いまきたみらい
2026年3月11日·衆議院·委員会·文部科学委員会

衆議院 文部科学委員会 質疑/広報本部長 河合道雄(2026年3月11日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 河合道雄
    チームみらいの河合道雄です。 質問の前に一言。先ほど黙祷もいたしましたけれども、あらためて私からも、、犠牲になられたすべての皆さまに心から哀悼の意を表します。そして、大切なご家族、ご友人、ご知人を亡くされたすべての皆さまに心よりお見舞いを申し上げたいと思います。 それではに入りたいと思います。「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案」についてのをさせていただきます。 本法律案の目指すところ、児童生徒一人ひとりにきめ細やかに対応できる学校環境を整えていくことや、新たな定数改善計画を策定し、単年度ではない継続的な雇用を見通せる形で取り組もうとしている点を私は評価しております。一方で、教員の働き方や給与といった待遇面の課題もなお残っている中で、多様なニーズに応える学級・学校運営をどのように実現していくのか、その観点からお伺いをさせていただきます。 今回の新たな定数改善計画において、3年間で16,580人の定数改善が図られます。これは児童数の自然減による教師需要の減少と相殺されることから、現在の退職と採用拡大の組み合わせで解決されるとされています。一方で、令和7年度の教師不足に関する実態調査によれば、臨時的任用教員等の確保ができず、学校へ配置する教員が不足している事態は現在なお続いています。 当該調査時点での不足は全体で3,827名となっており、令和3年度と比べて43の自治体で悪化しています。その主な要因として調査が指摘しているのは、取得者の増加による代替需要の増大、の急増、そして採用拡大が進む中で従来の臨時講師層が正規採用に移行した結果、臨時講師のなり手が減少するという構造的なです。 私も小学校の35名学級がどうだったかと保護者の方にお伺いをいたしますと、先生が足りていないとか担任の先生の負担が大き過ぎるといったお声も少し聞こえてまいります。これは恐らく、文部科学省の皆様が定数として計画的に改善を取り組まれているというご観点と、を含む、今、眼前の教員不足の影響に直結する現場とのギャップがあると認識をしております。 ここで、大臣にお伺いをいたします。今回の中学校35人学級化に伴い、いわゆる教師不足にどのように取り組んでいかれるお考えでしょうか。短期的な施策、中長期的な施策、それぞれお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  • 松本文部科学大臣
    教師不足への各種対応につきましては、短期的な観点、中長期的な観点、その両方を持ち合わせていると考えておりますので、厳密にどちらかに分けることは難しいと思っております。 その上で、学校における働き方改革のさらなる促進や処遇改善、指導、運営体制の充実などの、教師が働きがいと働きやすさを共に実感できる環境整備、のさらなる活用や、柔軟な任用形態の拡大による専門性を持つ社会人等の入職などの、多様な分野からの入職促進などを進めてまいります。 より中長期的な観点では、におきまして、教師不足の現状を踏まえつつ、教師人材の質の向上と、多様な学部の学生や社会人等の教師入職を促進するための方策についてご議論をいただいており、議論の結果を踏まえ、必要な改革を行ってまいります。 加えて、私から、教師不足に関する対策プロジェクトチームを設置するように、事務方に指示をいたしました。今後は、本プロジェクトチームを中心に、特に状況が厳しい自治体に対する伴走支援等を行い、課題の解決に全力で取り組んでまいりたいと思います。 民間のアンケートによりますと、若いこどもたちの「将来なりたい職業」というアンケートに対して、将来は教員になりたいと答えたこどもたちの割合が非常に多いにもかかわらず、残念ながら、具体的な自身の職業としての選択の段階になると、教師がなかなか選ばれないというような状況があるところでもあります。 そういう意味では、そうしたというものをどういうふうに解消することができるのか、しっかりと、働き方改革等々をはじめとした制度面だけではなくて、そのほかの面も含めて、トータルでどういう形を取っていくことができるのか、しっかりと文部科学省の中でも議論をして、対策を打ってまいりたいと思います。
  • 河合道雄
    大臣、ごありがとうございます。短期的、中長期的を厳密には分けずしっかりと取り組まれていかれるということを、しっかりとお伺いさせていただきました。 今大臣からも言及がございましたけれども、においても、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速させるための方策と検討が必要とご指摘があったかと存じます。 これを受けまして、私が特に重要だと考えているのは、教育、特にこの文脈でいえば学校教育ですけれども、学校教育に携わるを柔軟にしていくという発想です。 私は、教育系の民間企業で、新卒採用の職に長く就いておりました。その中では、この場ではすごい残念ながらということになりますけれども、教育実習を経て、学校現場で働くイメージが持てないということで、民間就職を志す方にも多く会ってまいりました。また、将来的に学校現場で働きたいという思いを持って、だからこそ、ファーストキャリアは民間企業でと、そういうふうに話してくれる方にもたくさん出会いました。 また、同世代と話していても、いつかは教育に携わりたいという思いはあるけれども、たとえば、今の働き方を考えると難しいとか、家庭ができてしまったので難しいとか、そういった声もリアルに聞くこともございます。しかし、本来であれば、こういった思いのある人たちにしっかりと教育現場に入っていただけるようにすることで、教育自体がよくなっていくのではないかと考えます。 教師になりたいと思ったときになりやすくする、あるいは、直接教師という形でなくても、学校現場に関わりやすくする、そうした入口の多様化が教師不足の解消にもつながると考えております。 その観点で有効な取り組みの一つが、いわゆる(教員免許取得後、一度も教職に就いていない、または現在は教職から離れている人)の活用かと思います。教員免許を持ちながら、現在教壇に立っていない方々を対象として、こういった方々、育児や介護、あるいは別の理由で今は一旦離れていらっしゃるわけですが、こういった方々に、一定の講習等を受けていただきながら教員として働いていただくことは、単に不足分を補うということを超えて、社会経験を学校現場に還元するという役割も期待できると思います。 にお伺いをいたします。教員の確保に向けて、いわゆるの活用について、現在の実態と、今後どのような施策を進めるつもりかをお伺いさせてください。お願いいたします。
  • 堀野大臣官房学習基盤審議官
    お答え申し上げます。教師のなり手を確保するために、現職以外の免許保有者に入職していただくことは重要だと考えております。そのため、入職に際した不安を軽減し、円滑な入職につなげるため、最新の教育事情等に関する研修等を適切な時期に実施するよう、各自治体に促しているところです。 令和5年度の聞き取り調査においては、68自治体のうち50自治体から、こうした研修を実施していると回答がございました。また、今般行った教師不足に関する実態調査の中でも、対策として効果的な取り組みとして、こうした研修を回答した自治体も多数見られたところでございまして、たとえば、複数回の実施や県外会場での実施などの工夫も見られたところでございます。 文部科学省としては、引き続き、こうした事例の横展開等を通じて、各自治体に対し、現職以外の免許保有者の入職を促進してまいります。
  • 河合道雄
    ありがとうございました。社会人の実情に合った形でいろいろと模索されていることをお伺いいたしましたので、ぜひ、都道府県等と連携しながら進めていただければと思います。 加えまして、民間人の教師としての登用においては、の制度があると認識しています。は、学校教育に有用な知識や経験があると認められる社会人に対して、都道府県教育委員会が授与できる免許、普通免許状とは異なり、教職課程の修了は不要とされています。一方、は、緊急やむを得ない場合に、普通免許状保有者が見つからないときの措置として授与されるものと理解しています。 重ねて、にお伺いいたします。それぞれの制度の趣旨と授与状況、今後の活用方針について教えていただきたいと思います。お願いいたします。
  • 堀野大臣官房学習基盤審議官
    お答え申し上げます。につきましては、学校教育の多様化や活性化を図るために、教員免許を持たない社会人等に対し、教科に関する専門的な知識経験や技能を評価して授与する免許状でございます。授与に当たっては、担当する教科の専門的な知識経験や技能に加え、教育委員会と、その人物を任用しようとする者からの推薦、社会的信望や熱意・識見が求められ、令和6年度には591件の授与がございました。 一方、は、担当する学校種・教科の相当免許状を有する教員を採用できない場合に限って授与できる免許状であり、たとえば、小学校の教員が不足する際に、中学校教諭の普通免許状を有する者に対して、小学校教諭の臨時免許を授与する場合などが考えられます。令和6年度は9,898件の授与がございました。 については、優れた外部人材の活用に向けてさらなる活用促進を図る必要があると考えておりまして、文部科学省といたしましても、積極的な活用ができるように、の授与指針を策定するとともに、令和3年及び令和6年に同指針の改定を行ったところでございます。 さらに、昨年度、に対してを行いまして、のさらなる活用促進を含め、多様な専門性や背景を有する社会人等が教職へ入職しやすくなるような制度の在り方などについて、ご審議をいただいているところでございまして、このの議論も踏まえて、必要な取り組みを進めてまいります。
  • 河合道雄
    ありがとうございます。積極的な活用が期待される中で、大臣にもお伺いさせてください。 専門性ある民間人の登用は、真のキャリアの教育につながるだけでなく、たとえば、その地域ならではの産業従事者が参画することで、地域色豊かな学校づくりにもつながったりですとか、民間企業のスピード感や問題解決力を教育現場に導入できるといったメリットもあり得ると私は考えております。 ぜひ、こういった民間人材に教育現場で活躍してもらうということについての大臣のお考えをお伺いさせてください。
  • 松本文部科学大臣
    大変重要なご指摘だと思っております。多様な専門性や背景を有する人材を教師として学校現場に迎え入れることは、大変重要であると考えております。 教師以外の職に就いている方が学校現場に参画をするためには、現在でも、の授与のほかに、教員資格認定試験による普通免許状の取得、教員免許をすでに保有している者へのリカレント教育や、兼業・副業として参画する特別非常勤講師など、多様な方法が確保されているところであります。 また、現在、において、教師人材の質の向上と入職経路の拡幅を図るための方策についてご議論をいただいており、委員からは、社会人経験者等が大学院段階の学修によって免許状を取得できる制度についてもご提案をいただいたところであります。 文部科学省としても、こうした議論を踏まえつつ、より実践的な教育の実現に向けて、引き続き、多様な人材に教育現場で活躍いただけるよう、さらなる検討を進めてまいりたいと存じます。
  • 河合道雄
    ありがとうございます。一層の推進を期待しております。 では、最後の質問に移らせていただきます。振り返ってみますと、平成28年のの答申、チームとしての学校の在り方と今後の改善方針について、複雑化・多様化した課題に対応するため、心理・福祉等の専門スタッフが学校に参画し、教員と連携・分担するチームとしての学校の実現が求められました。 今回の法律の趣旨に照らせば、対応がなかなか難しい不登校、発達障害、外国籍児童生徒などへの支援は、学級規模の縮小だけでなく、等の専門職員の充実を並行させる必要があると考えます。 一方で、現場の声を聞いてみますと、たとえば、の方からは、拠点校配置の場合だと、1校当たり週1回程度の勤務にとどまって、なかなか新規の相談が受けられず、十分に力になり切れないといったお声や、その中で教員と関係構築するのが難しいといったお声も届いております。そういった局面でが連携をしていくというところも重要ですけれども、まだまだ全校配置には至っていないという現状があったりですとか、こういった専門職員の方々が、非正規雇用だったり会計年度任用だと。任用職員としての雇用が多く、安定的な生活基盤になりにくいといった課題もあると認識しております。 多様なニーズに応えていくためには、教師以外の専門性を持つ方も併せて安心して学校に携わることができる環境をつくることが重要と考えます。そして、教員だけでなく専門職員も含めて化を含めた業務効率化を進めることで、教師の本当の意味での負担軽減にもつながるはずです。 上記を踏まえて、大臣にお伺いします。本法案の趣旨を踏まえますと、こういったといった専門職員の充実を並行して、一層のチームとしての学校の在り方が求められると考えられますが、今回の法案の枠外での措置も含め、一体的にどう進めていくか、お考えを教えてくださいませ。
  • 松本文部科学大臣
    教育課題が複雑化・困難化する中、チーム学校の考え方の下、教師と教師以外のスタッフ、また地域住民などとの連携・協働によりまして質の高い教育を実現していくことが重要であると考えております。 そのため、文部科学省といたしましては、教職員定数の計画的な改善、支援スタッフの配置充実を併せて推進することにより、学校の指導・運営体制の充実に取り組んでいるところであります。 ご指摘の支援スタッフの配置につきましては、令和8年度予算案におきまして、、校内教育支援センター支援員、教員業務支援員等の配置充実を図るための予算を計上しておりまして、引き続き必要な支援に努めることとしております。 文部科学省としては、今後とも、こうした取り組みを通じ、指導・運営体制の充実を通じた教育の質の向上が図られるよう必要な支援に努めてまいります。
  • 河合道雄
    ありがとうございました。教員の待遇改善や確保、そしてそういった専門職員の方も、思いのある方が安心して長く働けるような環境づくりに引き続きご尽力いただければと思います。 以上で終了させていただきます。