いまきたみらい
2026年6月19日·参議院·委員会·デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会

【全文】参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 質疑/党首・安野貴博(2026年6月19日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 安野貴博
    チームみらいの安野貴博でございます。の皆さま、本当に貴重なお話を聞かせていただきまして、誠にありがとうございます。いくつか順番に質問させていただければと思います。 まず、稲谷にお伺いしたいのが、(素早く適応する力)が重要であるというご指摘をいただいていたと思っておりまして、制度と技術と運用の三位一体で運用していくことが重要であろうと。という中において、近年、やはりAI開発、かなり加速しているところもありまして、この3つの中で技術の進むスピードだけが物すごい高まっているんじゃないかという状況があると思います。こういった状況の中でどのようにの確保をしていくためにこの運用を進めていくべきなのか、もしアイデアやお考えがあればいただきたいと思います。
  • 稲谷龍彦君 参考人
    ありがとうございます。まさにおっしゃられた点は極めて重要な点であると存じております。まさに技術の変化が極めて激しいというときに、まず技術のことをよく知っている人がそのルール形成に入っていないとそもそもスタートラインに立てないという問題がありますので、まずは、私はという考え方を提唱していますけど、その中で最も重視していることの一つは、で進めていく、特に技術の現場がよく分かっている方とタッグを組みながら議論を進めていくということが極めて重要であろうというふうに考えてございます。 また、このを進めていく上では、当然、をいきなり変えるというのは極めて難しいことになりますので、基本骨格として必要な部分、それからクイックに変えていかなければいけない部分という層を意識しながら、それぞれに適切なをかませて運用していくということが最も重要になると、そのように考えてございます。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。層をしっかり意識していきながらというところ、大変よく理解できました。 続きまして、石川と、あと黒田にぜひお伺いしたいところでございまして、(特定の目的を達成するためのデータ収集と保持を必要最低限に制限する原則)、非常に重要なんじゃないかというお話もいただいていた中で、今回のでデータの提供元と提供先のどちらがどういうふうに責任分担するのかという問題があると考えております。つまり、データの提供を行うのは提供元が行うと。今までの政府を聞いていると、一時的にはやはり提供元がデータの提供責任を負うというような話もあるというふうに認識しておりますが、一方で、データ、どこまでが最小と捉えるのかみたいな話は実はデータの提供先じゃないと分からないことも多々あるのではないかと思っておりまして、ここのあり得るべきデータの提供に関する責任分担みたいなものをどう考えるか、お二人にお伺いしたいと思います。
  • 石川智也 参考人
    ご質問ありがとうございます。まず、この、欧州ではどう考えられているかというと、目的との関係で判断するということになっております。ですから、生データ、氏名、住所が、そもそもすることもない、必要ないという場合に、それをそのまま出してしまうと、それはの違反ということになります。もしそれがに必要なんだということになれば、それは提供することもできるということになりますけれど、じゃ、今度、それをAIの開発モデルに入れるときに、別に氏名と住所はモデルの教育のために必要ありませんよねということになると、それを入れるのは必要最小限度のルールの違反ということになりますので、目的との関係で議論する必要があるということになります。 この目的との関係で議論するというのは、このセクター別にやっぱり事情がかなり異なるんですよね。ですから、もう常にされたもので回るようなビジネスが形成されているセクターにおいては、いや、それはすべて仮名加工すればいいじゃないですかという話になるんですけれども、ただ、そうではない文脈でいきますとなかなか仮名加工が難しいといったようなことがありますし、仮名加工をもし、やれなくはないけれどもやろうと思っても、たとえば漢字が、名前とかでいうと、漢字の文字が微妙に、何というんですかね、書き方が違ったりすると後のもちろん数列も全部変わりますので、そういった意味では、そういったことができるデータの持ち方、そうではない持ち方、そういったものがあったりするということになります。 以上です。
  • 黒田知宏 参考人
    石川先生がおっしゃったとおり、目的によって定まるものだと思います。ですので、安野先生がおっしゃったとおり、利用者しか分からないという現実はあるのだと思います。 私、医療のことしか分からないんですけど、医療分野においては、だから、利用者が目的とどんなデータが必要かは最初に(宣言する)するわけですよね。宣言して、これが必要だと言われて、それに対して、確かにその目的だったらそのデータだよねというのを審査した上で提供するというのがありとあらゆる場面で行われているわけですよ。審査をして出す責任を負うのは誰かというと、当然出す側です。それ以上のデータを出しているとすると、それはその人が悪いということになります。 あとは技術論で、それをすべての医療機関が全部できるのかというと、そんな体力はたぶん普通にはなくて、そうすると誰かが仲介してあげないといけない。そのときにどうやってその受渡しが正しく行われたかの確認するのかという辺りを技術論で考えたときに、今すでに、それをそのためにずっと何十年も掛けて仕組みをつくってきたわけですよね。つくってきた仕組みがある中で、あえて新しくもう一つのパスをつくって医療機関を悩ませる必要があるかというのが私の疑問の一番重要なところだと思っています。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。非常によく分かりました。 その上で、先ほどいただいた、石川に追加でお伺いしたいのが、セクターごとに決めるべきだ、セクターごとの事情を勘案した上でルール作りしていくべきなんじゃないかというお話があったと思っておりまして、今回、、一般法としてあり、それとは別のところで、たとえばであるとか、あるいは生命科学・医学系研究に関するみたいな、また別の、ある種セクターごとのルールみたいなものもあると思いますが、こちら、どういうふうな役割分担していくべきかというところももう少しだけお伺いしたくて。 たとえば、今ののこの議論の中において、個別のセクターの事情というものをもし縛れる、より制約を強めるものがあるのであれば、それは別にセクターごとでやればいいよねという話なのか、いや、それの中でもこの部分に関してはしっかりと、このセクター固有の話かもしれないけど入れるべきものもあるよねという話なのか、ここの、もう少し詳細教えていただけますか。
  • 石川智也 参考人
    ご質問ありがとうございます。基本的には、セクター別の事情はセクター別でやるべきだなと思っておりますし、現在のガイドラインの作り方としては、結構そのセクター別のガイドラインで厳しい、上乗せの内容を定めていることが多くなっています。 たとえば、外国にデータクラウドを使うことはできますけれども、機微な情報については外国のクラウドを使うべきではないであったり、より慎重に判断せよといったようなことでなっているガイドラインみたいなものもございますし、そういった意味では、一般法の部分については、何というんですかね、厳しく縛る、縛り過ぎないというんですかね、というような形がベストかなというふうには思っています。 ただ、が完全に無視されていいということではないと思うんですけれども、ただ、日本ののそもそもの枠組みとして、というのは明確にはないんですよね。それが根本原因だということであれば、それはそもそもその原則を明記しろって話なんですけれども、ちょっとそれは一旦おいておくと、そもそもないんですよね。 それを前提に、じゃ、この医療、医療に限らず、このAI特例の文脈においてのみそのみたいなものを明文で書き込むことが適切なのかといったような議論はありますし、ただ、そうはいっても、なかなかやっぱり不安が払拭できないということであれば、そこについてはガイドラインなどで、必要もないのに生データをそのまま出すようなことについては控えるべきだみたいなことをしっかりと示すと、そういうふうに示されるようにとしても訴えかけていく方法というのはあるかと思っておりまして、そういった形での解決もあるかなと思います。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。 次に、郷野にお伺いしたいなと思っております。 による差別的取り扱い、不利益誘導に関する規制、欠落しているんではないかというご指摘あったかと思っておりまして、これ大変重要な指摘だと受け止めてございます。 こちら、もしこういった取り扱いに関する規制があると消費者としては安心できるのではないかであるとか、そういったもしアイデア、やるべきだと考えられることがあればお聞きしたいなと思います。
  • 郷野智砂子 参考人
    質問ありがとうございます。AIに関する規制が十分でないと考える点は、データの利用が個人にどのような影響を及ぼすかという観点の制度整備が不十分であったという点にあります。 現在、AIで収集されたデータを基にとかを行って、その結果が広告の表示とかサービスの提供条件、審査などに反映されるケースが増えているということは承知しております。こうした処理の内容は、基本的には本人にとってすごく見えにくい部分で、知らない間に評価であったりとか区別が行われるおそれがあると考えております。 この結果、特定の属性に基づく差別的取り扱い、不利益条件の提示とかが誘導される可能性があると考えますので、こうした改正案の中では、特有のリスクに対する規律というのが限定的であったために、そこをきちんと規律、限定的ではなくてきちんと対応していただきたいのと、あとはですとか適切な関与の仕組みを含めたルール整備を今後のところでは検討していただきたいと思っているところです。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。 あともう一点、郷野にお伺いしたいと思っていまして、今のところちょっと関連するところではございますが、本人同意の原則が弱体化しているんじゃないかというご指摘もいただいていたと思います。一方で、ここ、かなり見解も分かれていると思っておりまして、強いの下で本人同意があったとしても別に安全性って担保されないんじゃないかという意見もあると思っておるんですけれども、こちらの指摘に関してはいかがお考えでしょうか。
  • 郷野智砂子 参考人
    利活用の必要性自体は否定するものではございません。とりわけAI開発や統計利用において一定のデータ活用が必要であるということは理解してございます。 ただ、不利益が生じるおそれがあるという点で、同意不要とされる例外は真に限定的な場合に限ってほしい、絞ってほしいということと、少なくとも本人が関与できる仕組み、説明を求めるだとか異議申立てをするということを確保することが必要であって、利活用と権利保護のバランスを実効的に担保する制度設計を求めたいと考えております。
  • 安野貴博
    ありがとうございます。 続きまして、石川、稲谷にお伺いしたいなと思っております。 こちらも意見分かれているところとして、今、立法の必要性、に関する必要性として、現行の下でも、の枠組みを使うとほとんどの場合対応できるのではないかという意見もあったと承知しておりますが、今回、このをあえて設けることの意義、感じるところがあれば、このの枠組みだと難しいという点あれば、お聞きしたいと思っています。
  • 稲谷龍彦 参考人
    安野先生、ありがとうございます。 まず、第一点目といたしましては、このスクレイピング(Webサイトからデータを抽出する方法)をどのようにしていくのかと、ここの規律をどう考えるのかという問題はまずそもそもあろうかというふうに思います。やっぱりインターネット上、スクロールしながらデータを集めていくという手法に関して、それについて一々出ている情報について同意を得るということは、これは現実的に極めて困難でございまして、ここがまさに等でも、等でも論点となっているということは石川の方からもご指摘がありましたが、この点をまずどのように考えるのかという点は一つ、このとしてあるのではないかというふうに考えております。 もう一つは、先ほど来、石川からのご意見もありましたし、私自身も申し上げたつもりではあるんですけれども、やはり一般法として、保護のおそれがないという類型に限って統計を認める、統計的なこの情報処理を認めて、AIの作成を認めていくということは、各セクターにおいて仮名等が簡単に利用できないという状況であったとしても、我々がまだ分かっていないニーズみたいなものが実はビジネス側には存在するということも十分にあり得るわけですね。というのは往々にしてそういうところで起きてくるというところがありますので、まずはそういった侵害のリスクがほとんどないと考えられるところからやらせてあげる、広くやらせてあげる方法をつくっていくというのは、を促進するという観点からは重要な意味があるのではないかというふうに考えているところです。 以上です。
  • 石川智也 参考人
    私、これぜひ答えたかったので、質問していただいて本当にうれしいんですけれども、あると思っています。全部これで対応できるということではないです。 一つ目が、これはまずの話です。というのは、そのが誰のものなのかということについては追求してはいけないということになっております。ですから、ある、全然違う人のと全然違う人のを、AとBを足してAとBとしてこちらで分析をする、これは別にこれでできるんですけれども、Aという人とAという人がそれぞれ違うところでデータが存在して、それをそれぞれ仮名加工して持ってきたときに、それをするみたいなことが本当にできるのかといったところについては疑問がございます。 あともう一つは、このデータの持ち方によって、そもそも仮名加工をしたときにうまく、何というんですかね、整理できるデータの持ち方とそうではない持ち方がありますので、常にこれでできるというわけではないということがございます。 あともう一つ、これも結構重要な点で、こちらは実は現在の法解釈の下でも私は結構乗り越えられるんじゃないかなと思っておるんですけれども、開発した後のモデルを誰が使えるのかという論点ですね。 これは、委託とかの枠組みでやったときには、割とデータを提供した人のみが使えるという考え方になりがちです。ただ、他方で、今回の等の例外で、ある意味、という形で提供してモデルを作っていくということになると、そのモデルの利用については、まさにモデルを作成した人が扱えるよねというふうに考えやすくなるんだと思います。 そこは結構実務としては影響が大きいところで、このだけでは解決できない問題は、法的には私はあるのではないかというふうに考えています。以上です。
  • 安野貴博
    ありがとうございました。時間ですので、終わります。