いまきたみらい
2026年6月19日·衆議院·委員会·財務金融委員会

【全文】衆議院 財務金融委員会 質疑/国対委員長・峰島侑也(2026年6月19日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 峰島侑也
    チームみらいの峰島侑也です。本日も質問のお時間をいただきまして、ありがとうございます。また、順につきまして調整いただいた方々、誠にありがとうございます。 また、本日、日本銀行の方々にいらっしゃっていただいておりますが、植田総裁の入院ということに当たって困難もあるかと思いますが、植田総裁の、今回、治療に専念していただいて、一日も早く快方に向かわれることを祈っております。 まず、本日、私からの質問の一つ目ですが、CPI()についてご質問させていただきたいと思います。 先に私の課題意識というところを共有させていただくと、このCPI、一つの値が出てくるわけですが、このCPIが誰にとってのCPIなのかということが難しくなっているんじゃなかろうかということを懸念しております。そして、これは、日銀の方に対する問題提起というよりかは、であったりとか行政府の方々が実際にこのCPIを見て政策決定をするときにより注意が必要になる、そんな状況になっているんじゃないかという問題意識でご質問させていただきます。 現在、物価上昇フェーズになりまして、物価を抑制するような政策が複数実行、もしくはこれから実行を予定されているという形になっております。その中には、たとえば、ガソリン補助金ですとか、あとは、電気、ガスの料金負担、そこの軽減支援であったりとか、あと、より品目別で見ると、お米券が予定されていたり、さらに言うと、地方自治体ごとに見ていくと、東京都の水道基本料金無償化等々、いろいろな政策が打たれている。 そうした中で、日本銀行が、今年の3月から、の公表というものを開始されました。これは、の方が、物価動向をより正確に把握するという観点から、各種の制度変更に起因する特殊要因を除いた消費者物価上昇率の試算というものになっています。 この中で現在除外されているものは、消費税率の変更、教育無償化政策、2021年の携帯電話通信料引下げ、旅行支援策、ガソリンや電気・ガス代の負担緩和策といったものがありますが、この中に、特殊要因の定義は今後予告なく変更する可能性もあるというふうにされております。 実際に今年の4月の数値を見てみると、総務省が公表している)が前年比でいうと1.4%の上昇であるという一方で、というところで見ると2.8%の上昇と、1.4ポイントの乖離が生じているという状態になっております。この差は、見ていただいて分かるとおり、2倍になるので、かなり大きいというふうに私自身は認識をしています。 この乖離の部分が政府の財政政策によるものだとすれば、公表される物価指標のみ、CPIのみを見ていては、経済の真の姿、真の物価基調が捉えづらくなっているんじゃないかというふうに思いますが、これに対する日本銀行の認識をお伺いしたいと思います。
  • 中村 参考人
    お答え申し上げます。金融政策の運営に当たりましては、を持続的、安定的に実現することが重要でございます。こうした観点から、日本銀行では、一時的な要因を除いたの動きを重視をしております。 もっとも、を捉える単一の指標は存在しません。このため、一時的な変動の影響を受けにくい各種の物価指標や人々の物価観を示します、さらには物価変動の背後にありますや労働需給、また賃金上昇率など、経済、物価に関するさまざまな情報を丁寧に見た上で、総合的に判断していく必要があると考えております。特に足下では、政府による物価高対策などの影響により、消費者物価は短期的に振れやすくなっております。 こうした点を踏まえますと、を的確に把握する上では、の動きも含めて、幅広い指標を点検していく必要があると考えております。
  • 峰島侑也
    ありがとうございます。まさしく、単一の指標というよりかは、総合的な判断をしていくということがより求められるような時代になっているというふうに感じます。 ここで、ぜひ、副総裁にもお伺いしたいと思いますが、そもそも、今回、この特殊要因を除いたCPIというものを独自に作成、公表せざるを得なくなったということ自体が、金融政策の判断材料を見えづらくしているんじゃないかと感じておりますが、副総裁は、この状況に金融政策運営上の困難を感じていらっしゃいますでしょうか。ごお願いします。
  • 氷見野 参考人
    お答えいたします。CPIは足下で家計簿が直面している物価の状況を示すように設計されているもので、これはこれで非常に重要な指標で、今朝出た指標も私ども熟読しているわけでありますけれども、他方、消費者物価はさまざまな一時的な要因の影響を受けることから、金融政策運営においては、時間の経過とともに減衰していくと見られる要因を取り除いた的な動きを把握し、先行きを見通すことが大切だと考えております。 内外で日々さまざまな要因が発生するわけでありますけれども、私どもとしては、これを前提とした上で、しっかりした分析を行い、これを適切な政策判断につなげていく責任があると考えております。 政府の物価高対策などの制度要因の影響を除いた消費者物価を試算して公表しているのも、そうした分析努力の一環ですが、今後とも、幅広いデータやさまざまな情報を多面的に点検しながら、を的確に把握し、適切な金融政策運営に努めてまいりたいと考えております。
  • 峰島侑也
    ありがとうございます。 私、冒頭に申し上げましたとおり、日銀さんのこの正確な経済状態を捉える努力というところを非常にすばらしいというふうに考えておりまして、一方で、このCPIというものが、いろいろな要因によって変動するものであるということに自覚的にならなければならないと、これは、どちらかというと、や行政の観点から感じております。 特にこのCPIが波及的に用いられる例として、の上昇というものがあるかと思います。近年というかこの数か月ですね、この数か月、比較的低調だったの上昇率というところが好転してきている、改善基調である。このこと自体は明るいニュースではあるというふうに思いますが、仮に、このCPI自体が人為的に押し下げられた、各種の政策によって押し下げられていたというふうに考えたときに、実体の経済に比べて実は賃金の上昇は芳しくないというふうに捉えられる可能性もございます。 この点について、まず、日銀の方に、の基調をどう認識されているかというところについて、お伺いをいたします。
  • 中村 参考人
    お答え申し上げます。足下のは、幅広い企業でしっかりとした賃上げが実現しましてが上昇を続ける一方、消費者物価の伸び率が縮小していますことから、前年比で見てはっきりとしたプラスで推移しているというふうに認識をしております。 こうしたの動きには、委員ご指摘のとおり、政府によるエネルギー負担緩和策などが消費者物価を下押し方向に作用していることも影響していると思います。 もっとも、そうした制度要因の影響を除きましても、の上昇を主因には改善傾向にあることには変わりはないというふうに評価をしております。
  • 峰島侑也
    ありがとうございます。 今おっしゃっていただいたように、を見るとプラスに転じているということで、今聞いていらっしゃる皆さまの中にも、結局、補助金等で物価が押し下げられているのであれば、それは問題ないんじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、冒頭に私申し上げたとおり、このCPIが誰にとってのCPIなのかという問題は常にあると考えております。 たとえば、CPI、これはの受給額に対しても変動に用いられておりますが、たとえばガソリン代金が補助金によって押し下げられている場合、の方は車等を持つことができませんのでこの恩恵にあずかることはできませんが、経済で見たとき、実際のその方々が感じている物価上昇率よりもCPIは低く出てくるというようなリスクは具体的にあると考えております。 なので、このCPIを政策に使っていくときには、かなりそれに自覚的にならなければいけない。まさしく日銀さん、たとえばいろいろな地方に、稲葉委員のごにもありましたとおり、実際に現地に行って話を聞いたり、そういった実体経済の把握に努められていると思いますが、政府においてもそのような配慮が必要なのではないかというふうに考えております。 なので、ちょっと、この件に対する最後の質問なんですが、の方にご質問したいと思います。 補助金や減税といったもので押し下げられたCPIを使ってを計算するとの上昇率が実態より高く出得る。そういった、ある意味ゆがんだ数字をもって政策判断をすることの危うさについて、どのように認識されておりますでしょうか。ごお願いします。
  • 水田 政府参考人
    お答えいたします。につきましては、から物価の変動分を取り除く際に、委員ご指摘の政策効果を含めたを用いております。これは、が家計のを表す指標であり、家計が実際に直面している物価を参照することが適当だと考えることによるものでございます。 一方で、委員のご指摘のとおり、政策による影響、それから、家計の属性ごとに直面している物価が異なるという点にも留意しながら政策を考えていくことは重要と考えております。たとえば、そうしたことも念頭に置きまして、低所得世帯については、食料、消費支出に占める光熱費等の必需品の割合が高く、こうした品目を中心とした近年の物価上昇が影響しやすい可能性があるといった分析なども報告しつつ、多面的に見ていくことが重要だと考えております。 政府としましては、委員ご指摘のように、きめ細かく分析を行いながら経済財政運営を行っているところでございまして、引き続き、経済物価動向にしっかりと目を配りながら、政策運営に取り組んでいきたいと考えております。
  • 峰島侑也
    ありがとうございます。そういった点をぜひ、すでに考慮されているという部分もありましたが、より今後、政策決定の上で、そういった参照が難しくなっていることも予想されますので、これは私自身もですが、よりそういったところに自覚的になって政策を考えていくということをしたいと考えております。 次の、2つ目の質問ですが、今回、利上げが決定されたというところは皆さまご承知のとおりかと思いますが、特に今回、の減額の停止というほうが私としては気になっております。 まず、私自身のスタンスを申し上げると、というものは非常に重視されるべきだとに考えておりまして、長期的に見たときには、日銀の国債購買というものは縮小されていくのが望ましいのではないかと考えております。 特に、今回、を1%まで引き上げるといったところで、逆に、の減額措置というところを2027年4月以降に停止していくということで、これは当然、全体的なことを考慮しながら決めていらっしゃるとは思うものの、ある意味、1%に引き上げて、引締めみたいなふうに見える部分と、一方で、減額措置を停止するという比較的ちょっと緩和として捉えられやすいような動きが二つ組み合わさっておりますが、今回のこの政策スタンス全体の評価であったりとか、この狙いという部分について、副総裁にお伺いしたいと思います。
  • 氷見野 参考人
    お答えいたします。現在、日本銀行ではの操作を金融政策の主たる手段としており、これとに関する判断は別のものと位置づけて行っております。すなわち、の引き上げにつきましては、の持続的、安定的な実現のために何が適切かという観点から判断したものであります。 一方、国債の買入れについては、私どもといたしましても、は金融市場において自由に形成されることが基本であると考えておりまして、国債市場の安定に配慮するための柔軟性を確保しつつ、予見可能な形で進めていくという方針を持っております。 今回の判断も、この方針に沿って、と安定に配慮しながら決定したものでございます。
  • 峰島侑也
    ありがとうございます。 今回の国債の買入れの減額措置の停止というところは、国債市場の安定のためだというごだと理解をしておりますが、今回ですね、今後、より、報道されているような、たとえば、政府のほうでも今、、私自身も出ていますが、最近、議長案として食料品消費税の引下げみたいな案も出てきておりますが、こういったもの、政策について何かおっしゃってほしいというわけではないんですが、一つの外部要因として見たときに、この日銀さんのアクションとは関係ないところで、金利上昇であるとか、たとえば国債市場の不安定化ということもあるかとは思います。こういったところにおけるの難しさというところ。 ちょっと、通告している文章が、今、私、見ていると、結構分かりづらいんですが、私の問題意識としては、そのような外部要因として見たときの政府の動きというところで、日銀のアクションというものが制限されていくことについて、副総裁としてはどのようにお考えでしょうか。
  • 氷見野 参考人
    お答えいたします。今週のでは、2027年4月以降、2兆円程度のを行うことが適当と判断いたしましたわけですが、これは、の改善の状況や、銀行や個人といった本邦の投資家が国債保有を無理なく増やしていくためにはある程度の時間を要することなどを理由としたものでありまして、財政に対する配慮を理由とするものではございません。
  • 峰島侑也
    そうしたときに、最後のご質問ですが、今回停止したこのの減額ということについて、将来これを再開する場合、日銀さんはどのような指標や条件に基づいてその判断を行うのかというところについて、ごをお願いいたします。
  • 中村 参考人
    お答え申し上げます。今回、来年4月以降の額を月間2兆円程度としたことにつきましては、これまでのところ、は着実に改善してきておりますことや、日本銀行に代わり、銀行や個人といったが国債保有を無理なく増やしていくためにはある程度の時間を要するということなどを理由としております。 現時点で、買入れのペースを見直すことは想定しておりませんが、今申し上げた点などを踏まえますと、今後、による調整の進捗の状況や、その下での国債市場の動向、機能度等を勘案しまして、必要な場合には、におきまして買入れのペースを見直すこともあり得ると考えておりまして、その点はの公表文でもお示ししているところでございます。
  • 峰島侑也
    私は、冒頭でも申し上げたとおり、このというのは、長期的には縮小していくことが望ましいという中で、この買入れ額についてはぜひ不断の検討をいただきたいということを申し添えて、私のを終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。