いまきたみらい
2026年4月21日·参議院·委員会·総務委員会

【全文】参議院 総務委員会 質疑/党首・安野貴博(2026年4月21日)の要約

安野貴博議員が参議院総務委員会でAIのサイバーセキュリティ能力の急速な進展について質疑をしました。

AIが急速に進化する中、人間の専門家をしのぐサイバー攻撃能力を持つAIが登場しつつあります。2026年4月21日、参議院総務委員会でチームみらいの安野貴博議員が、この問題について政府の認識と対策を問いました。

どんな話?

2026年4月7日、アメリカのAnthropic社が「Claude Mythos」という新しいAIモデルを発表しました。このモデルは、WindowsやmacOSといった主要なOSや、ChromeなどのブラウザにひそむI「ゼロデイ脆弱性(まだ誰にも知られていない欠陥)」を数千件も発見したとされています。

これは、AIが人間のセキュリティ専門家の能力に追いつき、あるいは追い越したことを示す出来事です。同じ時期、OpenAIも「GPT-5.4-Cyber」というサイバーセキュリティ向けのモデルを発表しており、AI技術が攻撃と防御の両面で急速に進化していることが明らかになっています。

何が問題なの?

安野議員は、この状況について2つの重大な問題を指摘しました。

  • 格差の問題: 高度なAIモデルにアクセスできる国・企業とそうでない国・企業の間で、サイバーセキュリティ能力に「雲泥の差」が生まれています
  • 時間的な緊迫感: 同レベルの能力を持つAIを他の国や企業が開発するまで、早ければ3か月、長くても1年程度しか猶予がないと指摘

Anthropic社はClaude Mythosを一般公開せず、特定のアメリカ企業のみに提供しています。アメリカの財務省やFRBはすでに対応を始めており、イギリス政府も国内事業者向けに公開書簡を出しています。安野議員は、日本政府も最先端AIモデルへのアクセス確保や国内事業者へのコミュニケーションを急ぐべきだと主張しました。

政府はどう答えた?

林芳正総務大臣は、AIを利用したサイバー攻撃リスクは「喫緊の課題」と認識していると答えました。

門松貴・内閣官房内閣審議官(国家サイバー統括室)は、次のように答えました。

  • 有識者会議でAIを活用したサイバー対処能力の強化について議論を進めている
  • アメリカの大手IT企業を含む関係企業との情報交換は実施している
  • ただし、やり取りの詳細は安全保障上の観点から公表できない
  • イギリスが示したような「基本的なセキュリティアップデートの徹底」は日本でも重要だと認識している
省庁の体制は?

安野議員は、有事の際に「どの省庁がリーダーシップを取るのか」も質問しました。

門松審議官によれば、次のような体制が整っています。

  • 通常時は、国家サイバー統括室が総務省など関係省庁と連携して対応
  • 国民の生命に関わる緊急事態の場合は、内閣危機管理監の指揮のもと「官邸対策室」が設置され、関係省庁が情報を共有しながら対処する
これからどうなる?

安野議員は、「AIの登場でサイバー攻撃のコストや規模が質的に変わっている」と強調し、スピード感を持った対応を政府に求めました。AIによるサイバーセキュリティの問題は、従来の発想では対処しきれない新しい局面に入っており、日本政府の迅速な対応が問われています。