2026年6月16日·衆議院·委員会·消費者問題に関する特別委員会
【全文】衆議院 消費者問題に関する特別委員会 質疑/山田瑛理(2026年6月16日)の要約
山田瑛理議員が衆議院消費者問題に関する特別委員会でデジタル時代の消費者保護について質疑をしました。
2026年6月16日、チームみらいの山田瑛理議員が衆議院の消費者問題に関する特別委員会で質疑を行いました。テーマは「デジタル時代の消費者保護に行政が先手を打てているか」。AI活用から入学金問題まで、5つのトピックを取り上げました。
消費者庁のAI活用はどこまで進んでいる?
山田議員は、急増するデジタルトラブルに先手を打つためのAI活用について大臣に質問しました。
- 消費者生活相談のすべてをAIに置き換えるのではなく、相談データの分析や新手口の早期把握にAIを使うべきとの問題意識
- 黄川田大臣は、2025年5月から全省庁でガバメントAI「源内」の実証を開始したと回答
- 消費者庁では「源内」を使った業務効率化の実証や、法執行における端緒情報収集の調査を進めているとのこと
相談窓口の情報、AIが読める形で公開して
消費者トラブルに遭った人がAIチャットで調べても「188(消費者ホットライン)に電話を」という大まかな案内しか得られない問題を取り上げました。
- 消費者ホットライン「188」は名称・番号を知らない人が6割超
- 国民生活センターの窓口情報が機械で読み取れない静的HTMLで公開されており、AIが正確な案内を返せない構造がある
- 山田議員は、全国の消費生活センターの所在地・受付時間などをCSV・JSON形式のオープンデータとして公開するよう求めた
- 消費者庁審議官は「適切に対応できるよう検討する」と回答
相談のデジタル化、メールやウェブフォームでも受け付けて
電話だけでなく、チャットの延長でそのまま相談できる仕組みの整備も質問しました。
- 現在進めているPIO-NET(パイオネット・全国消費生活情報ネットワークシステム)の刷新で、FAQ(よくある質問)の充実とウェブフォーム相談機能を実装予定と回答
- 希望する自治体がウェブやメールでも相談を受け付けられるようにする方針も示された
障害のある方のキャッシュレス被害、実態把握が必要
キャッシュレス決済の普及(決済比率58%)により、精神・知的障害のある方が多額の送金被害に遭う事例が増えているとして、実態把握の充実を求めました。
- 障害者からの消費生活相談件数は増加傾向で、2025年は約2万6,000件超
- クレジットカードの不正利用、キャリア決済によるゲームの高額課金、QRコード決済の送金トラブルなどが報告されている
- 大臣は「誰一人取り残さない消費生活の実現」に向け、関係省庁と連携して取り組む姿勢を示した
デジタルチケットの有効期限、見えにくくなってない?
ECサイトで購入した電子チケットの有効期限が折り畳まれた説明文(「アコーディオン表示」)に埋もれてしまう問題を指摘しました。
- 特定商取引法(ネット通販などのルールを定めた法律)では有効期限等の表示義務があるが、折り畳み表示がこれを満たすかどうかのガイドラインが未整備
- 政府参考人は「アコーディオン表示で有効期限が表示されていないと評価できれば、特定商取引法違反のおそれがある」と一般論として回答
- 今後の相談状況を注視しながら検討を進めるとのこと
大学・高校の入学金、返還できないのは消費者問題では?
合格後に支払う入学金(平均約25万円)が、結局その大学に入学しなかった場合も返還されない問題を、消費者保護の観点から取り上げました。衆議院の消費者問題委員会では初の質疑となります。
- 2006年の最高裁判決以来「入学金は返還不要」が一般化しているが、消費者契約法(消費者と事業者の間のトラブル解決を定めた法律)の観点から検討が不十分
- 文科省の要請で83校が返還や納付期限後ろ倒しに対応し始めた一方、約2割の大学はまだ対応予定なし
- 大臣は、大学・高校に対し消費者契約法に基づく情報提供を求め、文科省と連携して課題解決に当たると示した