2026年4月23日·衆議院·委員会·災害対策特別委員会
【全文】衆議院 災害対策特別委員会 質疑/山田瑛理(2026年4月23日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 山田瑛理ありがとうございます。チームみらいの山田瑛理と申します。本日はこのようにの機会を頂戴しておりまして、本当にありがとうございます。よろしくお願いいたします。 今週は、18日に長野県で、そして20日の夕刻には三陸沖を震源とした大きな地震が発生いたしました。青森県、岩手県、北海道の太平洋沿岸には津波警報も発表され、気象庁からはも発出されております。影響を受けられました地域の皆さまには心よりお見舞いを申し上げます。 こうした大規模地震が相次いで想定される状況下におきまして、本日このようにのをさせていただけますことは本当に重要な意味を持つものと受け止めております。防災庁が国民の命と暮らしを守る確かな司令塔としての役割を果たすことができますように期待をいたしますとともに、建設的なさまざまな議論に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず初めに、「防災」と「」の定義についてというところを伺わせていただければと思います。法律というものは、皆さんももちろんご存じかと思いますけれども、一言一句、その言葉がとても大切なものです。そして、この国会というところ、私は、国民の皆さまにしっかりと説明をさせていただく、そういった場であると考えておりまして、そのような観点から、冒頭にこの件を確認したいと思っております。 従前の立法、たとえば()などにおきまして、「防災及び」というように、防災とを併記する用法が見られます。一方で、今回の本法案では「」という用語が使われておりません。本法案においては「防災」の概念の中に「」が含まれるという整理がなされているのかという部分を伺わせてください。
- 横山次長お答えいたします。やにおいて「」という文言はご指摘のとおり用いられてございませんが、一方で、に定める災害対策の基本理念では、災害が発生した場合における被害の最小化およびその迅速な回復を図ることという「」の考え方が規定されてございます。 その意味では、この法律体系の中では「防災」という言葉に「」の概念が包含されているという整理になろうかと思ってございます。防災庁はの基本理念にのっとり事務を行うものとされていることから、「」の考え方もしっかり踏まえながら、「防災」に関する事務を行ってまいる所存でございます。
- 山田瑛理ありがとうございます。確認をさせていただきました。「防災」の中に「」が含まれているという整理ということで承知いたしました。つまり、当然ですけれども、防災庁は「」もしっかりと担う組織であるということです。 国土強靱化基本法は、法律の名称そのものに「」という言葉を使っています。法文の中でも「防災又は」と併記してまいりました。これは、両者を意図的に区別してきたということであるとも私は考えております。それにもかかわらず、本法案では「」の文言が見当たらず、政府の整理としては「防災」に含まれているということですが、言葉が見えないと国民には伝わりづらいところもあると私は思っております。 何度も繰り返しますけれども、法律は言葉が大切です。先ほどごいただきましたような整理がなされているということでしたら、この委員会を機会に政府から国民の皆さまに対してあらためて分かりやすくお伝えをいただきたいと思いますので、大臣によろしくお願いいたします。
- 牧野防災庁設置準備担当大臣山田委員にお答えします。私はもう一つかけ持ちしておりまして、国土強靱化も担当大臣でございまして、というのはでできた法律でございます。としてその法案を作るときに「」という言葉を使われたということだと思っております。 防災庁設置法等はすべて政府のでございますので、そこで「」という言葉が使われずに「防災」という言葉を使っているんだと思います。 ただ、先ほど横山次長がしたように、「防災」の中には当然のことながら「」という意味がございます。そして、「」というのは、「防災」をした上で、災害が発生して結果として「」になるということだと私は理解しております。 平時から防災庁では地域レベルでの災害リスク評価を行って、抜け落ちとか漏れがない徹底したを推進した上で、災害時の被害の最小化、言うならば「」を図ってまいります。 また、被災自治体のワンストップ窓口として被災地のニーズを丁寧に酌み取りまして、防災庁が中心、中核となって、関係省庁、自治体、関係機関などと緊密に連携しながら、政府一丸となったの被災地支援を行うことで、迅速な被災者の生活やなりわいの再建、復旧復興を図ってまいります。
- 山田瑛理どうもありがとうございました。「」とは、災害そのものをゼロにすることはできないという現実を受け止めた上で、被害をできる限り小さくするという考え方です。これは、国民一人一人の日常の備えにも直結する非常に大切な概念です。 防災庁が設置されたとき、国民が自分事として「防災」や「」に向き合えるように、言葉の面からもぜひ丁寧な発信を引き続き、続けていただきたくお願いをいたしまして、次の項目に移らさせていただきます。 続きましては、支援のための備蓄拠点の運営について質問をさせていただきます。災害時により迅速に支援が実行できるように、今、拠点整備をしていることにつきまして、こちらは大変に期待をしているところです。 令和7年度に備蓄拠点が全国11か所に拡大されました。現在は、東北、中国、九州、沖縄の4地域における拠点および8地域の業務協力支援拠点を担っているのが民間の法人の方になります。は、これら支援物資の備蓄拠点の運営について民間法人と連携協定を結んでおりますけれども、同法人は民間企業が設立し、実務の部分はそのグループ会社が担っているとのことです。 そこで、まずお伺いいたしますが、これは連携協定に基づいた協力関係でありますので、たとえば、国費は支出されていないという理解でよろしいでしょうか。確認をさせてください。
- 横山次長お答えいたします。の保管につきましては、が保有する倉庫の一部を無償で提供いただくこととなってございまして、この部分に関して国費は支出されてございません。 なお、災害が発生し、国による支援が発動した際には、備蓄物資の輸送に係る実費を国が支払うことになります。輸送については、国は協定に基づきに要請できることになっておりますが、状況に応じ他者に要請することも想定される仕組みになってございます。必ずしも、が独占的に輸送を担うことになるとは考えてございません。
- 山田瑛理どうもありがとうございます。常時のそういった保管の部分は無償でご協力をいただいているということでございます。ただ、私が今回このように少し提起をさせていただきますのは、無償であるから大変に本当にありがたいことではあるのですけれども、国民の命を守る最の担い手としましてどのようなプロセスで選ばれたのか、やはりそこは選定の透明性ですとか公平性は問われなくてもよいということにはならないのではないかと考えておりまして、少しその経緯のところも続きましてお聞きさせていただければと思っております。 この民間法人は、令和7年3月7日に設立され、その約1か月後に、4月14日、と本協定を締結しております。38日という非常に短い期間でございます。この経緯からいたしますと、幅広い公募プロセスを想定せず、本協定の締結については水面下で協議が行われていたのではないかなということも想像されます。 では、どのような経緯や理由に基づいてこの民間法人と本協定を締結するに至ったのか、確認をさせていただきたいと思います。また、あわせて、他の物流事業者などに声かけですとか公募を行ったのかどうかもお答えいただければと思います。
- 横山次長国の支援用物資の拠点の整備を検討する過程において、国の施設である東京都立川市の防災備蓄倉庫以外については、支援物資の送付先である各自治体と協議を行う中で、一部自治体より、保管場所について無償での提供が可能とのお申し出をいただいたため、整備方針として、無償での保管場所の提供にご協力いただけることを前提に調整を始めて進めてまいったという経緯になってございます。 そのような中で、設立予定のからも無償での保管場所の提供の申し出をいただいたことから、検討した結果、倉庫の条件等も物資の保管、搬出入に適したものとなっていたことから、発災時のスムーズな物資搬送が可能であると判断し、自治体に加えて同財団にも協力をいただくことになったという経緯でございます。 当該財団は、災害対応を支援するため、非営利目的で設立される団体との説明を受けてございました。協力先としても適切であると考えられたことから、協定を締結させていただいたところでございます。 なお、財団設立自体は、この協定を契機としたものというふうには私どもは理解してございませんで、以前から災害対応に関する社会貢献を目的に検討がなされていたものと承知してございます。 ほかのところも探したのかということに関しては、ほかのところも含めてそういうご提案をいただけるところを探すことは探しましたが、結果的に、無償での提供をお申し出いただいたのが同財団であったという経緯でございます。
- 山田瑛理経緯の部分を確認させていただきました。ありがとうございます。民間法人さんが設立される前からそのようにとの間で話が進んでいたようにも見受けられたというところ、あとは、法人の設立からわずか38日で協定締結というのも通常の行政プロセスとしては異例の速さだったのじゃないかなとも思っております。 あらためて整理させていただきますと、この民間法人は、物資の回収、メンテナンス、保管、入出庫、輸送物資の調達なども同一グループで完結しておりまして、先ほどご説明いただきましたように、保管業務は無償で請け負ってくださっていますが、実費部分は依頼費等を支払うということで先ほど確認をさせていただきました。 国の支援というものは大規模災害時に国民の命を守るための最であり、今後もぜひしっかり拡充していっていただければとも思っている中で、本来であれば、入札を通じて選ばれた事業者に対して適正に委託料を支払ってやっていいただける、そんな施策であればいいのにと私は考えております。 連携協定に基づいてこのようなの保管を無償で担ってもらっている現状は望ましい形なのかなというのは少し疑問を持っております。やはり、無償だから入札が不要だったという論理はの原則から逸脱しているのではないかというのが私の認識です。 無償であれば公平性を問わなくてよいというのは、行政の公平性を揺るがす危うい論理です。特定の民間団体が設立直後にこれほどの大規模事業を事実上独占的な形で担っているとなれば、結果として災害時の(困難をしなやかに乗り越え回復する力)を損なうことにならないでしょうか。 仮に無償であったとしても、特定のグループに機能が集中する形態というのは、もしかしたら発災時には、先ほどごいただいたように柔軟にというお考えはあるかもしれませんが、まず予防、防災という観点でいうと、現状はそういったふうに機能が集中している形態でございますので、公平性とか透明性の面においても問題があるのではないかと考えております。この点について併せて政府のご認識をお聞かせいただきたく、大臣にお答えいただければと思います。
- 牧野防災庁設置準備担当大臣お答えいたします。今、横山次長がお答えしたことと少し重複するかもしれませんが、国の支援の物資の備蓄につきましては、現在はの防災担当が行っておりますが、地方自治体を中心としたさまざまな主体、要はそういう団体とかでありますが、そういうところと相談し、のための拠点の整備の検討を進めてきたというふうに承知をしております。 今ご指摘の点ですが、現在の事業者との連携協定は、そうした調整の中、保管場所を無償で提供いただけるとの申し出を踏まえて進めてきたものであり、物品やサービスを購買する行為ではないことから、には当たらないと考えているというふうにの防災担当からは伺っております。 防災庁の設置によってこれからの取り組みをさらに徹底していくことになりますので、その際に、自助、共助、公助を適切に組み合わせまして、産官学民のあらゆる主体との連携を強めていくことが大切だと考えております。その観点から、一般論としては、災害対応への社会貢献を目的に設立された非営利の民間主体による無償での協力自体は拒む理由はないと考えております。 ただ、今ご指摘があったように、公正性とか透明性というのは非常に考慮しなければいけないことでありますので、これから防災庁が設置された後にはこういう備蓄の基地、備蓄の場所も増えていくと思いますので、施設の無償提供に特定の団体が多いことで何か弊害が生じているとは承知しておりませんけれども、今後の取り組みにおきましては、さまざまいろいろな主体、要するに団体ですが、主体と調整を進めて、ご指摘のとおり透明性等に十分対応してまいりたいと考えております。
- 山田瑛理ありがとうございます。この民間団体とは、災害時等における船舶を活用した医療提供体制についてや資機材等の保管に関する業務連携協定も締結しています。私は、無償の協力であるから競争入札というの原則がパスされること、それは、国民の命を守る最の担い手でございますから、競争なく特定の民間法人さんに大きく依存しているのは、やはり公平性、透明性の面では課題があると感じますので、今後もは拡大していくのだと思います。 何度も申し上げて恐縮ですが、その際には、やはり入札を通じて選ばれた事業者に対ししっかりと適正な委託料を支払うべきだと考えておりますので、先ほどもごいただいたように、ぜひとも再検討、ご検討等をいただければと思っております。 最後に、その備蓄数量の妥当性についてというところをお伺いさせていただければと思っております。資料を配付させていただきました。こちらの配付資料でございます。 の整備数量、が合計で5,500、簡易ベッドは合計で5,000個、パーティションは合計10,500個となっております。ただ、この立川防災合同庁舎、これは関東地域を所管しているところでございますけれども、たとえば、簡易ベッドは500個、簡易トイレは30個程度ということになっております。 この右側の立川除く地域、これは1地域当たり、たとえば、北海道、東北、中部、ブロックで今していらっしゃいますけれども、そういった大きいブロックの中で、たとえば簡易トイレが15個とか、そのような数量になっておりまして、数量としてはいささか不十分ではないかと感じました。 この備蓄数量につきまして、どのような根拠の下で設定しているのか、数量決定の根拠の部分を教えてください。
- 横山次長お答えいたします。発災時、災害応急対策に必要な物資については、一次的には地方公共団体が備蓄物資や自ら調達した物資等を被災者に提供することとされておりますけれども、大きな災害が発生して被災地での調達が困難な場合には、国において地方公共団体からの要請を待たず支援を行うこととしてございます。 支援物資のうち、調達に一定の時間を要するものや特注品などは、発災直後に必要量を国としても市場調達することが困難なために、としてこれらの物資を全国に分散して備蓄しているところでございます。 令和7年度で整備するものを含めると、委員からもご指摘がございましたけれども、全国10地域、11か所に拠点が設置される予定でございます。これにより全国各ブロックに拠点が設けられている形になりますけれども、これは能登半島地震の経験を踏まえてまず数を決めていったものでございます。 能登半島地震のときには、まだ立川しかございませんでした。どうしても距離がありましたので、立川にあった備蓄を時間をかけて送り込んだときの経験を踏まえまして、まず、各ブロック単位でベッド1,000、パーティション1,000等のセットを置ければ各拠点から迅速に送り出せる体制を整えたと考えられるのではないかということで、当面の目標として取り組んだものでございます。 今後、防災庁設置も見据え、訓練も行いながら、実際の物資搬出を想定し、物資が被災地へ到着するまでの所要時間を検証することなどによりまして、どこで大規模災害が発災した場合でも迅速かつ確実に物資が届けられるよう、備蓄数量や拠点数等の妥当性についてはさらに検討を続けまして、必要な対応を進めてまいりたいと考えてございます。
- 山田瑛理ありがとうございます。ぜひご検討をお進めいただきまして、たとえば、能登半島地震においては、避難所数、避難者数のピークはそれぞれ約1,300か所と約52,000と記録されております。では、ではその人数感はどうなるのだろうかとこの数字を見て少し思いましたので、ぜひとも引き続きのご検討の方をよろしくお願いいたします。 次の項目に移らせていただきます。続きまして、自治体の相互応援協定のアップデートについてお聞きいたします。 自治体間でのを締結していない自治体の数について、現時点では50団体であるとのことです。あと残り50団体ということで、きっと、推察するに、小規模自治体さんが多いのかなと思っております。この50団体が何がネックでまだ協定締結に進めていないかというところは把握ができていないということを事前に聞いております。ぜひとも未締結がゼロに近づくことを期待しております。 さて、協定を結ぶことと同様に重要なのが、その内容の質を高めることです。国は、応援協定のデータベースを推奨し、約10万件のデータを保有しているとのことです。その中には、被災した児童生徒の教育機会の受け入れ、火葬場の相互利用、自治体ホームページの代理掲載など、各地が積み上げてきた好事例が数多く存在しているものと思われます。 こうした有益な知見を国として精査、標準化して、自治体にしていくことが必要ではないでしょうか。これこそ防災庁が担うべき横断的な知見集約の役割であると考えますが、いかがでしょうか。
- 鎌原室長お答え申し上げます。災害発生時には個々の地方自治体のみの対応には限界がありますことから、災害時応援協定に基づきまして、他の地方自治体や民間企業にご協力いただくことは大変重要であると認識しております。 そのため、防災担当では、と連携しまして、地方自治体が締結する災害時応援協定のデータベースを整備しております。地方自治体が他の自治体における協定の締結状況ですとか内容を把握できるようにすることで、各地方自治体における災害時応援協定の締結を促しているところでございます。 一方で、協定のさらなる促進に向けましては、委員ご指摘のように、優良事例などを地方自治体に示していくことも大変有効だと考えております。このため、今年度は、災害時応援協定システムに蓄積されたデータなども活用しながら、優良事例の収集、選定のほか、協定の実効性確保に向けた課題などについて、地方自治体や有識者の皆さまのご意見も伺いながら検討を進めることとしております。その検討結果も踏まえ、地方自治体に対する情報提供にもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
- 山田瑛理ありがとうございます。被災したこどもたちの学びを止めない受け入れの仕組み、火葬場を融通し合う体制、自治体のホームページを代わりに更新して情報発信を止めない協力体制、こうしたことは現場が積み上げてきたまさに知恵です。防災庁が設置されるからこそ、この知見を横断的に集約し、全国の標準として底上げをしていく、それが存在意義の一つでもあると思いますので、お取り組みいただけたら幸いです。 また、協定の締結とその実効性は別問題です。私が実際に確認した協定の中には、何十年か前に締結されたまま内容改定が確認できないものもございました。締結当初に想定した輸送ルートが今では使えなくなっているにもかかわらず協定がそのままになっているとか、そういった形骸化が全国的に起きているのではないかと懸念しております。 防災庁として、協定の点検や見直し、アップデートについて自治体に積極的に促していく必要があると考えますが、ご見解を伺います。
- 鎌原室長お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、災害時応援協定が発災時に円滑に機能するためには、地方自治体が平時から発災時における連絡先、要請手順、対応手順などを確認するとともに、協定内容の見直しや更新を行い、関係機関との顔の見える関係を構築しておくことが重要であると考えております。 一方、令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討の報告書では、自治体において協定発動時の対応手順などがあらかじめ整理されていない場合が多いというような指摘もされているところでございます。 このため、防災担当では、と協働しまして、令和7年4月に、地方自治体に対し、災害時応援協定の実効性の確保に向けて、連絡体制や実施手順などについて点検を実施するよう呼びかけたところでございます。 防災庁では、地方自治体への伴走支援を強化することとしており、と連携しまして、地方自治体に対し、協定の締結促進のみならず、締結された協定について平時から点検を行い、必要に応じて見直しを行うよう、これまで以上に促してまいりたいと考えております。
- 山田瑛理ありがとうございます。いざ災害が起きたときに協定を開いてみたら現実と合っていなかった、実効的ではなかったでは遅いので、これは一部自治体の問題ではなく、全国的な課題であると考えます。防災庁が設置されたあかつきには、協定の定期的な点検、見直し、アップデートを制度的な仕組みとして自治体に促していただきますようにお願いをいたしまして、次の項目に移らさせていただきます。 続きましては、災害時でも機能するネットインフラの強化についてお聞きします。を進めるに当たり、自治体の災害対策本部、すなわち本庁と、避難所などの運営に当たる職員、出先機関とを結ぶネットインフラの整備が大変重要だと考えます。 どれだけ優れたシステムを構築しても、それを支えるネットインフラが機能しなければ意味を成しません。たとえば衛星通信による補完など、備えを進めている自治体とそうでない自治体があると思われます。 防災庁が設置されたあかつきには、国としてそういった実態の把握を行っていただき、各自治体が必要なネットインフラの強化を進めるように導いていただきたいなと考えておりまして、このように、の整備、実装、災害時のネットインフラの強靱化と一体として進める必要があると私は考えておりまして、大臣のご見解を伺えればと思います。
- 牧野防災庁設置準備担当大臣お答えをさせていただきます。委員ご指摘のとおり、の推進に当たっては、システムの強靱化だけではなくて、システムを利活用する防災関係機関の間のネットインフラについても強靱化を行って、発災時にオペレーションに支障がないように必要な対策を講じておくことは大変重要だと認識しております。 発災時に防災関係機関が活用する「」につきましては、一般のインターネット回線に加えてで利用可能としておりまして、仮に一般回線が使えない場合でも情報の収集、共有は可能となっております。 また、災害時に自治体職員がインターネットに接続するための衛星通信システムの機器につきましては、自治体が整備を行う場合には、、また特別といったの対象となっております。 加えまして、総務省におきましては、自治体やに対する支援を通じて、災害時における都道府県庁や市区町村役場、災害拠点病院といった防災拠点の通信サービスの維持、早期復旧のための体制強化を行っていると承知しております。 防災庁におきましては、平時より、災害時における通信インフラの確実な機能の維持を含むの推進に向けて、関係府省庁とともに自治体やを支援し、必要な政策を推進してまいります。
- 山田瑛理ありがとうございました。どれだけ優れたシステムを構築しても、それが乗るネット回線が機能しなければ、最も必要だという瞬間に使えないという状況が起きてしまいます。能登半島地震では通信インフラの寸断が孤立集落の情報収集や支援要請を妨げました。こういった教訓を制度に、予算に、体制にとしっかり刻み込んでいただきたいと思います。自治体の本庁と避難所をつなぐ行政側の通信環境、衛星通信による補完態勢、こうした整備状況は自治体によってばらつきがある現状を防災庁が実態把握をした上でぜひ底上げを主導していただきますように期待をいたしております。 最後に、の促進についてお聞きいたします。まず、防災関連システムの整備、運用保守については業者の寡占化が進んでおり、いわゆる(特定業者への過度な依存)が生じているのではないかと懸念いたしております。システムが乱立し、自治体間での違いによる連携が取れないまま、最も必要な瞬間に機能しないという事態は絶対に避けなければなりませんが、現状についてお聞かせください。
- 横山次長お答えいたします。防災関連システムにはさまざまなものがございまして、各災害対応機関で個別に運用されているものも多くございますけれども、防災庁では、これらのうち、災害対応機関の間で災害情報を迅速に集約、共有する防災デジタルの中核を担う()を運用することとなってございます。こちらでシステムのある程度の差があっても共有していくという仕組みでございます。 このについては、構築および運用保守のいずれもにより調達してございまして、設計を行う会社、構築および運用保守を実施している会社は現時点では異なってございます。さらに、の機能強化に係るシステム構築についても、により、複数者によるなどさまざまな事業者が受注し、を担っているところでございまして、いわゆるが生じているという状況にはないと認識してございます。 その上で、委員ご指摘のとおり、は回避すべきものと考えてございますので、今後とも、特定事業者への固定化を招かないように適切な調達に努めてまいりたいと考えてございます。
- 山田瑛理ありがとうございます。現状を確認させていただきまして、が生じないように今後もやっていっていただけるということで、安心をいたしました。そういった特定業者への依存が進んでしまいますと統合も改善もしづらくなってしまいますので、防災庁として、ぜひ競争性をしっかりと確保しながら、の際にできれば工数の手間が省けるように、システム統合の可能性などもご検討いただければと思います。 最後に、被災者は、自分が支援の対象になっているということに気づかないケースも少なくないと聞いております。たとえば、行政書士が災害時協定に基づいて被災者と行政の間に入ることで支援制度の利用率が上がった事例もございます。では、被災者へで情報を届けるという観点も欠かせないと考えますが、ご認識を伺います。
- 横山次長委員ご指摘のとおり、被災者からの要請を待たず、一人一人の状況に応じた漏れ、むらのない被災者支援を(積極的支援)で届けることは重要だと考えてございます。 被災者一人一人のニーズを把握し、的確な被災者支援を行うためには、言及がございました行政書士あるいは福祉などの専門家とも連携いたしまして、ある支援の担当者が得た情報を共有できるよう、支援を担う自治体等において必要な情報を集約することが求められます。 そのため、防災庁においては、まずは、被災者支援に必要な情報項目の標準化などを進めながら、被災者情報データベースとして集約する仕組みについて検討を進めて普及を図ってまいりたいと考えてございます。 加えて、災害時には支援情報を整理したリーフレットの配布とか、自治体ホームページや普及している情報アプリへの掲載などにより、被災者に支援情報が積極的に届けられるよう、必要な取り組みを講じることで、防災庁設置後も引き続き情報をで届けられるような環境整備に力を入れてまいりたいと考えてございます。
- 山田瑛理ありがとうございました。せっかく支援の制度があっても、被災者に届かなければ、ないも同然となりますので、自分が対象だと知らなかったという方を一人でも減らすことがやはり大切だと思います。テクノロジーを使って、その仕組みをより広く、より確実に届ける形に発展させていただきたく、を、情報を、必要な人に確実に届ける仕組みとして設計していただきたいと思っております。 本日のを通じて、あらためて平時の備えが本当に重要だと実感しているところです。能登半島地震において通信が途絶え、物資が届かず、支援があるのに被災者になかなか届かなかった、また、数十年前結ばれたまま改定がなされていない協定も存在している、これらはすべて平時に手を打てば変えられることです。 防災庁の設置は、その平時の備えを国として本気でやる、そういう意思表示であると受け止めております。その意思が、また申し上げますが、制度に、予算に、人員にきちんと反映されることを強くあらためて期待いたしまして、を終わらせていただきます。ありがとうございました。