いまきたみらい
2026年4月24日·衆議院·委員会·文部科学委員会

【全文】衆議院 文部科学委員会 質疑/広報本部長・河合道雄(2026年4月24日)の要約

会話形式(原文ベース)

  • 河合道雄
    よろしくお願いします。チームみらいの河合道雄です。本日は、学校教育法等の一部を改正する法律案についての機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 今回の法改正は、を紙と並ぶ正式な教科書と位置づけるものです。教科書での学びの可能性を大きく広げ、と協働的な学びの一体的充実につながるという目標については評価をいたします。しかし、制度を変えてを選べるようにするだけでは、学びの転換は起きません。どのようにこの転換を生んでいくかの観点から、質問をさせていただきます。 まず、教員研修についてお伺いをいたします。を活用した授業の定着には、現場の教員の皆さまの指導力が鍵を握っております。令和6年度の大規模アンケート調査によれば、研修受講経験のある教師は約2割にとどまる一方、受講者は、使用頻度、時間ともに高くなり、特に、形態としては、ワークショップ型や模擬授業型の研修が効果的であることも示されています。 このデータが示唆することは、を効果的に活用していくためには、しっかりと教員の方への研修をやり切るということが重要だということです。一方で、施行も迫っている中ではございます。 ここで、大臣にお伺いをいたします。令和9年度の施行が迫り、かつ教員の多忙化という時間的な制約もある中で、教員への研修をどのように拡充していくおつもりか、提供形態についての議論も含めてお伺いさせてください。
  • 松本洋平 文部科学大臣
    ご指摘のとおりでありまして、あくまでもというのは道具でありまして、実際にそれを活用してこどもたちに教育を施していく、そうした教職員の皆さま方にも、これをどのように活用していけばいいのかということをしっかりと理解をしていただくこと、そして現場で実践をしていただくということが合わさって初めて教育の質というものは向上し、そして高めていくことができるということで考えているところであります。 そういう意味でも、効果的な活用事例の横展開、また研修の充実、これらが大変重要であると考えているところであります。文部科学省では、これまで複数学年・教科での授業実践事例集や講義型動画を作成するとともに、といたしまして、校内研修や地域内での横展開、さらに、都道府県レベルの広域研修の好事例の創出などに取り組んできたところであります。 今回の法案をお認めいただければ、今後、新たな教科書の使用が始まる令和12年度を見据えまして、教師が参加しやすいオンライン研修等で使用いただけるよう研修動画の充実や、先進事例のさらなる横展開などを通じて研修の充実を図り、全国の教師の皆さまが指導力を一層高めていただけるように取り組んでまいります。
  • 河合道雄
    大臣、ごありがとうございます。提供形態ですとか、デジタル、動画などを含めて工夫しながらご提供されることとして承りました。私もいろいろな方のお声を伺っていますと、)の際もなかなか研修が届かなかったみたいなお声も耳に届いてはおりますので、ぜひそういったところも配慮しながら、あるいは動画等を提供する際には、いわゆるのような、その素材を基にしてワークの部分だけちょっとみんなでできるようにしていくだとか、いろいろな提供形態をすでにご検討されていると思いますが、引き続き検討いただければと思います。 続いて、研究機関との連携についてお伺いいたします。こういった研修の拡大と合わせまして、本日も再三議論に上がっていますけれども、いろいろな活用についての実証研究の重要性も非常に高いと考えております。 その観点で見ますと、研究機関との連携による質的基盤をどう整備していくかは重要な課題です。どういうふうに発達段階や教科ごとの学習効果や教授法というものを実証的に積み重ねていくかという観点で見れば、研究機関とうまく連携していくことが重要と考えております。 文部科学省の施設等機関である)、こちらにおいては、の活用と授業設計、そして学力の関係を実証分析した実績があると認識しております。また、同様に)においては、研修の実施であるとか資質能力の向上に関する調査研究およびその成果の普及を法定業務としておるというところでございまして、研修プログラムの開発、配信の中核となり得る機関ともいえるかと考えております。 こういった研究機関を念頭に置きつつ、の実証研究や教員研修の展開において、こういったをはじめとする研究機関との連携についての見解はいかがでしょうか。 また、どのように実証研究の成果を教科書発行者あるいは教育現場の皆さまに展開していくおつもりか、にお伺いいたします。
  • 望月禎 初等中等教育局長
    お答え申し上げます。教科書へのデジタルの活用に当たりましては、教科書を使用する児童生徒あるいは教師といった学校現場のご意見でありますとか、あるいは、これを作成していく発行者のご意見とともに、ご指摘のように専門的な知見も取り入れながら進めていくことが大変重要であるというふうに考えてございます。 これまで文部科学省の事業において、ご紹介いただきました実証研究を行ってきましたけれども、ほかにも、現行の教科書代替のの活用に関して大学等の研究者の知見もいただきながらのような形で支援・助言をしてきたことがございます。 では、全国の教員がオンラインで活用可能なにおきまして、現行の教科書代替のに関する研修動画を多く掲載をしていたり、あるいは、では、におきまして現行の教科書代替のを含む実証研究成果や事例集を広く発信するなど、教科書へのデジタル活用に係る先行研究の把握、分析において知見の共有、意見交換を行ってきたところでございます。 今後、教職員支援機構などの研修機関とも連携しつつ、教職員の自ら自身の研修やあるいは教育委員会が実施する研修、そして、デジタル活用に関する研修コンテンツの充実や効果的なそうした実証研究の成果の発信、横展開を連携しながら進めてまいりたいと考えてございます。
  • 河合道雄
    いただきましてありがとうございました。一層の連携を期待するとともに、こういった研究機関に対しての人員の手当てなどをより一層強く求めたいと考えております。また、こういった議論がで今後反映されていくということでございますけれども、実証研究自体の重みは非常に重いと思いますので、独立したそういった議論がされる場ができることを望んでおります。 続いて、教育委員会の人材配置についてお伺いをいたします。デジタルな形態を含む教科書の採択・活用におきましては、教育委員会に適切な人材確保が重要と考えております。 たとえばでございます。は、等、教育現場への展開で主導的な役割が期待される役割でございます。しかしながら、令和5年度の地方教育費調査によれば、市町村教育委員会での配置率は、全体でならすと75.4%。特筆すべきは、人口5,000人未満におきましては35.5%、5,000から8,000人未満のレンジでは66.9%と、小規模自治体ほど未配置が顕著な現状がございます。 また、の支援員に関しましても、4校に1人と、本日も再三触れられておりますけれども、こちらを満たしている自治体は5割ほどというデータもございまして、に限らず、こういった専門人材の配置について、ある種、人口規模に半ば相関する形で人的リソースが不足している可能性が高いと言えます。さらに、これがの専門性という観点になると、不足が顕著に予想されるわけでございますので、ここの課題に取り組むことが必須と考えております。 ここで、まず大臣にお伺いいたします。地方の教育委員会における人材不足に関しまして、現在どのような施策を講じているのでしょうか。また、本改正の施行に向けてどのような打ち手を講じていくのか、併せてお伺いさせてください。
  • 松本洋平 文部科学大臣
    教育委員会が学校を適切に指導・支援をするために、学校教育に関して高い専門性を有しますの役割が一層重要になっております。今回の法案で扱っております教科書の採択におきましても、が調査研究などの役割を担っている地方自治体もあると承知をしているところであります。 今、委員からご指摘がありましたとおり、の配置状況には地域差がございまして、小規模な市町村ほど配置率が低く、配置人数も少ない傾向にあるところであります。こうした小規模自治体における教育委員会の体制整備の観点からは、たとえば、校長経験者などをに準ずる者として配置をすること、都道府県によるの派遣、近隣の市町村間でのの共同設置などに取り組むことが有効と考えられているところであります。 文部科学省としては、こうした考え方が示されたの報告書や好事例を掲載した手引を周知することなど、各市町村の参考となるよう取り組みを進めているところであります。 なお、に関しましては、都道府県教育委員会が選定資料を作成いたしまして、市町村教育委員会に提供することによって、各市町村教育委員会の調査研究事務の負担軽減が図られる仕組みとされているほか、複数の市町村で合同の調査研究を行いまして、負担軽減に取り組むことも考えられております。 文部科学省としては、市町村の規模等にかかわらず、適切なやデジタルな形態を含む教科書の活用を含めた学校への支援が行われるように着実に取り組んでまいります。
  • 河合道雄
    大臣、ごありがとうございます。そういった措置をつくりながら、採択規模にも配慮しながら進んでいくことを期待しております。 加えまして、テクノロジー専門人材についてもお伺いしていきたいと思います。文科省は、令和5年度以降、を教育委員会等に派遣することをしていると承知しております。また、令和元年に出された「教育の情報化に関する手引」においては、情報化の総括責任者であるおよび実務を担う補佐官を教育委員会に配置することを求めています。 このように、内外の人材を活用しながら適切な人材を配置していくことは非常に重要だと考えておりまして、これはいわば教育内容についての知見、教授法、教え方についての知見、そしてテクノロジーに関する知見、これらを組み合わせながら現場の教育体制をつくっていくというために非常に重要なことと捉えています。 このように、教育の専門性を持った人材との専門性を持った人材が一体となって教育現場を支えていくことが重要だという観点からご質問をさせていただきます。 まず、にお伺いをさせていただきます。教育委員会の人材体制について、内部人材と外部人材にどのような役割分担を想定しているのでしょうか。 その後、大臣にも続けてお伺いできればと思います。教育の専門家やの専門家が一体となった教育委員会による現場支援をどう実現していくか、ぜひお考えをお聞かせください。お願いいたします。
  • 堀野晶三 大臣官房学習基盤審議官
    お答え申し上げます。ご指摘のとおり、教員がを円滑に活用できるよう、学校設置者である教育委員会が組織的に支援することが重要でございます。 ご指摘のありましたにつきましては、教育委員会のほうを支援する役割として、教育委員会への、の効果的な指導方法に関する専門的な助言や研修、こういったことを行うの紹介、調整等を行う支援体制を整備したところであり、令和7年度においては562の案件に対応したところでございます。 また、個々の学校に対しては、機器の管理、トラブル対応等の支援を行うについても、文部科学省が策定した「学校の環境整備3か年計画」に基づき、必要な所要のを講じているところであり、配置状況については令和6年度では4.5校に1人配置されております。 学校の情報化の推進に当たっては、学校の設置者である教育委員会が組織的に行いつつも、必ずしも教育委員会の職員だけでは専門性が十分ではないというところもありますので、外部の専門家による助言や支援を活用することで充実した支援体制を構築できるものと考えております。
  • 松本洋平 文部科学大臣
    の導入を含めまして、を活用した学びを一層推進していくに当たりまして、ご指摘のとおり、学校現場を支える体制の構築が不可欠でありまして、各教育委員会において、推進を担当する組織体制の整備、をはじめとする専門人材の配置など、必要な体制の整備をしていくことが重要であると考えております。 一方で、地域によってそれぞれの状況もさまざまであります。文部科学省としては、地域のニーズなどに応じて専門的な知見を有するの派遣を行いまして、教育委員会や学校を支援しているところであります。 今後とも、の配置に係ると併せて、これらの施策について一体的に周知を図りつつ、各教育委員会等で活用を促すことによって教育委員会や学校の組織体制の強化が図られるよう取り組んでまいりたいと存じます。 委員のご質問のご趣旨というものは、こうしたそれぞれの、もそうでありますし、またもそうでありますし、それぞれ役割が違い、それぞれが配置される場所も違うわけでありますけれども、これらを一体的に機能させていくことが極めて大事だという趣旨だと私自身はお聞きをしながら思っているところでありまして、それは大変重要なご指摘だと思っております。そうした思いというものをしっかりと我々としても理解をしつつ、よりよい学校現場のサポートができるように取り組みを進めたいと思います。
  • 河合道雄
    および大臣、ごありがとうございました。この領域の手当てならびに配置が一層進展することを期待しております。 では、ちょっと時間の都合上、1問飛ばさせていただきまして、についての質問をさせていただきます。今般の法改正に伴いまして、に定めるについてもデジタル化が認められるようになっております。そうなってくるのであれば、障害のある児童生徒のを担保するために、の標準規格を定めることについても検討が必要と考えられ、実際にの審議まとめにも提言がされております。 この議論は、次期に向けて、というのが三位一体の柱に入っていることを鑑みれば、のデジタル化に閉じず、全般で検討されるべき論点と考えております。また、対象となる障害種別も重要な論点であり、視覚障害、肢体不自由のみならず、発達障害、読み書き困難、そして日本語の支援が必要な児童生徒など、多様なニーズへの対応も検討が必要です。 そして、規格を定めるのであれば、その策定プロセスへの当事者参加が不可欠です。日本も批准したでは、「)」という策定原則がございます。この考え方が今回の策定でも重んじられることを希望しております。 ここで、にお伺いをいたします。の標準規格において、の観点をどのように位置づけるおつもりでしょうか。また、対象となる障害種別の範囲と、当事者が企画策定プロセスに参加できる機会をどのように確保するのか、見解をお伺いいたします。
  • 望月禎 初等中等教育局長
    本法案をお認めいただいた後、デジタルな形態を含む新たな教科書についての標準仕様の策定を考えてございます。その中においては、の確保に関する機能としまして、読み上げ、ルビ振り、拡大、文字の大きさ、背景色の変更等の標準実装を検討してまいります。 障害の状況は一人一人異なりますが、デジタルな形態を含む新たな教科書では動画や音声が掲載できるようになるため、たとえば字幕の掲載や再生速度の調整等の機能についても標準実装を検討したいと思っています。 視覚障害や聴覚障害、肢体不自由、発達障害などのさまざまな特性を有する児童生徒に対するデジタルコンテンツに対応したの確保の観点も考えてまいりたいと思ってございます。標準仕様の策定に当たりましては、の専門家や障害のある児童生徒の指導を担当する教師を含めましてご意見を伺い、障害のある児童生徒に必要な機能やその活用の在り方について検討をしてまいります。
  • 河合道雄
    ありがとうございました。ぜひ、そういった専門性のある方に加えて、当事者性のある方のプロセスへの参画を強く希望したいと思います。 では、お時間になりましたので、以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。