【全文】衆議院 災害対策特別委員会 質疑/山田瑛理(2026年4月23日)の要約
山田瑛理議員が衆議院災害対策特別委員会で防災庁設置法案について質疑をしました。
2026年4月23日、衆議院の災害対策特別委員会で、チームみらいの山田瑛理議員が防災庁設置法案について政府に質疑を行いました。「防災」と「減災」の定義から、備蓄拠点の選定の透明性、自治体間の応援協定の見直し、防災DXの推進まで、幅広いテーマが取り上げられました。
新たに設置される防災庁の根拠法案では「減災(げんさい)」という言葉が使われていません。一方、国土強靱化法には「防災及び減災」と両方の言葉が明記されています。
山田議員は「言葉が見えないと国民に伝わりにくい」と問いかけました。政府は「防災という言葉の中に減災の考え方が包含されている」と説明し、大臣も「平時から事前防災を徹底し、被害を最小化することが減災だ」と答えました。
山田議員は「減災は国民一人一人の日常の備えにも直結する大切な概念。丁寧な発信を続けてほしい」と求めました。
国が大規模災害時に物資を届ける「プッシュ型支援」のために、全国11か所に備蓄拠点が整備されています。この保管業務を担っているのが「SGH防災サポート財団」という民間法人です。
山田議員はこの選定プロセスに疑問を呈しました。
- この財団は2025年3月7日に設立され、わずか38日後に内閣府と協定を締結しています
- 保管は無償のため公共調達(競争入札)の対象外とされています
- 物資の保管・輸送・調達などを同一グループが一括して担う形になっています
「無償だから入札が不要という論理は、公共調達の原則から逸脱している」と山田議員は主張。特定の民間法人への機能集中は、公平性・透明性の面でも、災害時のレジリエンス(困難をしなやかに乗り越える力)の面でも問題があると訴えました。
大臣は「今後はさまざまな主体と調整を進め、透明性に十分対応していきたい」と回答しました。
大きな災害が起きたときに自治体同士が助け合う「相互応援協定」は全国に約10万件存在しますが、山田議員は内容が古くなっている問題を指摘しました。
- 何十年も前に結ばれたまま改定されていない協定がある
- 当初想定していた輸送ルートが現在では使えなくなっているケースも
防災庁には、各地の好事例(被災した子どもたちの受け入れ、火葬場の相互利用など)を収集・標準化して全国に広める役割が期待されます。政府(鎌原室長)は「今年度、優良事例の収集と選定を進め、地方自治体に情報提供していく」と述べました。
山田議員は「いざ災害が起きたときに協定が実態と合っていなかったでは遅い。定期的な点検・見直しを制度として促してほしい」と求めました。
能登半島地震では通信インフラの寸断が孤立集落の情報収集や支援要請を妨げました。山田議員は、自治体の本庁と避難所をつなぐ通信環境や衛星通信の整備状況に地域差があるとして、防災庁が実態を把握し底上げを主導するよう求めました。
また、防災関連システムにおけるベンダーロックイン(特定業者への過度な依存)についても質問。政府は「新総合防災情報システム(SOBO-WEB)は競争入札で調達しており、ベンダーロックインは生じていない」と説明し、引き続き競争性を確保する方針を示しました。
最後に山田議員は「支援制度があっても、被災者が自分が対象だと気づかないことがある」として、テクノロジーを使って情報をプッシュ型(本人に能動的に届ける形)で届ける仕組みの整備を要望。政府は被災者情報データベースの標準化や情報発信の充実に取り組む方針を示しました。