【全文】衆議院 国土交通委員会 質疑/国対委員長代理・須田英太郎(2026年4月24日)の要約
須田英太郎議員が衆議院国土交通委員会で海上運送法の事業定義の明確化と自動運転のデータガバナンスについて質疑をしました。
2026年4月24日の衆議院国土交通委員会で、チームみらいの須田英太郎議員が質疑を行いました。テーマは「海上運送の登録制度の曖昧さ」と「自動運転車のデータ管理」の2点です。
2026年3月、沖縄県辺野古沖で小型船舶が転覆し、修学旅行中の高校生と船長が亡くなりました。報道によれば、その船は一般不定期航路事業(海上運送法に基づく人の運送サービスで、安全管理などの登録が必要)の届出をしていなかったとされています。
登録がなければ行政の監督(安全チェックや指導)が届きません。かつて小豆島で海上タクシーを営んでいた須田議員は、「登録とは命を預かる責任の証だ」という実体験をもとに、制度の曖昧さを問題視しました。
全国10の運輸局のホームページを確認しても、「どんな場合に登録が必要か」がほとんど明記されていないと須田議員は指摘しました。国土交通省 海事局長の答弁で、事業に該当するかどうかの基準が明らかになりました。
- 反復継続性:繰り返し行われているか
- 他人の需要に応じているか:家族・知人以外の人を運ぶか
- 有償・無償は問わない:料金をとっていなくても「事業」に該当する場合がある
特に「無償でも事業になり得る」という点は、一般にほとんど知られていません。「お金をもらっていないから登録不要」という誤解が無届け運航を招くリスクがあります。国交省はこれらの基準をホームページやリーフレットで早急に周知していく方針を示しました。
須田議員はさらに問題を広げました。「事業に該当しないから行政が関与できない」という構造は、海上運送に限りません。高齢者の送迎ボランティアなど、安全に関わる活動でも行政の監督外になる領域があります。
厚生労働省がこども食堂に衛生管理のガイドラインを示しているように、登録・許可がなくても行政が注意喚起できる例はあります。国交省に対し、所管分野でこうした「監督の死角」がないか棚卸しをして、ガイドラインで安全確保を図るよう求めました。
次のテーマは自動運転です。自動運転車は走行中に周囲の道路・建物・インフラの精密な3次元地図データを大量に取得します。これが外国政府や外国企業に蓄積された場合、安全保障上のリスクになりかねません。
須田議員は「過度な規制は研究開発を妨げる」としつつも、「リスクに応じた適切な管理の仕組みが必要だ」と問題提起し、各省庁に方針を確認しました。
- 国土交通省:運輸安全委員会を軸に事故の原因究明体制を整備中。2030年のサービス車両1万台という目標に遅れないよう検討を急ぐ。
- 内閣官房(国家安全保障局):3次元地図データの悪用リスクを認識。関係省庁と連携してリスクに応じた対応を検討する。
- デジタル庁:自動運転の先行事業採択にあたり、データの保存場所・アクセス権限・セキュリティ対策を有識者審査で確認済み。今後も関係省庁と連携する。
須田議員は「事故原因究明・国家安全保障・研究開発促進・プライバシー保護という4つの論点が、自動運転データガバナンスという一つのテーマで複数省庁にまたがっている」と整理し、政府一体となった迅速な対応を求めました。