずしも、世界を見てみれば、そうではない国も多くあったりですとか、義務教育という趣旨ではないですけれども、大学に入り直すですとか、新しい分野を学ぶですとか、そういったところが広まっていくことを、私もすごくあってほしい姿だなと思っております。 そして、こういった一括採用からでキャリアをつくっていくという在り方自体の見直し、特に前回はなどについての質問をさせていただきましたけれども、教育機関との連動も含めて、しっかりと経済産業省にリーダーシップを取っていただくというところも期待しておりますというところを申し添えて、次の質問に入っていきたいと思います。 関連しまして、続いては、人的資本に関する政策の見直しについてお伺いをいたします。 先日、メルカリ社が、に、技術の責任者ですけれども、、とを兼務させるという発表がありました。同じ日に、別のIT企業であるSansanという会社でも、が、データ統括、AI活用の役割を兼ねるという公表もございました。こういった人事部門とITデジタル部門のトップが兼務していくですとか、人事戦略にAIを組み込んでいくというような動きは海外でも進んでおりまして、こういったAIの活用と人材戦略を一体的に捉える動きが広がっています。 人材戦略といえば、経済産業省が普及を主導してきました、いわゆる、これは、人材をコストではなくて資本として捉えて投資をするの考え方を広げるものでございまして、での人的資本情報の開示などにつながっているという認識を持っています。人への投資がしっかりと企業価値と成長に結びついていくという考え方を社会に根づかせたという点で、非常に意義深い取り組みだと捉えています。 しかし、やはり冒頭に触れましたAI戦略と人材戦略が一体化していく動きというものは、こういった動きについても見直しを求めるものであります。 AIは単に組織を効率化するだけではなくて、一歩進めて考えてみますと、企業が社員に支払うような人件費、そして企業の生産活動の中で使うAIの利用料、いわばの利用料とを同じ土俵の中で比較する時代が来つつあるということが指摘できるかと思います。そうすると、同じコストの投資先として人とAIをてんびんにかけ、もし仮に人のほうが学習に時間がかかるという判断になれば、人への投資を後回しにしてしまう、そんな企業が出てくる可能性も十分に考えられます。そして、こうした判断が広がれば、人材を育てていくというが社会の中で弱まっていくという懸念も指摘できるかと考えております。 そういった流れが加速度的に進み過ぎないように、これまで企業が担ってきた人材投資の一部を社会として意図的に引き受けていって、政策としてリソースを寄せていくということが巡って、我が国の競争力の維持強化につながるのではないかと考えています。 こうした問題意識の下に、お伺いをいたします。にお伺いします。 AIが人を補完、代替する時代に、従来のの指針を更新していく予定はございますでしょうか。また、人への投資の在り方を含め、政府はどう見直していくべきか、見解をお伺いいたします。
- 竹田憲 経済産業省 大臣官房審議官お答え申し上げます。につきまして、は、人材を資本として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる経営でございまして、企業の競争力強化のために引き続き重要と考えてございます。 その上で、AIの普及に伴う経営環境や業務プロセスの変化に合わせて、各企業で人材戦略を不断に見直すこと、これも不可欠と考えてございます。 2022年公表のにおきましても、経営戦略の実現に必要な人材の採用・配置・育成を柔軟に進めるの重要性に言及しているところでございます。 こうした考え方を踏まえまして、AIの普及による環境変化をチャンスと捉えて、企業の価値向上につなげられるような人材戦略の策定を促してまいりたいと考えてございます。 また、人的資本への投資につきましてでございますけれども、中長期的な企業価値の向上に向けまして、人的資本への投資拡大は不可欠な要素と認識してございます。 このため、経済産業省といたしましては、を立ち上げて、先進事例の共有を通じて、の実践と開示を推進してまいりました。 また、を策定いたしまして、賃上げを含めた人材戦略や人的資本投資の検討や、企業と投資家の建設的な対話に有用な人的資本開示を促してきたところでございます。 今後も、こうした取り組みの周知、普及に努めることによりまして、企業の成長につながる人的資本投資の拡大を促してまいりたいと考えてございます。
- 河合道雄ごいただきまして、ありがとうございました。動的なの重要性をあらためてご教示をいただきました。やはり、こういった社会の変化というのは、ピンチであると同時にチャンスでもあると思いますので、引き続き、日本企業の成長に向けての、そこはまさにお話しいただいたところですけれども、機動的に取り組んでいただいて、事例の共有等を進めていただければと思っております。ありがとうございます。 では、二つ目のテーマについてお伺いいたします。とについてです。 政府は、の下、生産プロセスをバイオに転換していくような、を成長の柱の一つとして位置づけて推進をされていらっしゃいました。その中の一つの技術が、、すなわちDNAやRNAを設計して合成していくような技術です。 この技術革新の中で、AIがたんぱく質を設計できる時代が近づいていて、これは、ともすれば危険な配列を作ってしまうようなものを、合成DNAのサービスに発注して入手するという、新たな経路が生まれるというリスクがあるのではないかという指摘がされています。 皆さまのお手元に、ちょっと新聞記事の資料をお配りさせていただきました。これは、つい先日の朝日新聞の記事なんですけれども、こちらの記事のとおり、本年6月、OpenAI社のサム・アルトマン氏ですとか、2024年にノーベル化学賞を受けたデミス・ハサビス氏、そしてのアモデイ氏など、AIの研究者や、そして生物の研究者、経営者や研究者などが連名で、この合成DNAの受託企業や合成装置の製造企業に対して、懸念される配列の審査ですとか顧客の確認、注文履歴や配列データの保存を義務づけるなどをアメリカの議会に求める書簡を出しました。 この記事の中でも、AIがウイルスのたんぱく質の設計図となるDNA配列を設計できる段階に近づいて、悪用を監視し切れないおそれというのがあるのではないかという危険性が指摘されております。 我が国の現行制度の中では、現物の病原菌を規制する一方、こういった配列データやの注文段階を直接捕捉する仕組みが未整備だと認識しておりまして、これは上は重要な空白だと考えております。私は、これは今まさに立ち上がりつつある萌芽的なリスクであると捉えておりまして、技術が固まり切る前にどういった手を打つか検討を進めていくべき課題だと考えております。 ここで、にお伺いいたします。 こうしたのリスク管理の課題について認識をされていらっしゃるでしょうか。また、こういったの課題に機動的にどのように取り組んでいく方針か、お伺いをいたします。
- 赤澤亮正 経済産業大臣ちょっととおっしゃったんですが、私から答えたいと思います。 それで、私自身が非常に最近見ていて思うのは、不安を感じることというのは、一つは、一つは生物兵器、おっしゃるとおりです、もう一つはAIを人類がコントロールできなくなるという、その三つがあると思っていまして、やはり、生物兵器についてはそういう議論が始まったなというのが率直なところです。 経産省の取り組みをまずご紹介すると、技術、化学合成が困難な物質の製造や環境負荷低減を可能とする次世代産業の基幹技術ということで、一方で、ご指摘のとおり、基盤であるDNA、RNAについて、危険な配列の合成によって人体や環境に悪影響を及ぼす大きなリスクが存在をします。 こうした中で、米国や英国でののスクリーニングの制度化や国際的な枠組みの整備、さらには、今記事でご指摘のあったような、受託企業やそれを製造する設備の企業とかに、先ほどの、発注者の確認でありますとか、配列のより危険と思われるものの審査とか、データ保存とか、いろいろなことを米国が考えておりますが、我が国がやっていることというのは、この夏の成長戦略の策定に向けたにて対応の重要性が強調されたところで、国産の基盤の整備や国際的な共通基盤への参画といった取り組みについて、をはじめとする関係省庁や産業界と連携して検討を進めてまいりたいと思います。 ただ、委員ご指摘の危険というのは、そこにとどまるものではなくて、やはりこの分野は、米国や中国が圧倒的に進んで、中国はほとんど規制なしの状態で、ここはどうするかというのは本当に最後まで残るんですが、やはり、米国がやろうとしている規制をよく見て、今のところ我が国において、そういう危険を生じるようなAI企業というのは私の認識では出てきていないと思うので、今すぐに、米国ほど慌てて法規制をやらなきゃいけないかというのは議論があると思いますけれども、いずれにしても、米国の動きを常によく注視をした上で、機動的に対応していく。そこには本当に、冒頭申し上げたとおり、危険があるという認識を持って、政府としてやっていきたいというふうに思います。
- 馬場貴成 内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局審議官今大臣のご発言のとおりでございますけれども、よりは、サービスのスクリーニングといったところについてお答えいたします。 ご指摘いただいた危険な遺伝子配列のサービスに通じた入手に関するリスクの対応として、各国での導入が進められていることは承知しているところでございます。 におきましても、国内での対応について、関係各省や民間企業との意見交換を行っているところでございまして、また、におきましても、既存の規制枠組みでは十分に対応できない新技術が登場した場合には、官民で必要な取り組みを進めることとされておりますので、引き続き、関係する省庁・企業と連携しつつ、迅速に対応してまいります。
- 河合道雄大臣並びに、ごいただきまして、ありがとうございました。 非常に、こういったの分野、まさに大臣もご指摘いただきましたけれども、大きなリスクがすぐに生じ得るような環境ではあるというところだと思っております。まさにおっしゃっていただいたとおり、国際的な議論枠組みですとかスクリーニングの規制をつくっているような枠組みの中に積極的に参加していくですとか、そこに日本の企業も参加できるようなサポートをしていくということを非常に期待したいと思っております。 また、からもありましたけれども、のトピック一つ取っても、多省庁にまたがるテーマではあると思いますので、引き続き各省庁との連携を進めていただければと思います。大臣自ら危機感を共有いただけたことを非常にありがたく思っておりますし、引き続き対応を注視してまいりたいと思います。 通告では、ここで経済産業省のお取り組みについてもお伺いする予定でしたけれども、大臣に先回りでお答えいただきましたので、こちらは飛ばさせていただきます。 続きまして、コンテンツ産業の振興についての質問に入らせていただきます。 コンテンツ産業、こちらは、の中でも成長が見込まれて、外貨を獲得し得る産業領域として非常に注力すべき領域だと捉えています。 コンテンツ産業でしっかり日本の企業が育っていくためには、制作者サイドが受託をするという体制から抜け出した上で、しっかりとを保有して、収益を確保することが重要です。これはまさに、ビジネスで勝っていく上でもすごく要諦になるポイントだと認識しております。 実際、経済産業省のの中においても、制作会社によるマネジメントですとか収益の確保が重要であって、制作会社が自ら資金調達ですとかの活用に主導的に参画して、収益基盤を強化していく必要があるというような方向性が示されているという認識です。 このような問題に対して、下請取引の適正化がガイドラインで示されて進んでいるというところですとか、今の支援メニューの中でも、収益の(事業収益を発注者と受注者が事前に定めた配分率で分け合う契約方式)を条件にするような支援の形が打ち出されているなど、利益配分を変えようとする動きが出ていることは評価できると捉えています。 しかし、がしっかりと制作者の側に帰属することが何よりも重要だと考えておりまして、そこでしっかりと収益が届いていけば、経営の安定、そしてひいては、安定した経営の基盤の下、人材の処遇だとかキャリアの形成みたいなところに還元をしていくということが期待されると思います。 そこで、大臣にお伺いをいたします。 こういったから抜け出して、受託から出資、共同オーダーモデルへという方向性へ向け、制作会社がを実質的に保有できるように、今後どのような施策に取り組んでいかれるか、見解をお伺いいたします。
- 赤澤亮正 経済産業大臣ご指摘のとおり、アニメや映画産業において、クリエーターに対価が適正に還元されるためには、制作会社が従来の受託による売り切り型から脱却をして、成果報酬率を高める構造改革がどうしても必要だと思います。 このため、経済産業省が実施するのうち、のうち、大規模作品制作支援では、これは委員が今触れていただきましたけれども、作品への出資比率や成果に応じた収入の比率を、合計10%以上制作会社が確保することを要件の一つとしています。 こういったことも含めて、引き続き、構造改革と一体となって、大規模・長期・戦略的な官民投資を推進してまいりたいと思います。
- 河合道雄大臣、ごありがとうございます。そちらの方針の中でも、やはり、大規模な案件の中での資金のサポートというところも非常に重要かなと思っております。 加えまして、政策の方向性としてもありますけれども、やはり、最初に制作するときの資金調達のところが苦労されるような事業者さんが多いというところで、戦略の中にも触れられていますけれども、そこに対するファイナンスの支援といったところも積極的に検討いただいて、進めていただければなと考えておりますし、そういったを担保する中で出資を呼び込むといった、そういった好循環も期待しております。 続いて、今後創設される権利の実務についてというところで、レコードの演奏・伝達に関する権利を含む、改正を踏まえた使用料の回収についてお伺いをいたします。 こちら、私も文部科学委員会に所属しておりまして、本会議でもされましたけれども、レコードの演奏・伝達に関する権利の創設がされまして、いわばBGM等で流れる音楽の使用料を回収するということができるようになります。これが、の下、今までは日本でなかったので海外のものを回収できていなかったところが、海外で流れている日本の楽曲に関しての使用料を回収できるようになるという変化が生まれていくというところだと認識しております。 ただ、こういった権利が創設されることと、実際にしっかりと回収できるということは別の課題があると認識しております。非常に、日本の楽曲アーティストは、海外のストリーミングサービスを中心に受け入れられはじめておりますけれども、この中で、海外の徴収団体とのですとか海外利用の捕捉、そして、分配の実務体制といったところを実際に実行するところまで整えていくことが求められます。 ここで、にお伺いいたします。 こういった新たに創設される権利について、海外の利用から使用料を実際に回収するための実務体制、すなわちや利用の捕捉の仕組みをどのように構築されていくお見通しか、お伺いいたします。
- 川上敏寛 文部科学省 大臣官房文部科学戦略官お答えいたします。 ご指摘のについてでございますけれども、海外において我が国の音楽が利用された場合の対価を得るためには、が指定いたします、それから各国のの管理団体が連携をいたしまして、それぞれの国の等のが利用された割合に応じての受渡しを行う必要がございます。 すでに、を放送で利用した場合につきましては、等にを支払う制度が、これは我が国においても導入されておりまして、そのの取り扱いのために、我が国のと各国の管理団体との間でが結ばれるなどのネットワークが設けられておりまして、こうした事例が一つ参考になるのではないかと考えてございます。 今国会に提出しております、これは、お認めいただいた後にを指定いたしまして、速やかに我が国のと各国の管理団体との間での連携が進められるように、としても指導助言してまいります。
- 河合道雄ごいただきまして、ありがとうございます。隣接する権利としてですけれども、すでに徴収している部分もあると思いますので、そういった団体とのつながりを生かしながらも、非常に地道なお取り組みになると思いますので、しっかりと進めていただくことを期待しております。 次に、コンテンツ産業におけるの活用についてお伺いいたします。先日、Netflix社がを基盤とする社内の制作スタジオを設けたのではないかという報道がございました。この例を挙げるまでもなく、世界的にをコンテンツ作成に活用していくという流れが本格化する兆しが出ています。 国内でも、ちょっと私自身、眉村ちあきさんというアーティストの楽曲のミュージックビデオにおいて全編を用いて作られた映像がございまして、そちらを見たんですけれども、非常に渋谷を舞台に世界観が作り込まれた映像で、非常に個人的な感想としてはクオリティーの高いものが仕上がっているなと見ておりました。また、昨年よりを用いた国際映画祭も開催がされておりまして、本年は京都での開催が見込まれるというような状況にもなっております。 こういったの議論は、そういう質の高いものを作っていくという観点も同時にある一方で、制作物を大量かつ安価に供給するため、そういったコンテンツのを促したりですとか、そういったことに大規模に取り組む事業者が海外で現れた場合、物量で市場を席巻するおそれが指摘し得るかなと思います。また、何より、学習データに対してクリエーターの権利保護をどういうふうに進めるかもとても重要な観点です。 そういった守りの側面では、政府は、ですとか、、そしてのなどで関与されてきて、におかれましても、我が党も提言いたしましたけれども、によるの侵害に対する相談体制などを構築するというところが言及されているかなと思います。 一方で、こういった世界的な振興の中では、守りがあった上でどうやって制作の競争力を高めていくかという攻めの戦略を一体となって考えていくことが求められます。 ここで、お伺いをいたします。 の登場が制作の在り方を一変させ、コンテンツ振興戦略の前提自体が問い直される中で、守りとして省庁横断で取り組んできた対策などの権利保護政策はどのような成果を上げて、今後どう進めていくのか、お伺いします。 また、攻めとしてAIを活用した制作競争力の強化を経済産業省としてどう後押ししていくか、そして今後のコンテンツ振興戦略にどう設計していくか、お考えをお伺いいたします。
- 江澤正名 経済産業省 商務情報政策局 商務・サービス政策統括調整官お答え申し上げます。権利保護や制作力の強化という攻めの部分のご質問かと思います。 経済産業省としては、これまで、を利活用する際の留意点等について、ガイドラインやガイドブックを出して周知をしてきたところでございます。その成果として、産業界における権利保護の観点も踏まえたの適切な利活用に関する理解が促進されてきたと認識しております。 今後については、など関係省庁において検討が進められている権保護に向けた取り組みを産業界にさらに周知していきたいと考えています。 次に、AIを活用したコンテンツの制作力の強化、攻めの部分でございますけれども、今年度創設したという支援制度の中で、AI等の技術を活用した開発の構築を支援しています。また、AI開発支援プログラムにおけるコンテンツ産業向けのAI開発も促進を進めているところでございます。 コンテンツ産業におけるをめぐる状況は日々変化をします。産業界と密な議論などを通じて状況の把握に努めつつ、関係省庁とも連携しながら、コンテンツ制作力の強化と権保護の両輪を進めていきたいと考えております。
- 河合道雄ごいただきまして、ありがとうございます。まさに、おっしゃっていただいたとおり、刻一刻と状況が変わるような性質のものだと思いますので、頻繁な見直しを期待しつつ、しっかりとこのコンテンツ産業が成長に結びつくことを期待しております。 では最後に、ちょっと最後の一問を飛ばしまして、コンテンツ制作人材育成についてのテーマでお伺いいたします。 特にお伺いしたいのは、海外経験についてでございます。 経済産業省の調査の中では、海外での制作や協業に関心がある方は9割近いという結果がある一方で、実際できている方は3から5割程度という結果もあります。こういった海外に出していくということも踏まえますと、しっかりとそういった国際的な水準だとか経験を得た人材育成をどういうふうにつくっていくかというのは非常に重要な課題です。 海外に目を向ければ、たとえば、韓国では国立の映画アカデミーで「パラサイト」のポン・ジュノ監督が輩出されたりですとか、アメリカでも専門機関が人材育成に当たっていたりと、やはり、そういった専門人材を国際的な水準に育てていくというような体制が整っています。 そういった問題意識の下、我が国でも、東京芸大ですとか日本大学の芸術学部など、専門的に学べる場はありますけれども、こうした専門人材をしっかりと育てた上で人材交流をしていくというところが極めて重要だと考えております。 ここで、にお伺いいたします。 コンテンツ制作に関わる人材について、国際的な知見を得るための留学・長期派遣・共同制作などの取り組みについて、どういうふうに進めていくおつもりか、見解をお伺いいたします。
- 江澤正名 経済産業省 商務情報政策局 商務・サービス政策統括調整官お答え申し上げます。まさに世界水準の作品を生み出すためには、海外のスタジオのノウハウの取得が重要であります。ご指摘いただいた2020年の調査結果でございますけれども、海外での映画制作や映画制作会社との協業に関心があるというフリーランスの従業者は90%に上っています。その一方で、実際にその経験を有している方は44.4%というところでございます。 このため、経済産業省としては、海外スタジオによる国内でのロケ撮影の誘致支援を通じて、外国と日本のスタッフの協業を促し、海外スタジオのノウハウの取得につなげているところでございます。 においては、による卓越した若手クリエーターの海外進出や、1から2年にわたる海外での長期研修、国際映画共同制作の支援をしていると承知しています。 関係省庁で連携しながら、コンテンツ制作に関わる人材を育成していきたい、このように考えております。
- 河合道雄ごいただき、ありがとうございました。他省庁連携の中、こういったのの取り組みも非常に有意義だと思いますし、長期の研修や、あるいは留学も含めた支援メニューの充実を期待しております。 時間となりましたので、私の質問は以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。