【全文】衆議院 財務金融委員会 質疑/国対委員長・峰島侑也(2026年4月22日)の要約
峰島侑也議員が衆議院財務金融委員会で給付付き税額控除と銀行APIの標準化について質疑をしました。
峰島侑也議員(チームみらい)が国会の財務金融委員会で、「給付付き税額控除」と「銀行のAPI公開」という2つのテーマについて質疑を行いました。どちらも、私たちの暮らしや、これからの日本のスタートアップ環境に関わる大事な話です。
給付付き税額控除とは、「税金の控除」と「現金給付」を組み合わせた仕組みのことです。
- 通常の税額控除:払う税金から一定額を差し引く(→ もともと税金を払えないほど所得が低い人には恩恵が届かない)
- 給付付き税額控除:税金を払っていない人にも現金で給付する(→ 低所得の人にもしっかり支援が行く)
アメリカのEITCやイギリスのWTCが有名で、設計次第では「働けば手取りが増える」という就労インセンティブを高める効果も期待できます。物価が上がり続ける今、こうした制度への期待はますます高まっています。
実はこの議論、2007年(福田康夫内閣)の税制調査会答申から続く古い話です。それでも導入されないのは、こんな課題があるから。
- 既存の社会保障給付との整合性:他の給付制度との重複や調整をどうするか
- 安定した財源の確保
- 実務上の課題:誰の所得をどう把握し、どこの口座に振り込むか
岡本内閣審議官は「対象者の特定 → 給付額の算定 → 振込口座の特定」という事務の流れをきちんと作るのが大変だと答えました。
峰島議員は、課題を完璧にクリアしてから始めるのではなく、「できるところから始めて育てていく」べきだと主張しました。具体的にはこんな提案です。
- 地方自治体がすでに持っている課税所得のデータベースを活用する(こどもの数の情報も入っているので、子育て世代向けの加算もしやすい)
- すでに6,000万口座を超えている公金受取口座などの既存インフラを使う
- 業務負担を減らすため、最初は税額控除を組み合わせず「給付のみ」のシンプルな制度から始めるのも選択肢
政府側も「既存インフラの活用は重要」「シンプルな制度設計を求める意見もある」と前向きな姿勢を示しました。海外でも、当初は給付付き税額控除を入れて、後で給付のみに切り替えた国があるそうです。
後半では、フィンテック企業(金融×IT)が育ちやすい環境づくりについて議論しました。
API(アプリケーション同士をつなぐ接続口)は、フィンテックにとって水道管のような重要なインフラです。日本でも2018年の銀行法改正で、銀行に対してAPI接続体制の整備が努力義務になり、現在9割以上の金融機関が「参照系API」(残高や取引履歴を読み取る用のAPI)を提供しています。
しかし、峰島議員はイギリスのようなAPI仕様の「標準化」が日本ではまだ不十分だと指摘し、政府の計画を尋ねました。
これに対し金融庁の石田監督局長は「フィンテック事業者と銀行のさらなる連携については関係者とよく議論したい」と答えつつ、「API接続の手数料のように、政府が指導するより民間事業者間で議論すべき論点もある」とも述べました。
今回の質疑は、「物価高に困っている家計をどう支えるか」という生活者目線と、「日本からフィンテック企業をもっと生み出すには」という産業目線、両方を扱う内容でした。チームみらいは、デジタル技術と既存インフラを活用して、スピーディーで地方自治体に負担をかけない政策実行を求めています。