【全文】衆議院 経済産業委員会 質疑/広報本部長・河合道雄(2026年4月24日)の要約
河合道雄議員が衆議院経済産業委員会で産業競争力強化法改正案に関する参考人質疑をしました。
2026年4月24日、衆議院経済産業委員会で「産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」の参考人質疑が行われました。チームみらいの河合道雄議員が、産業界・学術界の5人の参考人に対して幅広いテーマで質問を投げかけました。
河合議員は、データセンターの整備や「ワット・ビット連携」(電力インフラとデジタルインフラを一体的に整備する取り組み)が進む中で、IOWN(光技術を使った次世代の通信ネットワーク構想)の普及に向けた官民連携の在り方を澤田参考人(経団連)に質問しました。
澤田参考人は、IOWNの活用軸として「データセンター間をつなぐ光ファイバー」と「データセンター内の消費電力を大幅に削減する光電融合デバイス」の2つを紹介。官に期待する役割として、行政サービスのデータを特定のデータセンターに集約し、民間の需要を生み出す「需要創生」が官民連携の鍵だと述べました。
「フィジカルAI」(製造現場のロボットや機械にAIを組み込んだ技術)の領域で、米国・中国が猛スピードで投資を進めていることへの対策も質問しました。
澤田参考人は、日本は工場用ロボットや職人の経験・感覚を組み合わせる「すり合わせ技術」に強みがあると指摘。しかし、その強みをすべてAIに置き換えてしまうと日本の競争力が失われてしまうとして、AIと職人技を組み合わせるハイブリッド型の産業政策こそが有効だと答えました。
峯村参考人(キヤノングローバル戦略研究所)には、日米関係をより対等なものにするための「日米投資イニシアティブ」の意義を質問しました。
峯村参考人は、トランプ大統領が1980年代から「日本は守ってもらうばかりで何も貢献しない」という片務的な認識を持ち続けていると説明。ビジネスパーソンとしての発想が強いトランプ氏には、安全保障よりも「投資・製造業の復活」というロジックで話す方が響くと解説しました。高市首相の訪米でも投資協定の話が効果的だったことも紹介しました。
大橋参考人(東京大学副学長)には、複数年度にわたる政策の効果をどう評価するかを質問しました。EBPM(証拠に基づく政策立案)を推進するには、KPI(達成目標となる数値)を設定してロードマップと組み合わせることが有効だという説明を受けました。半導体政策などで国会への報告が義務化されつつある動きを広げてほしいとの期待も示されました。
また、自動運転などの技術革新を地域インフラ政策にどう組み込むかも質問。大橋参考人は、新技術の導入は既存事業者の利益と衝突しやすいため、住民や多様なステークホルダーの合意を丁寧に取り付けるプロセスが最も重要だと指摘しました。
最後に、経産省の推計で2040年には地方の現場人材不足がさらに深刻になるという見通しを踏まえ、地方の中小企業がDX・AX(AIを活用した業務変革)で省力化を進め、賃上げへとつなげる方法を2人の参考人に質問しました。
- 濱口参考人(神戸大学) は、零細・高齢化した事業者が最新デジタル技術を導入するには、得意なサービスを持つ大規模事業者とアライアンス(連携)を組むグループ型の仕組みが有効だと提案しました。
- 宮澤参考人(日本商工会議所) は、現状の賃上げは「人手を確保するための防衛的賃上げ」にとどまっていると指摘。根本的な解決には、付加価値の高い事業で稼ぐ力を高めることが必要だと述べ、今回の法案がその後押しになることを期待しました。