いまきたみらい
2026年10月28日·衆議院·委員会·文部科学委員会

【全文】衆議院 文部科学委員会 質疑/政調会長・河合道雄(2026年10月28日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 河合道雄
    よろしくお願いいたします。チームみらいの河合道雄です。 本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。そして、関大臣、文部科学大臣就任おめでとうございます。これからどうぞよろしくお願いいたします。 それでは、まず、についてお伺いいたします。 本年10月5日、のにおいてに向けたが公表されました。自らの人生をかじ取りすることができる、民主的で持続可能な社会のつくり手を改定の柱に掲げ、多様なこどもたちの深い学びを目指すという方向性に共感しております。数多くの部会やで議論を尽くしてこられた委員の皆さま、関係者の皆さまに敬意を表します。 その上で、の在り方について伺います。 では、の促進に当たり、現実の具体的な政治事象を取り扱い、具体的かつ実践的な指導を行う方向で見直すとしています。他方、令和7年度の実施状況調査では、現実の政治的事象について考察を深める話合いや議論を行った高校についての調査結果では、最も多い学年、3年生でも27.6%にとどまっています。 社会・地理歴史・公民では、委員から、とは何かが分かる書き方にして先生が安心して授業できるようにしてほしいという趣旨の意見も出されておりました。私も、現場の教員の方々とについて議論すると、どのようにこういった政治的な話題を授業で扱っていいか分からないという声もいただきます。ところが、では、平成27年の通知等で示した考え方に基づく指導を行うことは重要であり、国もその趣旨を引き続き周知するとの記載にとどまっています。 通知に基づく指導の周知を続けるだけではこの状況は変わらないと考えます。を確保しながら現実の政治的事象を扱う方法を、たとえばの解説等において具体的な場面に即して示すなど、一歩踏み込んだ対応が必要と考えますが、大臣のご見解をお伺いします。
  • 関芳弘 文部科学大臣
    におきますの確保につきましては、これまで、教育基本法やに基づきまして、特定の見方や考え方に偏った取り扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないよう留意する必要がある旨を通知で丁寧に示してまいりました。に向けては、こうした考え方を総則に記載いたしまして、教育課程全体を通じて重視していく方向でにおいて検討が進められております。 新たなの後は解説なども必要に応じて改定することになりますが、こうした中での一層の充実に向けまして丁寧に検討してまいります。
  • 河合道雄
    大臣、ごありがとうございます。 で一歩踏み込んだ方向性が現場の萎縮につながらないように、先生たちが安心して取り扱える具体例をぜひお示しいただくような努力を期待したいと思います。 続いて、の引継ぎについてです。 では、改定の方向性の2つ目にを掲げ、多様性を個人及び社会の力に変えるという発想に立つとしています。においても、障害の有無にかかわらず、可能な限り同じ場でともに学ぶと目指すとしておりまして、個人として非常に共感するところであります。一人一人に必要な配慮が確かに行われながらが着実に進んでいくことを期待しています。 そのために欠かせないのが、一人ひとりに必要な配慮を、福祉と教育の間はもちろん、学校の間でも確実に引き継がれていくことです。 審議のまとめにおいては、の内容については、の中に確実に記載するとともに、学校間で確実な引継ぎを行うことの重要性を明示すべきであるとしています。「確実に」が続けて出てくるような強調がされています。 文部科学省はこれまでも通知等での明記や進学時の引継ぎの重要性を示してこられました。一方、を見てみると、は作成と作成時の関係機関との情報共有を定めるにとどまり、進学先への送付は定めておりません。実際に、どのような合理的な配慮が必要かについて保護者の方が進学のたびに同じ説明を繰り返しているといった声も伺います。 での引継ぎの重要性を明記するのであれば、制度面でも後押しする必要があると考えます。たとえば、第24条で送付が定められた、あるいは、規則第8条等で送付を定められた健康診断票の中に、規則に項目を設けることが考えられます。いずれも文部科学であり、法律の改正を待たずに検討できるものです。 ここで大臣に伺います。 関係規定の整備を含め、今後、に関する情報をどのように引継ぎを進めていくべきと考えておられるか、見解をお伺いします。
  • 関芳弘 文部科学大臣
    では、等の児童生徒に対しますの作成及びその際の関係機関との情報共有につきまして定められているところでございます。文部科学省から各への通知等におきまして、の内容をに明記することや、進学等における情報の適切な引継ぎについて示しております。 また、の内容の明記及び確実な引継ぎにつきましては、のに向けたにおいても、その重要性を明示する方向性が示されたところでございます。 文部科学省といたしましては、や学校現場における取り組み状況等も踏まえながら、児童生徒や保護者が不安を抱えることがないように、確実な引継ぎが徹底されるための方策を検討してまいりたいと思います。
  • 河合道雄
    大臣、ごありがとうございます。従前に通知等での周知などの努力もされていらっしゃると思いますので、いま一歩この方向性を進めるようなご検討の加速を期待しております。 続いて、の普及についてお伺いをいたします。 では、について、データサイエンスを抜本的に充実する内容と、AIを単独で扱う内容を新たに立てるとしました。は、情報活用能力をより高度に伸ばし、実社会の課題解決につなげる重要な科目だと受け止めております。しかし、の開設を計画している公立学校は、令和5年の調査では14.4%にとどまっています。また、同調査の中では、都道府県で見てみると、を開設する予定の学校が一校もない県がまだ4つある、そういった状況でございました。 こうした中、国は、令和6年度から、、いわゆるを実施し、採択校に等を開設し、受講生徒数の割合を全体の2割以上にすることを目指すことを求めていらっしゃいました。採択校は令和8年には1,249校となっています。令和9年度のにも、短期アウトカム、成果目標の一つとして、支援した学校における等の開設率を掲げています。 本事業では、毎年の実績報告で採択校の状況を把握しているほか、実施要領では、事業完了後の5年間の取り組み状況の報告や卒業後の状況の調査も予定されていると承知しております。しっかりとその成果を報告いただくことを期待しております。 ここでにお伺いいたします。 まず、本事業の結果として、等の開設や履修、生徒の進路にどのような影響があったかをどのようなデータを基にどう検証していくのか、お伺いします。 次に、令和9年度のではの新規採択の枠は示されておりません。次年度以降、の開設と履修をどう後押ししていくのか、お伺いいたします。
  • 茂里 政府参考人
    お答えいたします。 文部科学省では、高校段階におけるデジタル等成長分野を支える人材育成の抜本的強化を目的といたしまして、今ほどご指摘がございました、いわゆる事業を実施しているところでございます。令和8年度につきましては1,249校の支援を行っているところでございます。 この事業につきましては、の開設学校数、そういったことについての報告を求めることとしており、令和8年4月1日時点では、令和7年度実施状況調査における情報Ⅰの開設状況が14%に対しまして、この事業の採択校の開設状況は54%でございます。また、同調査におけるの履修状況が2%に対しまして、この事業の採択校の状況は37%となっているところでございます。 また、令和7年度生徒アンケート調査によりますと、当該事業の対象学科の生徒は、対象となっていない学科の生徒と比較しまして、情報に関する学習の達成度が高くなっております。 令和9年度におきましては、事業について、継続校に係る予算を計上した上で、に関する内容も含めた情報活用能力の指導向上のための研修動画を作成することとしております。具体的な事業の在り方については、今後、においてしっかりと検討してまいります。 文部科学省といたしましては、引き続き、の重要性もしっかりと加味しながら、その促進に努めてまいりたいと思います。
  • 河合道雄
    ごいただきありがとうございます。 まさにおっしゃっていただきましたけれども、令和9年以降、本事業の成果が見えてくるタイミングではございますので、採択校以外にどう広げるかも含めて施策の充実を期待しております。 重ねて同事業についてご質問します。 事業の補助が終わった後の運営費について伺います。 私は、この夏、山形県と大分県の採択校を訪問いたしました。両校とも、設備を整えるだけではなくて、教育の中身を高度化させるために、専門的な機器やソフトを用いながら、それをどういうふうに授業で使っていくかということを、教員の方々が県外の大学に行ったり企業が実施する研修に自主的に参加されるなど、熱心に学びながら取り組んでいらっしゃることが非常に印象的でございました。 一方で、補助終了後に、外部講師の謝金であるとかソフトウェアの利用料、たとえばアドビのソフトだとかそういったやや高度なソフトウェアの利用料が継続型になっていますので、これをどうすればいいのかといったご不安の声をいただきました。これらの支出については、基本的には設置者の運営経費とで対応するとの説明を文部科学省からはいただきました。 他方、現在の学校のが措置の水準としているのは、教師用や予備の端末、大型掲示装置、ネットワーク、、各教科で共通に使う学習用ソフト等です。外部講師を招く費用や学校で使う専門的なソフトウェアの利用料のように継続してかかる費用は含まれていないと認識しています。 ここでにお伺いいたします。 次期のの検討においてこうした費用をの対象に含めるべきと考えますが、の見解をお伺いします。
  • 常盤木 政府参考人
    お答え申し上げます。 先生ご指摘のとおり、高校段階のデジタル関係の機器でございますけれども、におきましては、専門的な外部講師の活用のための費用ですとかソフトウェアのための費用を計上いたしまして、また、あわせまして、で作っている学校のの中で、ネットワークですとか指導者の皆さま用の端末、そしてまたといった形での人的なサポートに対します所要のを国としてさせていただいているところでございます。 今、この事業が終わったらというお話がございましたけれども、今後のこういった環境整備に関する支援の在り方につきましては、先ほど来ご議論いただきましたの方向性ですとか高校の成果を精緻に検討する中で、そういったことも踏まえまして、今年10月にの下にを設置したところでございます、この中で先生が先ほど来ご指摘いただいている成果ですとか地方の声なども踏まえて検討を進めていきたいと思っております。 我々といたしましては、委員のご指摘の点も含めまして、自治体や学校現場の声を十分に踏まえながら、学校の環境整備に必要な取り組みを進めていきたいと思っております。
  • 河合道雄
    ごいただきありがとうございました。 私が見させていただいた現場では、こういった機械を使いながらいろいろな教員の方が、生徒一人一人の方とどう向き合うか、創意工夫をされている様子が極めて印象的でして、そういったところを支えられるような制度を、ちょうどがスタートしたところですので、ぜひ成果を踏まえながらご検討いただきたいと思っております。 続いて、について伺います。 先ほどもありましたけれども、さきの国会でが改正され、法律の目的に、勤労青年その他の多様な生徒の特性に配慮することが明記されました。そこで、生徒の心身の健康をどう支えるかの観点から伺います。 は、学校に保健室を設け、児童生徒の心身の健康に関する健康相談を行うこととしています。そして、その他の職員が連携して生徒の心身の状況を日常的に把握し、必要な指導を行うことを求めています。この観点はでも共通と考えます。文部科学省からは、の課程においてはの配置を求める定めはありませんと説明いただいています。 他方、の方で、や等を配置するなど、きめ細かい支援の充実に努めることとされています。また、生徒が日常的に通うについても保健室の整備やの配置等を促していると承知しています。 令和7年度のに対する実態調査では、の入学者の57%が不登校を経験しているとされています。一方、に相談できる体制を整えていない学校がまだ15.5%あるとされています。法律の目的が改められたこととには不登校を経験した生徒が多く在籍する実態を踏まえれば、各学校の努力に委ねてきたこれまでの在り方を見直すべきと考えます。心身の不調を抱えた生徒が本校に来なくてもやオンラインで相談につながれる仕組みが必要だと考えております。 ここで大臣にお伺いいたします。 改正法に基づき文部科学大臣が定めるの検討において、生徒がどこにいても心身の健康について相談できる体制を定め、その担い手となるや、の確保を進めるべきと考えますが、大臣のご見解をお伺いします。
  • 関芳弘 文部科学大臣
    令和7年度に実施いたしましたによりますと、に相談できる体制を整えている学校は、公立ではおおむねすべての学校で整備されております。一方、私立では約8割の学校にとどまるなど、設置者による差が見受けられるところでございます。 文部科学省は、これまで、におきまして、について、不登校経験や中途退学、その他多様な課題を抱えます生徒の実態等を踏まえまして、、、を配置するなど、きめ細かな支援の充実に努めることを求めてきたところでございます。 本年7月に成立いたしました第9条で、通信教育の適正な実施及び運営の確保のために基本的な指針を策定することとされておりまして、現在、文部科学省において有識者にもご意見を伺いながらに盛り込む内容を検討しているところでございます。 改正法第1条におきまして勤労青年その他の多様な生徒の特性に配慮しつつ行う定時制教育及び通信教育の重要性が明記された趣旨や、これまでのの記載も踏まえながら、の検討を進めて通信教育の適正な実施及び運営の確保に努めてまいります。
  • 河合道雄
    大臣、ごいただきありがとうございます。 従前よりで努めるよう求めてきたものを指針でどこまで確かなものにできるかというところが非常に重要だと考えておりますので、引き続き有識者との議論を深めながらこういった点についても検討を進めていただきたいと思います。 次に、のについて伺います。 本年8月14日、群馬県の伊勢崎市では、学習用タブレット端末の保守委託先がの被害を受けました。委託先は、8月17日のタイミングでは教育ネットワークへの被害はないと報告しましたが、9月24日、1か月余り後ですけれども、こちらで、不正アクセスを受けたシステムに児童生徒のアカウント情報3,789件が含まれていたと報告をあらためています。 同じく8月29日、北海道釧路市でも学習用端末の管理運用の委託先がの被害を受けました。委託先は、当初、市が利用するサーバーへの影響はないと報告しましたが、10月13日に、情報が外部に流出した可能性を否定できないと報告しています。釧路市の事案の中では、令和2年度の児童生徒11,106件分の氏名、アカウント名、パスワード等も対象となっており、6年たっても委託先のサーバーにデータが保存されていたということになります。 これらをお伺いして、データ流出の影響の調査に一定の時間を要すること自体はの保護制度でも想定されていますが、その間にも委託先として何らか対応ができた可能性があると捉えています。 これは個々のの対応を問う趣旨ではなくて、一方、こうした状況を踏まえれば、委託先が攻撃を受けた時点で委託元が管理用のパスワードを変更するなどの予防的措置を取ることですとか、委託先に渡すデータを業務に必要な範囲に絞って不要となったデータをその都度消去していただくといったことをしっかりと確認すること、こういった考え方を示されて現場で運用されることが望ましいと考えております。 ここでにお伺いいたします。 の重要性が高まっている中、こうした事象への対策や令和9年3月のの改定を含め、どのように進めていくのかお伺いいたします。
  • 常盤木 政府参考人
    お答え申し上げます。 個人情報を含む教育データの取り扱いに当たりましては、個人情報の適正な取り扱いや情報セキュリティの確保が大前提となるものでございます。特に、が委託するような場合につきましては、の適正な取り扱いを確保するために、委託先に対しても必要な措置を講じなければなりません。 このため、文部科学省では、をているところでございますが、先生が今ご紹介いただいた事例に関しましても、たとえば、このの中で、文部科学省としては、において漏えい等の事案の発生または兆候を把握した場合には適切かつ迅速に対応するための体制を整備してください、また、委託先において取り扱う個人情報の範囲は業務内容に照らして必要最低限にしてください、そしてまた、委託終了時には個人情報の消去に関する事項も契約書に取り入れてください、こういったものをお示しさせていただいているところでございます。 まだまだこういったものを徹底しなきゃいけないという思いを痛感させていただいたところでございますけれども、文部科学省といたしましては、昨今の不正アクセスによる漏えい等の事案を受けまして、などに対して、個人情報の取り扱いを委託するような場合にも個人情報の適正な取り扱いや適切なセキュリティ対策が行われるよう、今のお話もありましたが、今後とも引き続きさまざまな機会を捉えて、を始めとしまして、その中身の周知徹底に取り組んでまいりたいと思っております。
  • 河合道雄
    ごいただきありがとうございます。 このを私も拝見いたしまして、百ページ以上にわたる非常に詳細なものだと見ております。非常に網羅的である一方で、昨今の情報セキュリティをめぐる状況が一段階厳しくなった中では、より分かりやすく伝えていくというところを、リーフレット等もご用意されていると思うんですけれども、より一層注力いただきたいと思っております。 そして、実際にこういった厳しさを増す中でどうを支援していくかという観点から最後に大臣にご質問いたします。 報道によれば、釧路市の委託先は釧路地方のほかの自治体からも同様の業務を受託しているということです。本件に限らず、一つの事業者の被害が複数のに及ぶということは今後大いに想定できるかと思います。 他方、令和6年になりますけれども、文部科学省の調査では、こういった学習用のソフトウェアなどの導入に伴って個人情報の取り扱いを外部に委託、提供する際に、その取り扱いを管理していないと回答したが321あるというような報告もあり、すべてではなくて市区町村等だったというところでございました。 こう考えてくると、人員や専門性が限られているにおいて委託先の事故に単独で対応するのは非常に難しく、政府としても支えていくべきではないかと考えております。 特に、委託先で事故が起きたときの初動の相談先となっていくことや、同じ事業者に委託しているに速やかに注意喚起をすること、そして、実際に最終的に被害が及ぶ可能性がある児童生徒や保護者の相談窓口を一括でつくるなどの支援が出来得るのではないかと考えておりますが、こういったに対する支えという観点から大臣のお考えをお伺いします。
  • 関芳弘 文部科学大臣
    によりまして1人1台端末やクラウドの活用が進みます中、学校やにおきますセキュリティの確保は、安心・安全な教育環境を実現する上で極めて重要な課題であると認識いたしております。 このために、文部科学省では、や学校におきます適切な情報セキュリティ対策を支援いたしますために、等の内容も踏まえまして整理いたしましたや、等が情報セキュリティに関する方針や体制、対策、基準等を定める際の参考となりますなどを策定いたしまして、その周知徹底を図っているところでございます。 また、昨今の不正アクセスによる情報漏えい等の事案の発生を踏まえた対応といたしましては、改めましてに対して対策等について注意喚起や情報提供を行っております。 今後も、文部科学省では、や学校において適切な対策がさらに講じられるよう、今年度中にの改定を行うなどの必要な取り組みを進めることとしておりまして、におきます情報セキュリティ確保への支援をさらに進めてまいります。
  • 河合道雄
    ごありがとうございました。の改定においては、昨今の厳しくなっている情勢を踏まえた対応をより求めていきたいと思います。 それでは、お時間になりましたので、以上とさせていただきます。皆さまどうもありがとうございました。