いまきたみらい
2026年6月17日·衆議院·委員会·内閣委員会

【全文】衆議院 内閣委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年6月17日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 高山聡史
    チームみらいの高山聡史です。本日は、、つまり、実を結ぶまでに長い年月がかかり、事業としてはハイリスクな分野を我が国でどう育てていくか、そして、これをいかにチェックし、いかにを利かせるかということについて質問していきたいと思います。 まず、議論の前提として、今回、)が扱うのは分野だというのが大事な点だと思います。というのはAI、ロボット、量子、半導体、エネルギー、宇宙等が含まれるわけですが、たとえばAIやロボットであれば何でもであるということではないわけです。 すでに形になっている技術を工夫していって事業化するということも大事なことですが、今回我々が議論しようとしているのは、これは売れるだろう、2、3年あれば事業としても立ち上がるだろうということが見えているようなテーマではないということです。 そうではなくて、研究開発から時に10年かかる、つまり、ポテンシャルは大きいけれども個別のテーマとしては確実に成果が出るかどうか分からない、そういった大きな挑戦をして、社会の在り方、そして世界を変えるような成果を出すことを目指すというのが今回の前提です。 だからこそ、民間ではなく国が仕組みとをつくる意義があり、資金の供給にとどまらず、人材、拠点、世界とのつながり、長期の視点で束ねる、そういう取り組みが必要なんだと思います。 このテーマに関して、ハイリスクな分野で10年腰を据えて取り組める仕組みになっているのか、そして、途中で政治的なしがらみによって横やりが入らないことをとして担保できるのか、そしてまた、短期目線の議論で中断されないようなチェックの仕組みを我々は持てるのか、そういったことをお伺いしたいと思います。 その上で、まず、本構想を担う運営法人の形について小野田大臣に伺います。 本構想は、の実用化研究開発からその事業化、経営人材の育成、拠点の運営まで、一つの主体がで担うという大変意欲的な設計だと思います。これらを切れ目なくつなぐことができればの芽が格段に育ちやすくなるということで、大変可能性があるものと承知しています。 そして、その担い手が新設のであるということ。民間に近い専門性と柔軟性を持てるのか、そして、短期目線では経済合理性がないと言われかねない長期の挑戦を迅速な意思決定で支えていけるのか、こういったという形だからこそ可能になるのかというところを私は問いた思います。 そこで、大臣に伺います。 政府がこの運営法人をあえて新設のという形で立ち上げるその意義をどのようにお考えでしょうか。の支援と機動的な運営を実現する上で、この形態で取り組む意義をお答えください。
  • 小野田紀美 経済安全保障担当大臣
    我が国ののハブを構築するためには、その主体が、ご指摘のように、の活動を行い得る機能を持つことが重要であると考えています。そのためには、専門性や先見性を有しつつ、迅速な意思決定を柔軟かつ機動的に行うことが必要であることを踏まえると、民間の組織が運営を担うべきだと考えております。 他方で、が担う業務は、科学技術・政策の一端を担うものであることから公共性、公益性が高く、特に系のは、研究開発期間が長く、ハイリスク・ハイリターンであることから、民間に完全に委ねた場合には十分に成長しないおそれがあるなどの特徴も有していると認識しております。 そのため、国が法律に基づき設立し、予算に国会承認を要し、目標設定などにも国が強く関与する既存のという形態ではなく、民間組織としつつも、国が業務内容や体制等に一定程度関与するを新たに設立することが適切であるというふうに考えました。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。ごいただいた機動性を担保するというところ、ぜひ、人のほうにも生かしていただきたいというふうに思います。 事業化が最も難しい領域で、最も優れた人材を、従来の枠にとらわれない形で、思い切って待遇と権限を渡すというところ、そういった人材登用の大胆さというものが今回の構想を左右すると思います。ぜひここにはこだわっていただきたいと思います。 次に、既存の施策との接続性について、に伺います。 我が国では、これまでもの支援を着実に積み上げてきました。たとえば、支援事業、これは資金面で多くの挑戦を後押ししてきたものだと思います。また、も大学発のを世に送り出すということを担ってきました。そもそもこういった蓄積を土台として今回の構想があるべきだと思います。その上で、本構想はそれらの取り組みと構造的にどう異なるのかというところです。 すなわち、研究者が創業した後も腰を据えて挑戦を続けられるような拠点を提供するのか、あるいは、)とかといった経営人材はどのように育つのか、そして、海外の大学研究機関やVC()と日本を結ぶ結節点たり得るのかといったこと、これら資金、拠点、人材、結節点が組み合ったを本当につくれるのかということが問われていると思います。 また、今回、だけではなく、、経産省、といった関係省庁との連携も重要になってくると思いますが、に伺います。 今回の構想では、等の既存の取り組みとどのように異なる機能を提供するつもりなのか、そして、府省の枠を超えて今回の施策を前に進めるためにどういった連携体制を取るのかというところをお聞かせください。
  • 井上諭一 内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局統括官
    お答えいたします。委員ご指摘のとおり、本日るるご説明させていただいておりますが、この新法人では、分野の研究成果を活用した新たな事業の創出、成長発展を促進する、この形成を目指しております。 このため、これまでも等の経験が蓄積されておりますが、それをさらに発展させて、国内外を問わずに大学、企業等から研究者を招聘し、分野の研究開発から事業化、海外展開まで、これをで支援を行うこととしております。また、フラッグシップ拠点におきましては、施設設備の利用に供するなどの支援も実施しております。 こういった取り組みについては、これまで、経産省、たとえばの取り組みの間で分断があるとか、そういったことも指摘されておりましたが、今回は、グローバルな結節点も設けた上で、これをでやる、これは現在のの取り組みを大きく超えるものであると考えております。 また、新法人は、における研究開発施策、施策を代替するというものでは決してございません。これらを有機的につなぐのハブとして機能させることで、全体の相乗効果、これを最大化するものであります。 そうした観点から、ご指摘いただきましたとおり、、経産省、をはじめ、これは緊密に連携しながらこの構想の実現に取り組んでいるところでございます。実際、私どもの構想を検討する部署には、経産省、からも人に来て入っていってもらっておりますし、とも密接に検討を進めているところでございます。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。 今、国内外を問わずというごもありましたが、今回、この取り組みが、本気でをやりたいなら海外に行かなければならないということでなく、国内でこれだけできるということを示す取り組みにしていただくということを求めたいと思います。 国内外の主体を問うということではなく、最も成功確率を高める、あるいは最も大きな事業にするために、巻き込むべき主体を国内外問わず巻き込んでいく、そうしたことによって、国内の企業家が、そして国内の事業が大きく育っていくといった取り組みにしていただきたいと思います。 続いて、公的資金がとしての機能をどう果たすべきか、に伺います。 今回の構想は、公的資金を出発点としつつ、中長期的には自立的、持続的に発展をしていき、理想を目指すものと承知をしております。これは、世界各国のトップクラスの拠点がいずれも備えているような姿です。その実現の鍵を握るのが、公的資金をとして、いかに大きな民間のと各プログラムへの事業会社の参画をこの拠点に呼び込んでいけるかという点だと思います。 そこで、に伺います。 今回の構想において、公的資金がとなって民間の資金や企業の参画を引き寄せていくために、その仕組みを具体的にどう設計されておられるのか。企業がこの拠点に参画することにどのようなメリットを見出せるよう制度を組み立てていく構想なのか。お聞かせください。
  • 木村直人 内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局審議官
    お答え申し上げます。では、フラッグシップ拠点の開所や運営法人の設立に先立ちまして、世界から優れた人材、投資を集めるとなるような先行的活動、先ほど来ご説明申し上げておりますが、を実施しているところでございます。 この先行的活動でございますけれども、国内外の運営支援法人の優れた知見、経験、ネットワークを取り込み、その成果を運営法人の活動に生かしていくということを目的としておりまして、支援内容やその成果が具体化、見える化されることで、今後設立される運営法人や拠点への期待も高まり、民間企業などへの参画、これを促すことになろうかというふうに考えております。 その上で、運営法人の設立後は、運営法人自体がなどの投資家に対する出資、これを行うことも予定をしてございます。こういったことを通じまして民間からのを呼び込む、こんなことを考えてございます。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。 まさに、国がお金をかけてこの取り組みを始めたけれども、民間のマネーであったりとか、あるいは民間の事業者がついてこないということがないように、この拠点そして取り組みを魅力的なものにぜひしていただきたいというふうに思います。 最後に、今回の構想の成果をどのように捉え、どのように支えていくのか、その評価とについて小野田大臣に伺います。 冒頭も申し上げましたが、は、たとえば量子やエネルギーのように、商業化までに10年以上を要することも珍しくないような非常に息の長い分野です。そもそも、世界を変えるほどの大きな挑戦というのは、すぐには成果の見えないところから始まるものだと思います。だからこそ、こういった挑戦を支えるためには、短期の事業化件数といった目先の数字だけにとらわれず、長い時間軸に立った評価が欠かせないと私は考えています。挑戦の大きさそのものを正当に受け止めるような評価の仕組みがあってこそ、現場は本当に大胆な研究開発に踏み出すことができるわけです。 その際に一つ有効かなと思う考え方が、個々の案件を一つ一つ問うだけではなくて、拠点全体を一つのとして捉えて、その総体で成果を評価するという発想ではないかなと思います。 たとえば、今回ベンチマークされていると思いますが、海外の先進的な拠点、たとえばボストンのでは、累計670社以上支援して、125億ドル以上の資金を集めている。そして、トロントのでは、1,200社以上、190億ドルを超える資金がこの全体の成果として生まれています。こういった先行事例も踏まえながら、創業数、集まった資金、生まれた雇用、世界とのつながり、こういった中長期での広がりでこそ、今回の構想の真価が測られるべきだと考えます。 あわせて、先ほども申し上げましたが、最も優れたに責任と権限を大胆に委ねて、機動的で迅速な判断を可能とするということが、こういった大きな挑戦を現場で力強く支えていくというふうに思います。 そこで、大臣に伺います。 目先の短期的な成果に偏ることなく、息の長い大きな挑戦を腰を据えて支えていく、この構想をそうした長期、挑戦重視の評価と機動的なで運営をしていくために、どういった形があるべきか、大臣の考えをお聞かせください。
  • 小野田紀美 経済安全保障担当大臣
    が対象とするは、研究開発期間が長く、多くの資金を要し、ハイリスクである一方で、その事業化、を実現できれば、国や世界全体で取り組むべき経済社会課題の解決やの確保や社会に大きなインパクトを与えるものでございます。 こうしたの特性を踏まえ、運営法人においては、研究事業化経験を有する人材に責任と権限を一定程度集中させ、階層が少なく、素早く機動的な意思決定を可能とする組織設計を行うこととしておりまして、短期的な数値目標や失敗にとらわれず、長期的な視点で取り組むことが重要と考えております。 そのため、本法案に基づき設置される法人では、一定の確保に必要な体制を法定しつつ、理事長のリーダーシップの下で迅速な意思決定を柔軟かつ機動的に行うことができるよう、そのほかの運営に関することは等で整備できるようにしております。 このように、民間の柔軟性・機動性と公的な性格を有する機関としてのの両面、しっかり確保してまいりたいと思います。 ご指摘の、拠点全体を一つのにしてはどうかとか、こういう視点でを見ていったらどうかというご指摘もいただきました。今、どういう視点でやるのがいいのかというのは、世界の同じようなものをつくっていらっしゃるところの例も見ながら検討しておりますので、しっかりと検討してまいりたいと思います。
  • 高山聡史
    ありがとうございます。今回、この構想が失敗するというのはどういうことなのかということをぜひ問いたいと思っています。 今回の構想の失敗は、2、3年で数が出なかった、あるいはお金を使えなかった、そういうことではないと思うんです。今回の構想の失敗というのは、民間でやればよかったような、ありふれた提案だけで、ありふれた事業だけで終わってしまうと、そういったことです。10年、20年経ったときに振り返って、この構想がなければ生まれていなかったような事業を一つでも生むことができているかどうか、そういった目線でしっかり取り組めるかどうかを政府にはぜひ考えていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。