2026年3月10日·衆議院·委員会·予算委員会公聴会
【全文】衆議院 予算委員会公聴会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年3月10日②)の要約
会話形式(原文ベース)
- 高山聡史の皆さま、本日は、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございます。チームみらいの高山聡史でございます。 この時間は、まず天野理事長にご質問させてください。今回のの見直しによる保険料の軽減効果というものが、このでもなどでありました。上野厚労大臣のによれば、一人当たり月額約120円ということでした。一方で、の増加幅というのは、最大38%に及ぶということを聞いております。 ここで伺いたいのは、そもそも、この負担増の是非ということよりも、実際にこういうことがあったときに、患者さんの行動にどういう影響が出るかという点です。具体的には、の限度額が引き上げられることで、たとえば、治療の開始を躊躇されるであるとか、結果としてその治療の開始そのものが遅れるというケースがどの程度生じ得ると考えられるでしょうか。これは、何かアンケートであるとか、あるいは、日頃患者さんと接しておられる中での実感も含めて、天野理事長の所感をお伺いできればと思います。
- 天野公述人ご質問ありがとうございます。今回のの見直し案、先ほど来申し上げているように、長期にわたり継続して治療を受ける患者さんに関しては、負担が増えるということはなく配慮がされているので、たとえば、薬を、抗がん剤治療をずっとやり続けるような方は、その方々はサポートされるというか、救われる面があるかと思います。 まさに先生今ご指摘のとおり、月額で見た場合、どういったことがあり得るのかということですが、たとえばがん治療。今申し上げたように、ずっと1年間通じて飲み続けている、治療を受け続けている方は実際いらっしゃいますけれども、一方で、たとえば2か月に一遍とか、治療を受けている方がいるとします。結構そういうことはあり得ます。そうすると、年6回、の上限に該当するということがあり得るわけですけれども、そうすると、今回のの見直し案だと、おそらく負担増になってしまうということが想定されています。もちろん、個別例でかなり金額とかは違ってくるのですべてそうだと言えませんが、おそらく上限が、年のうち1回からおそらく8回、9回ぐらいまでは負担増となる可能性があると考えています。 具体的に、そういった負担増となった場合にどうやって患者さんを支えたらいいんだろうかということについては、これはなかなか難しいんですが、昨年のの見直し案が出たとき、私、実際にがん患者さんをサポートしているがん相談支援センターであるとかがん専門病院のソーシャルワーカーの方々と対応策を話し合ったことがありました。 そのときにソーシャルワーカーの方々がおっしゃったのは、もし患者さんが治療できないような経済的負担になった場合は、これは申し上げにくいんですが、世帯を分けたりとか、そういった形をして、あるいは離婚という形にもなるかもしれませんが、そういう形をしてを受けていただくしかおそらく手段はないだろうということを相談支援センターのソーシャルワーカーの方々はおっしゃっていた。これが現実だとは思っております。 ほかに、すみません、その後の質問の内容をもう一度おっしゃっていただいてよろしいでしょうか。
- 高山聡史実際に治療開始が遅れるケースであるとか。
- 天野公述人治療の開始が遅れるケースということになってくると、これは現時点でも実はそういった患者さんはいらっしゃって、特に、先ほど申し上げたように、子育てをされている世帯の方、やはりお子さんの教育費のため、お子さんの学費であるとか、生活のためとか、そういったのにお金を残しておきたいとおっしゃるお母さまはかなりいらっしゃいますので、そういった方々は現時点でも治療の受診を控えたりであるとか、そういったことがあるということは実際に聞いています。
- 高山聡史ありがとうございます。今伺った、本当に支払いができなくなったときに、離婚して世帯を分けるということであったりとか、あるいはを受けるといったことは、かなり迫られた、究極の判断を患者さんが迫られることがあるということだと重く受け止めたいと思います。 また、治療の開始の遅れ、これは実際に今も発生をしているということで、ある意味、現時点の検討が、すでに闘病、治療を開始されていて月々ずっとお金がかかっているという方に対しては、多数回の該当であったりとか、今すぐにでも声を上げたい方に対してきちんと対応しようということが考えられていることは、これは大変評価できるところだと思うのですが、まさに、これからもし、そういった、がんにしても難病にしても、いつ自分の身に降りかかるか分からないという性質がある中で、そういった方の万一の事態を守れなくなるということに対しては大変慎重な検討が必要であると思います。 もう1点、お伺いをさせてください。現行の案において、制度の運用上も、配付いただいた資料にもありますが、課題があると認識をしております。 たとえば、年間上限が(しょうかんばらい)であったりとか、申告制であるということであったりとか、あと、複数医療機関におけるの合算の問題、そして、加入するが替わった場合にのカウントがリセットされるといった問題。 というのは、患者さんを守るためにつくられた仕組みであるにもかかわらず、まだまだ改善しなければならない点、実際の療養生活の中で恩恵が十分届かない点があるということだと認識しております。この辺り、患者さんに対する具体的な影響について、もう少しお聞かせください。
- 天野公述人ご質問ありがとうございます。先ほどお示しした資料の中で、即して申し上げますと、たとえば、加入するが替わる際にがリセットされてしまうという問題、これはかなり多くの患者さんから改善を求められていて、専門委員会でも私も申し上げて、一定程度は入れていただいています。 実際、一体どういったことが起きるかというと、たとえば、がんの患者さんとかがやむを得ず転職をする、退職をする、あるいは転居等に応じてが替わることがあるんですけれども、そのたびにがリセットされてしまうと、一気に負担が上がります。 なので、患者さんとしては、に達するために何とかしたいというふうな思いが出てきて、場合によっては治療とか検査をまとめるとか、そういったことをされる方も実際にいらっしゃいます。なので、に当たるか当たらないかだとまったく負担の額が違ってくるので、ここは特に患者さんから強く要請が出ているところです。 また、いわゆる合算ができない問題ですね。21,000円未満というのは、具体的にどういったことが出てくるかというと、たとえば検査ですね。がんの患者さん、経過観察等でCTの検査とかを受けたりすることが結構あるんですけれども、そうすると、CTの検査だけ別の病院で受けるということが実はあったりします。そうすると、大体3割負担で、もちろん個別によって違いますけれども、2万円に達しない額なんですよね、ぎりぎり。そうすると、その額はの上限の額に達しないので、結局その部分は払わなければいけなくなってしまって、丸めることができませんから、そういったことで負担が雪だるま式にどんどん増えていく方々がいらっしゃって。 また、たとえば、がん治療を受けている病院以外で、サポーティブケアということで、緩和ケアであるとか支持療法を受ける方もいますので、それが、医療機関の連携の中で複数の病院を受けていると、合算ができなくなって負担がどんどん増えていくということが実際生じていて、現役世代でこういうことが生じているので、ぜひこの部分は速やかに検討していただきたいと願っています。
- 高山聡史ありがとうございます。 もう1点、天野理事長にお伺いさせてください。今回のの件、今回の検討もそうですが、今後、定期的な見直しという議論もあると承知をしております。この辺り、患者さんからしてみると、負担額、の限度額というものが年々上がっていくのではないかというような懸念もあるのではないかと推察します。 その辺り、リアルな患者さんのお声があれば、ぜひ共有いただけますでしょうか。
- 天野公述人ご質問ありがとうございます。今先生ご質問の点は、おそらく、2月に共同通信のほうで、今後の医療保険の改革の法案の中で、2年ごとに見直しをするというような規定が入ったという報道があって、その報道を見たときに、私たちも、やさまざまな患者会から、「寝耳に水だ」であるとか、「こんなのはまったく認められない」であるとか、非常に厳しいお声をいただきましたし、SNSでも当時大きな騒ぎになったと承知しております。 先ほどお示ししたように、現時点でも、に関しては、月額上限に関しては、が定義する(Catastrophic Health Expenditure)の水準を超えてしまっている水準にあります。なので、正直なところ、これ以上、月額上限に関しては負担を上げる余地は残っていないのではないかというのが私の率直な意見ですし、年間上限を抑えていただいていますが、これはもう年間で見ていますので、相当高い金額をこちらも払っていますので、そう考えると、現状では、これ以上、に関しては患者さんの負担を上げる余地が残されていない。上げられても、おそらくは払えない方が続出するのではないかと懸念しています。
- 高山聡史今、天野理事長のお話を伺いながら、先ほどご紹介をいただいた斉藤樺嵯斗(さいとう かざと)さんのメッセージということに少し、併せて思いを致していたんですが、ある意味、政治に無関心なまま制度が変えられていく恐怖ということが述べられていたのかなと思うのですが。 今このに関する議論、やはり、自分が当事者でなかったりとか、あるいは周りに当事者がいないとなかなか実感を持ちづらい議論であるように思います。そんな中、年々上がっていくようなおそれがあるんじゃないかというような、ある意味恐怖が広がっていくというのは望ましい姿ではないであろうと。 また、この制度とほかの制度とを比較したときに、こういった大変苦しい立場にある患者さんの負担が極めて厳しい形で見直しが定期的になされて、ほかの制度は二年ごととか、毎年の見直し、そこまでの厳しさでなされているのかといった公平感の問題もあるのかなと思います。私たち、国会での議論、そういった患者さんのリアルな懸念であるとか、あるいは思いをしっかりと受け止めて議論を進めてまいりたいなと思います。ありがとうございます。 すみません、ちょっと時間が少ない中ですが、遠藤先生に1点お伺いをさせてください。先ほど来、供給に関するお話、午前中もございましたが、大変注目を向けられている状況だと思います。非常に事態が流動的である中で、このエネルギー安全保障に関する計画、これは実際、短期、中期あると思うんですが、どういう時間軸で見直しを図っていくのがあるべき姿なのかというところ、これに関して先生のご所見を少しいただけますでしょうか。
- 遠藤公述人ご質問ありがとうございます。今、というものは、中長期の見通しを立てるということで、おおむね3年に1回の見直しがされております。この重要性は、これからの電源投資をする事業者にとってしっかりとを与えるという意味で非常に大事な側面になっております。今のこういう情勢を受けた短期的な見直しというものは、それぞれ各省がやっていたり、ここの国会の場でいろいろと議論がされたり、補正が組まれたりとか、予算的措置がされたりとか、そういうことが行われてくるんだと思います。 ちょっと付言しておきたいのですが、実際に今のの価格がすぐさま今電気料金に跳ね上がるかというと、そうではありません。電気料金というのは、燃料費調整というシステムがありまして、大体、貿易統計から取られますので、前の3か月から5か月の平均の値で電力料金が決まってきます。ですので、そういうものを注視しながら現状に対応していくということが大事になると思っております。
- 高山聡史ありがとうございます。実際に今、マーケットの原油価格であるとか各種エネルギー価格の動きと、実際に調達でかかる費用のインパクトというものがまた違った時間軸であるということ、重要な点だと思いました。時間ですので、これにて私の質問を終わります。ありがとうございました。