2026年10月20日·衆議院·本会議·本会議
【全文】衆議院 本会議 質疑/林拓海(2026年10月20日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 林拓海チームみらいの林拓海です。ただいま議題となりました租税及び社会保険料による負担の軽減のための及びの支給に関する法律案について、を代表して質問いたします。 私たちチームみらいは、さきの衆議院選挙でに反対を訴えてまいりました。私自身、選挙期間中、何度か街頭演説の後に、飲食店のオーナーだという方に、本当に今回の消費税の減税はやめてほしい、飲食店は本当に苦しいよと直接訴えをお聞きしたことを今も思い出します。 選挙の後、でも私たちは、減税に代わる所得に応じた給付を提案してまいりました。その観点から、2点お伺いいたします。 第一に、が、として本当に効果があるのかについてです。 では、専門家から海外の研究が紹介され、日本の消費税に当たるヨーロッパのの税率を下げたとき、本来なら100円安くなるはずのものが、平均すると13円ほどしか安くならなかったとのことでした。残りの87円は、お店や業者さんの手元にとどまったと想定されます。コロナ禍で食料品などの税率を下げたドイツでも、卸売業者が間に入る商品では50円ほどにとどまったとのことです。つまり、投じた財源の少なくない部分が消費者の手元に届かないおそれがあるのです。 総理に伺います。今回の減税分のうち、どこまでが店頭の価格に反映されると見込んでいるのですか。 また、食料品の減税は、所得にかかわらず一律に適用されます。物価高で最も苦しんでいるのは、収入に占める食費の割合が高く、食費を切り詰める余地も小さい中低所得の世帯です。中低所得の就業者のの増大を目的に掲げながら、一律の減税を選ぶのは、目的と手段が食い違っているのではないでしょうか。 政府は、かつて消費税を引き上げたときには、を作り、の状況を毎月調べて公表しました。ところが、この法案には、について数多くの検討規定が並ぶ一方、年4兆円を超える減税そのものの効果を検証する規定は一つもありません。 総理に伺います。の効果とその副作用の両方を検証し、その結果を国会に報告する、具体的には、減税分がどこまで店頭の価格に届いたのか、中低所得の世帯の負担はどれだけ軽くなったのか、そして、この陰で農家や飲食店の経営がどうなり、その支援にどれだけの政府支出が発生したかを確認する規定を法案に設けるお考えはありますか。 第二に、本法案で財政支出に見合う政策効果が見込めるのかという点についてお伺いいたします。 私は、東北ブロックから選出されました。米どころ東北の農業の現場を預かる1人として、この法案が農家の皆さまの暮らしと経営に何をもたらすのかにも焦点を当てたいと思います。 地方でお米と野菜を作る70代のご夫婦の農家を思い浮かべてください。春、田植の前に、肥料を買い、農薬を買い、トラクターの軽油を入れ、壊れた機械を修理に出します。そのすべてに10%の消費税がかかります。200万円のお米を売るために肥料や燃料、機械の修理に140万円を使えば、払う消費税は14万円です。ところが、お米を売って受け取る税は2万円にすぎません。差引き12万は農家の持ち出しです。 政府は、この持ち出しを売上高に応じた給付で穴埋めするとしていますが、その中身はこれからの予算編成で決めるとされ、現時点で、農林漁業者の方々にとって十分なものになるかは見通せません。また、政府が示しているのは、利子の負担を考慮した資金繰りの支援、つまり借りることが前提の支援です。これが、肥料や燃料の価格が高止まりし、この5年で担い手が4分の1も減った農業の現場への対策でしょうか。 外食産業も深刻です。店内での飲食は税率10%のまま、持ち帰りやスーパーのお弁当は1%になります。これでは国民が今より外食を避けるようになるという懸念もあります。政府は、外食への支援について、影響の及ぶ業態を見極めた上で講じるとしています。しかし、飲食店のうちどれだけが持ち帰りに取り組み、売上げのどれだけを店内の飲食に頼っているのか、その実態を示す公的なデータは見当たりません。実態をつかまないまま、何を見極めるのでしょうか。 私たちは、必要な財政支出を否定しません。しかし、国のお金を使う以上、その支出が何を生み、何を将来に残すのか、使ったお金に見合う成果が問われるべきであります。 総理に伺います。農林漁業者や外食事業者への支援について、2年間でどれだけの予算を見込んでおられますか。そして、この支援策は現場の生産者や事業者の経営を守るという目的を達成するのに十分だとお考えですか。 これらも踏まえて、さらに伺います。2年間のによって、家計の負担や物価、農林漁業者や外食事業者の経営について、どの指標がどうなればこの政策は成功だったと言えるのでしょうか。 物価高に苦しむ方々を支えることは、政治の責任であります。だからこそ、その支えは、一時のものではなく、長く続き、必要な人に確実に届くものでなければなりません。 私たちは、食料品の減税に充てる財源を所得に応じた支援に回し、その額を物価や所得に合わせて自動で増減する仕組みにするべきだと考えます。 税は、暮らしの変化に合わせて滑らかに。給付は、必要な人に、申請を待たずに。国のお金は、成果を問い、将来に残るものに。税と社会保障の仕組みは、シンプルで、滑らかで、先を見通せるものであるべきです。その改革にこそ政府と国会が立場の違いを超えて力を合わせるべきだと申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
- 高市 内閣総理大臣林拓海議員のご質問にお答えいたします。 の店頭価格への反映や効果等の検証についてお尋ねがありました。 店頭価格はさまざまな要因によって変動するものであり、確たる見通しを申し上げるのは困難ですが、消費税の税率引下げ分については、基本的には店頭価格に反映されるものと認識しています。 仮にさまざまな要因で飲食料品の本体価格が上がっても、消費税率の7%分は下がります。 また、今般の消費税率引下げの効果が的確に発現するよう、所要の環境整備や価格動向の把握等を行うため、を立ち上げました。 お尋ねのあった効果等の検証については、この会議を活用して、関係府省庁が連携して対応を検討していくことになると考えており、国会でのご質問をいただく中で、必要に応じご報告をしてまいります。 このため、ご指摘のような規定を法案に盛り込むことは考えておりません。 農林漁業者等への支援や減税政策の評価指標についてお尋ねがございました。 飲食料品の消費税率の引下げにより影響を受ける農林漁業者や外食事業者に対する支援については、先般したに基づき、現場の実情を確認しつつ、それぞれの影響に応じた対応を行う必要があることから、今後のにおいて、関係者のご意見に耳を傾けながら、対象者、支援単価、予算総額など、支援内容を検討の上、必要十分な対応を具体化してまいります。 今般の飲食料品に係る消費税率の引下げは、これまで物価高や税、社会保険料による負担に苦しんできた中所得、低所得の現役勤労者の負担軽減が現下の最重要課題であるとの認識の下、の令和11年度の本格導入までのとして、現下の物価上昇に鑑み行うものです。 このため、税率引下げの評価については、一義的にはこうした政策目的に沿った効果が表れているかといった観点から見ていくこととなりますが、具体的に、どの指標がどうなれば成功かについて予断を持ってお答えすることは困難です。 農林漁業者や外食事業者への対応の評価についても、経営の状況はさまざまな要因によって変動するものですから、どうなれば成功かについて一概にお答えすることも困難です。 税率引下げの効果等の検証については、を活用して、関係府省庁が連携して対応を検討してまいります。