いまきたみらい
2026年4月17日·衆議院·委員会·外務委員会

【全文】衆議院 外務委員会 質疑/宇佐美登(2026年4月17日)の要約

宇佐美登議員が衆議院外務委員会で水産物の輸入規制撤廃と輸出多角化について質疑をしました。

チームみらいの宇佐美登議員が衆議院外務委員会で、茂木敏充外務大臣らに対し、水産物の輸入規制撤廃と食料の輸出戦略について質問しました。震災以降続く各国の禁輸を、外交でどう解いていくかが大きなテーマです。

どんな話?

東日本大震災(2011年)の後、日本産水産物に対する海外の輸入規制が広がりました。多くの国は徐々に解除しましたが、2023年にALPS処理水(汚染水を浄化処理した水のこと)の海洋放出が始まると、中国は日本全土の水産物輸入を全面停止し、ロシアもこれに同調。今もその措置が続いています。

宇佐美議員は、福島県いわき市に10年以上住んでいた経験を踏まえ、地元の漁業の苦しさを訴え、「科学的根拠に基づき即時撤廃を求めるべき」と政府の姿勢を問いました。

中国・ロシアにどう向き合うか

中国は昨年6月、制度上は輸入再開できる仕組みを公告しました。しかし輸出には加工施設を中国当局へ登録する必要があり、700件以上申請しても登録完了はわずか3件、実際に取引できたのは2件のみ。事実上止まったままです。

茂木外相は次のように答弁しました。

  • 日本側施設の速やかな再登録を中国に働きかける
  • 残された10都県の農産物輸出規制の撤廃を強く求める
  • IAEA(国際原子力機関)の枠組みで2024年10月から計7回の追加モニタリングを実施し、中国・ロシアの専門家も参加してもらっている
  • WTO協定の下でも、効果的な対応策を不断に検討していく
韓国・台湾はどうなっている?

韓国とは首脳同士が頻繁に行き来する「シャトル外交」と呼ばれるほど関係改善が進んでいますが、福島など8県産の水産物の輸入制限は依然として継続しています。一方、台湾は昨年11月、長年続けてきた5県の食品規制を全面撤廃しました。産地証明書や放射能検査報告書の添付すら不要というレベルの完全撤廃です。

宇佐美議員は「韓国・香港・マカオにも撤廃を働きかけてほしい」と要望し、政府側も対話を通じた課題解決を続けると応じました。

「脱・特定国依存」を食料外交にも

宇佐美議員は、不当な禁輸が経済的威圧になっている現状を踏まえ、輸出先の多角化を「経済安保」(経済を武器として使われないようにする安全保障)として位置づけるよう求めました。

茂木大臣は、レアアースや半導体部品のサプライチェーン武器化は強い懸念だが、農林水産物の輸出多角化はそれとは別の問題と整理。一方で外務省は、85か所の在外公館に日本企業支援担当官を置き、現地での販路開拓を進めていると説明しました。

水産物の輸出規制撤廃は、漁業者の暮らしと国の食料外交の両方に関わるテーマとして、引き続き外交努力が続く見通しです。