2026年6月19日·衆議院·委員会·内閣委員会
【全文】衆議院 内閣委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年6月19日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 高山聡史チームみらいの高山聡史です。本日もよろしくお願いいたします。まず、今回の構想の国家戦略としての意義について、あらためて小野田大臣に伺います。 今、世界では、国境を越えた熾烈な獲得競争が繰り広げられています。各国が巨額の投資を惜しまず、税制の優遇であったり、魅力的な研究環境を整え、世界中の優れた頭脳と有望な、そして、それを支える資金を自国に引き寄せようとしのぎを削っています。 先日のでは、アメリカ・ボストンやカナダ・トロントの拠点の例を挙げましたが、今、先ほど大臣のごにもあったとおり、パリのであったりとか、シンガポールのであったり、世界の主要都市は、いずれも、才能と資金を海外から引き寄せる求心力のある拠点を競って立ち上げているわけです。 これは、もはや一つの企業や一つの大学の努力で勝ち抜けるものではなく、国家が明確な意思を持って世界の人材と資金が集まる地場、求心力を自らつくり出す、そういった国を挙げた戦略がなければ、我が国はこの競争の中で静かに敗れていくと思います。 私は、野心的な研究者や起業家が本気で挑戦をしようと思ったときに、海外に行くしかないというふうにしてしまうのではなくて、国内にもしっかりと戦える拠点があって、そして海外の都市と行き来するようになる、そういった未来をつくりたいと考えております。 そこで、大臣に伺います。世界的な人材、投資の獲得競争がこれまでになく激しさを増す中で、人材と資金が集う拠点を国内に築く本構想を国家戦略としてどう位置づけて、いかなる意義を見出しておられるのか、大臣のお考えをあらためてお聞かせください。
- 小野田紀美 経済安全保障担当大臣先生ご指摘のとおり、世界では、現在、優れた研究者や大規模な投資資金が、より魅力的な研究、投資環境を求めて、国境を越えて移動する動きが活発しておりまして、人材、投資の獲得競争が本当に激しさを増しているというふうに認識しております。 こうした中で、国内外の優秀な人材や資金を日本に呼び込めるようにすることは、我が国の産業競争力の強化、そして経済成長につながる観点で極めて重要だと思っています。 (グローバル・・キャンパス)構想は、まさにこうした問題意識の下で、国内外の多様な主体が一堂に物理的に集積し、相互に連携することで、研究開発から事業化、海外展開までをで支援する環境を整備することにより、人材と投資を引きつける世界最高水準ののハブを構築しようとするものでありまして、我が国の国家戦略として、極めて重要な取り組みであると我々は考えております。 委員ご指摘のとおり、優秀な人材が海外に流出するのではなく、のを足がかりに世界に挑戦していける環境を整えること、これが本構想の核心でもあると思っています。 優秀な研究者がので研究を行いたいと思い、投資家がを通じて生まれるに資金を投じたい、そう思ってもらえるような、真に世界から選ばれる拠点の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。
- 高山聡史ありがとうございます。ともすると、これは地方か東京かみたいな話になりがちなテーマですが、ある意味、海外から優秀な人材を国内に取り戻すというぐらいの気持ちで、ぜひお願いしたいと思います。 次に、の立地について、に伺います。 今回の拠点を造る上で、その立地は重要な要素だと私も考えます。先日、視察でも見てまいりましたが、一つには、国際空港からのアクセスのよさ。今回の構想が目指すのは、世界とつながる結節点ということで、海外の大学や研究拠点との間で、研究者、起業家、そして投資家が頻繁に行き来をするということが大事だと思います。 これは、ある意味、日本に年何回来るのか、シンガポールに年何回行くのか、そして、北米に年何回行くのか、ヨーロッパに年何回行くのか、それを考えているような人材に、日本に来ようと思ってもらう必要があるわけです。 まさに、国会議員の皆さまというのは、この移動の重要性、よくご理解されていると思います。地元から東京永田町に毎週移動される。そうしたときに、東京駅から、そして国際空港からの距離が大事だということは、皆さまよくご存じだと思います。 そして、もう一つが、既存の集積の中にあるということです。 は、人と人との偶然の出会いであったり、才能の行き来、大学やVC()、との近さの中から生まれると思います。今日も挙げましたが、ボストン、トロント、ロンドン、パリ、シンガポール、先行事例では、いずれも、大学や企業からアクセスがしやすい、密に集まるような、そういった中心の場所に置かれています。 今回の構想では、を、渋谷区、目黒区にまたがる都心の国有地に整備するとしています。渋谷は、の集積地でもあり、空港からのアクセスも悪くない。まさに都心の要衝に当たります。 そこで、政府に伺います。 この立地選定に当たって、どういった要素が考慮され、あわせて、周辺の大学、VC、との連携をどのように考えておられるのか、お考えをお聞かせください。
- 木村 政府参考人お答え申し上げます。は、国内外の研究者やの多様な主体が一堂に集積し、分野の研究開発から事業化、海外展開までの支援をで行う環境を整備することにより、分野の研究成果を活用した新たな事業の創出、成長発展を促進し、グローバルな社会課題の解決と国内の経済成長を目指すこととしておりまして、そういった趣旨からも、委員ご指摘のように、日本に来てもらいたいと思うような魅力ある拠点にしていくということが重要な視点だと思っております。 こうした拠点の目的に鑑みまして、立地につきましては、投資家や企業、大学など、創出に関わる多様な主体が一堂に集積し、創出の素地が整っている都市部へのアクセスが容易であること、国際的な認知度が高く、また、空港からのアクセスが容易であり、国内外の人材を集めやすいことなどの条件を満たす必要があると考えております。 こうした観点を踏まえまして、東京都心の国有地を活用することとしたものでありまして、周辺の大学や投資家、といった関係者との連携、そして相互補完、こういったものを通じながら創出を促進していくことが重要であると認識しております。
- 高山聡史ありがとうございます。今申し上げましたが、日本は年1回でいいかなと思っているような海外のプロフェッショナルに日本に年3回行きたいなと思ってもらえるような、そういった拠点にぜひしていただきたいと思います。 続いて、の建築整備の進め方について政府に伺います。 今日の委員会でも大変重要な論点となっていますが、ぜひご検討いただきたいのは、小さく始めて大きく育てるという発想です。 公共の施設設備というものは、ともすれば、最初から壮大な最終形を描いて、巨額の費用と長い年月をかけて一気に造る、こういった形になりがちだと思います。 のというのは、立派に箱を造ればそれでいいというものではなくて、そこに集う人と活動と熱気、熱量があって初めて価値が生まれると思います。 だとすれば、問われるべきは、その広さ、最初に3万平米がいいか5万平米がいいか、そういった規模の決め打ちではないと私は考えます。むしろ、必要十分な規模をきちんと見定めつつ、まずは少しでも早く、そして安く拠点を立ち上げる。そして、盛り上がりや需要の高まりに応じて段階的に拡張をしていく。きちんと拡張性が担保される前提で、機動的で柔軟な整備の進め方こそがふさわしいのではないか。これは、コストを抑える観点からも、この段階的なアプローチには合理性があると考えます。 そこで、に伺います。 の整備建築計画について、最終的な規模の天井を必ずしも固定せず、少しでも早期に必要十分な規模で立ち上げ、その後の盛り上がりに応じて段階的に拡張していく、そういった柔軟な進め方を今後の有識者の検討の中でも前提としていただけますでしょうか。
- 井上 政府参考人お答えいたします。本件、先ほどもご議論がございまして、小野田大臣からもごさせていただきました。まずは安く小さく建設し、その後は需要に応じ拡張していく、そのような方法があるということで、今国会の議論を通じて私どももしっかり認識いたしましたので、この国会でのご議論を踏まえて取り組んでまいりたいと思います。
- 高山聡史ありがとうございます。これはしっかりと、国会の意思はこうだということを有識者にもお伝えいただきたいと思います。 ちなみに、トロントのMaRS Discovery District、これは床面積が14万平米ございます。そして、シンガポールの、これは10万平米以上の拠点が複数ある。そんな規模もございます。なので、じゃ、日本も10万を造ろう、そういうことではないと思うんですが、じゃ、そもそも何万が正しいのかって、これは難しい論点です。なので、しっかりと早く小さく始めて、そして、きちんと成果が出るのであれば、ちゃんと、2拠点目を造るなり大きくするなりやっていく、そういった考え方をぜひお願いします。 次に、今回の構想の成否を左右する人、について政府に伺います。 今回の構想は、アメリカの()を参考に、優れた目利きとしてに、研究テーマの選定や予算の配分、そして時に撤退の判断まで、大きな責任と権限を集中させて、機動的で迅速な意思決定を行うものと承知をしています。 私は、この責任と権限の集中こそが構想の成否を分ける最も重要な鍵だと思います。経験豊富で優秀な人材を集めたとしても、その人物に実質的に決定権がなく、一つ一つ判断するのに何段もの決裁であるとか合議が必要になってしまうと、機動性が失われ、ハイリスクな挑戦はできません。必要な権限が現場に本当にあるのか、これが重要です。 そして、重い責任と権限を委ねる以上、それを担うにふさわしい人材が必要です。世界の第一線で実践を重ねてきた真に優れた人材を国内外から招き入れる、そのためには、従来の国の仕組み、役所的な人事の枠組みにとらわれず、その重責にふさわしい思い切った採用と処遇の仕組みが不可欠だと考えます。 そこで、に伺います。には、研究テーマの選定、予算、撤退判断など必要十分な権限が十分に与えられると考えてよいでしょうか。そして、その重責を担うにふさわしい世界水準の人材を機動的に登用するために、採用と処遇の仕組みをどう設計するのか。政府の考えをお聞かせください。
- 木村 政府参考人お答え申し上げます。におきましては、分野の研究開発や事業化を推進していくため、優れた知見と経験を有する、VDの確保が極めて重要であるという認識を持ってございます。したがいまして、運営法人においては、このVDに責任と権限を一定程度集中をさせ、階層が少なく、素早く機動的な意思決定を可能とする、そんな組織設計を行うこととしておりまして、一定のの確保に必要な体制を法定しつつも、迅速な意思決定を柔軟かつ機動的に行うことができるよう、その他の運営に関することは等で整備をできるようにしております。 また、国内外から優れたVDの参画を促進する観点から、海外の研究機関や拠点と比較しても魅力ある待遇となるような柔軟な対応を検討してまいりたいと思います。 なお、具体的な給与水準につきましては、関係制度との整合性に配慮しつつ検討していく必要もございますが、先ほど来申し上げているように、給与に加え、研究費、研究設備、共同研究の機会、支援体制など、全体として魅力のある条件を整備するとともに、処遇の在り方についても柔軟な対応が可能となるように検討してまいりたいと考えております。
- 高山聡史ありがとうございます。ぜひお願いします。 今、海外の都市の名前を挙げていますが、ボストン、トロント、パリ、ロンドン、シンガポール、どこも物価も報酬水準も非常に高いんですね。日本の1.5倍ぐらいあるという人もいる。人に関してこんなにお金がかかるのかということで足踏みをせずに、しっかりと取り組まないと、そもそもこの取り組み、意味がなくなってしまうと思いますので、よろしくお願いいたします。 最後に、この構想を一過性の取り組みに終わらせず、世界水準の取り組みとして長期的に育てていくための国の関わり方について、小野田大臣に伺います。 今回の取り組みは、一見すると、相反する二つの重要な要素があると思います。一つには、国の支えが中途半端であってはいけないということです。リスクが高くて短期では成果が出ないかもしれないことを中長期的にしっかりと支えていく。たとえば、基金が尽きたからといって、あとは知らないということではいけないと思います。その一方で、国が支えるからといって、一言一言、一手一手ごとに国が関与してチェックをするということであっては民間的な機動性が失われてしまうということです。国はしっかり支え、しかし、役所的な論理ではなく、しっかりと機動的に取り組めるように、口は出し過ぎない。支えながらも現場の自由を貴ぶという絶妙な間合いをぜひ保っていただきたいと思います。 そこで、大臣に伺います。 構想を長きにわたり世界水準で維持していくため、財源の確保をはじめ、国の確かな関与と、そして同時に、民間的な機動性、現場への権限移譲をどのように両立させていくお考えでしょうか。
- 小野田紀美 経済安全保障担当大臣を一過性のものに終わらせず、世界最高水準ののハブとして長期にわたり機能させるためには、運営法人に十分な権限を与えつつ国としても必要な支援を行うという、ご指摘のとおり、両者のバランスを確保することが極めて重要であると認識しております。 が世界トップレベルの研究者や投資家等を引きつけるためには、国の関与が過度な制約とならないよう、専門性や先見性を有しながら、迅速かつ大胆な意思決定を機動的に行える体制を確保することは不可欠であると考えます。 本法案が成立した暁には、国と運営法人で緊密に連携して、当面の間における政府による一定の支援を行いながら、の基本方針に基づいて民間ノウハウや資金の最大限の活用を図ることで運営法人が機動的かつ大胆に動ける環境を整え、の長期的な成功に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えます。
- 高山聡史ありがとうございます。世界で最も魅力的な拠点を造っていただいて、日本の技術をしっかりと育てる、そのことをお願いいたします。 以上で私の質問を終わります。