2026年4月24日·衆議院·委員会·国土交通委員会
【全文】衆議院 国土交通委員会 質疑/国対委員長代理・須田英太郎(2026年4月24日)の要約
会話形式(原文ベース)
- 須田英太郎チームみらいの須田英太郎です。こどもの出産に伴い委員を外れておりましたが、また復帰させていただきます。新たに子育て当事者となりました目線も踏まえて、国土交通行政をよりよくできるように尽力してまいりますので、皆さまどうぞよろしくお願いいたします。 今日は、少し順番を変えて、に関する事業の定義の明確化から質問いたします。 本年3月16日、沖縄県辺野古沖で小型船舶の転覆事故が発生しました。修学旅行中の高校生お一人と船長お一人が亡くなられました。私自身、2か月前に娘を授かった身として、その命が突然奪われたご遺族の悔しさ、想像することすらできません。亡くなられたお二方、そしてご遺族の皆さまに心からお悔やみを申し上げますとともに、負傷された方々の1日も早い回復をお祈りいたしております。 報道によれば、事故を起こした運航主体は、に基づく、この登録をしていなかったとされています。現在、海上保安庁において捜査が進められていることは承知しておりますので、個別の事案の当否についてはお聞きいたしませんが、本日お伺いしたいのは、この事故が浮き彫りにした制度上の課題です。どのような場合に上の事業に該当し、登録が必要となるのか、その要件が不明確である、この問題です。 私自身、かつて瀬戸内海の小豆島で海上タクシー事業を営んでおりました。運輸局に届出を行い、船舶の整備、保険の加入、安全運航体制の整備、取り組んでまいりました。事業者として安全を確保するためには、コストも労力もかかります。しかし、そのコストと労力こそがお客様の命を預かる者の責任であると、地元の関係者の方々に口を酸っぱく教えていただき、私自身、心に刻んで事業を行っておりました。 登録が必要な活動と不要な活動の間の境界線が曖昧であれば、登録なく人を運ぶ方が今後も出てきてしまいます。そして、登録のない運航には、安全管理体制も行政の監督も及びません。今回の事故は、この制度の曖昧さが招いた構造的な問題であると考えます。 そこで、にお伺いします。上、を行う場合には登録が必要です。しかし、各のホームページ、これを拝見いたしますと、この事業について、「非旅客船による人の運航を行う事業」というような記載はございますけれども、この事業という言葉がどういう要件をもって判断されるのか、これは明記されておりません。友達を運ぶだけだったら事業じゃないのか。知らない人を無料で運んだら事業なのか。そういったことの判断がつかないわけです。 におけるの登録が必要となる事業とはどのような要件で判断されるのか、お聞かせください。
- 新垣慶太 国土交通省 海事局長お答えいたします。におきましては、海上において船舶により人または物の運送をする事業を営む場合に国土交通大臣の許可または登録を受けることが必要となりまして、一方で、親族や知人を無償で運送する等につきましては、事業性を有しないものとしての適用外となっております。 この事業性を有するかどうかの観点でございますけれども、一つは他人の需要に応じたものであるかどうか、もう一つは、反復継続される事業として運送が実施されていたかといったことが判断の基準となります。
- 須田英太郎ありがとうございます。今ごいただいたとおり、事業に該当するかどうかの判断、これには、あとは他人の求めに応じていることということをご共有いただきました。ちなみに、有償、無償は問わないという理解をしておりますが、その点はよろしいでしょうか。
- 新垣慶太 国土交通省 海事局長お答えいたします。ご指摘のとおりでございまして、有償か無償かを問わずということでございます。
- 須田英太郎ありがとうございます。この要件、三つですね。、他人の求めに応じていること、そして有償・無償は問わない、この三つが非常に重要であるわけなんですけれども、各のホームページにはほとんど記載がございません。私が全国10の運輸局のホームページを確認しましたけれども、記載はございませんでした。 特に、最後にごいただいた、無償であっても事業に該当し得る、この点は一般にはほとんど知られていないのではないでしょうか。お金を取っていないから登録は不要だ、そのように誤解をしてしまうサービス提供者が出てくることは容易に想像ができます。そうした誤解が行政の監督が届かない運航を生み、ひいては安全性の問題につながりかねません。 事業の定義について、全国の運輸局のホームページへの掲載やリーフレットの作成などにより、周知を徹底するべきではないでしょうか。政府の見解をお伺いいたします。
- 新垣慶太 国土交通省 海事局長お答えいたします。今委員ご指摘の周知は大変重要だと考えておりまして、今般の事故と同様の事業登録のない船舶による事故を防止するために、まずは周知をしっかり行っていくことが重要だというふうに考えております。 たとえば、大きく三つのことでございますが、一つ目、の許可・登録が必要となる運送行為の具体例、二つ目として、無償の運送行為であっても許可・登録が必要だということ、三つ目として、観光やイベントで船舶を利用する際は、安全性の観点から、許可・登録を得ている事業者の利用が重要であること。 こういったことをのホームページ等を通じて周知を行うことを早急に進めてまいりたいと存じます。
- 須田英太郎ありがとうございます。周知徹底、ぜひよろしくお願いいたします。 今、反復継続という話もございましたけれども、それはどれぐらいなのかという疑問も生まれます。その具体的な基準、つまり、年間何回、何日以上だったら反復継続と判断するのか、こういう点も本来は明確にするべきだと思います。 ただ、今、辺野古の事故について海上保安庁で捜査が進められておりますので、この場でその基準を議論することは捜査に影響しかねませんので、本日はお聞きいたしません。ただ、捜査の進捗を踏まえた上であらためて議論をさせていただきたいと思います。 1点、関連した問題意識を申し上げます。今お話ししていただいたような事業の定義に当てはまらないから登録が不要で、そのために行政の監督が及ばない、こういう構造は海上運送に限った問題ではないと考えます。 たとえば、自動車による高齢者の方の運送ボランティア、これは事業に該当しないがゆえに、参加者の安全に関わる活動であっても行政の監督が及ばないという領域は各分野に存在しています。 ほかの省庁の例ですけれども、たとえば、厚生労働省は、食品衛生法上の営業許可を必要としないタイプのこども食堂についても食中毒予防の観点から衛生管理のポイントを示して注意喚起を行っています。営業の許可とか登録、これが必要でなくても、事故を防ぐためには行政として注意喚起やガイドラインを示す、これはできるわけです。 このように、本来、行政の監督が及ぶべき活動でありながら、事業に該当しないから監督の外に置かれてしまう領域がございます。におかれましては、所管分野においてそういった領域がないか、一度棚卸しをして洗い出し、注意喚起やガイドラインで安全確保を図ることができないか、一度ご検討をいただけますと幸いです。 次に、に関するについて質問をいたします。3月10日の本委員会において、私はのを進めるために、データ、安全、監督についてのルールづくり、これが不可欠であると申し上げました。金子大臣からもごをいただきまして、関係省庁と連携しながらに取り組んでいく、こういう力強いごをいただき、事故時の原因究明体制の構築についてもお答えいただきました。 その後、政府からは、ののの素案が示され、私が求めたルール形成の方向性とも重なる部分として、の確保などが盛り込まれたこと、これは前進として高く評価いたします。 一方で、車両が取得して蓄積するデータ、これをどう管理するかという、この具体的な方針は依然として示されておりません。 本日は、このについて、それぞれの担当省庁にお伺いいたします。まず、事故原因究明の観点からにお伺いします。車両の事故原因究明、こちらはの調査対象に車を加える方向で検討が進められていると承知をいたしております。2030年にサービス車両1万台という目標が掲げられていて、のスピードに原因究明の体制整備が遅れるようなことがあってはなりません。検討の現状と今後の進め方、お聞かせいただけますと幸いです。
- 石原大 国土交通省 物流・自動車局長お答え申し上げます。車両の事故時における原因究明体制の構築を進めることは、車両を社会に受け入れられる、こういうものとするため、そして安全な社会を実現するために重要だ、このように考えております。 におきましては、の下に令和6年10月に設置したにおきまして、車に系る事故調査機関として、を念頭に検討を行ったところであり、昨年5月末にその体制整備の方向性等について、中間を公表したところでございます。 としましては、この中間や累次の閣議決定を踏まえまして、における事故原因究明体制を構築できるよう、現在まさに所要の検討を行っているところでございます。委員ご指摘のとおり、車両ののスピードに遅れることのないよう、検討を着実に進めてまいりたいと考えております。
- 須田英太郎石原さん、ありがとうございます。この事故の原因究明体制の構築、こちらは、普及状況を見据えて、普及してから体制を整えるのでは遅いです。普及に先んじて体制を整えていくための検討を迅速に進めていただけますと幸いです。 次に、国家安全保障の観点からお伺いいたします。車両が取得する道路、建物、インフラの精密なは、大量に蓄積されれば、極めて機微なとなり得ます。もちろん、過度な規制は研究開発を阻害し、日本市場の魅力を損ないます。なので、一律にこういったデータの海外への持ち出しを制限するべきだとは考えておりません。 しかし、安全保障上のリスクに応じた適切な管理の仕組みは必要です。こういった精密ななどが外国政府や外国企業に蓄積された場合のリスクを政府としてどのように認識しておられますか。内閣官房にお伺いいたします。
- 早田豪 内閣官房 内閣官房国家安全保障局 内閣審議官お答えいたします。の実装に際しましては、車両が取得するデータから、ご指摘のなどさまざまなデータが用いられるものと承知しておりまして、こうしたデータが適切に取り扱われることは、の観点からも重要であると認識をしてございます。 また、一般論として申し上げれば、ご指摘のを含むについては、国の安全等の確保の観点から、たとえば、国の重要な施設等のデータが悪用されるリスク等が否定できないものと認識をしてございます。 このため、といたしましては、をめぐるデータにつきまして、リスクに応じた適切な対応を取られるよう、施策に関係する各省庁とも連携をしながら、必要な検討を行ってまいりたいと考えてございます。
- 須田英太郎早田さん、ありがとうございます。今おっしゃっていただいたように、リスクの認識があるとのことですので、その次に必要なのは、具体的な対応を誰がどう進めるのかという役割分担とその迅速な検討です。そこで、デジタル庁にお伺いします。今の内閣官房の問題意識を踏まえて、ルール整備をどのように進めていくお考えでしょうか、お答え願います。
- 岡田智裕 デジタル庁 審議官お答えいたします。今ほどからがございましたとおり、の運行に当たって取得されるさまざまなデータが適切に取り扱われることは、のを進めるに当たって大変重要であると認識をしてございます。 デジタル庁におきましては、の、事業化を早期に実現することを目的といたしまして、関係府省庁の支援策を集中的に投入するの公募を行いまして、3月に採択結果を公表したところでございます。をめぐるデータの取り扱いの重要性を踏まえまして、当該公募の申請に当たりましては、データの保存場所、データアクセス権限、セキュリティ対策等について必要な記載を求めた上で、この点も含めて外部有識者に審査をしていただき、採択地域を決定したところでございます。 今後ともをめぐるデータの管理につきましては、そのリスクに応じた適切な措置が講じられるよう、に関連する府省庁と緊密に連携いたしまして、必要な対応を検討してまいりたいと、このように考えております。
- 須田英太郎ありがとうございます。本来であれば、経産省とにもご質問したいなと思っていたんですけれども、時間がまいりましたので、別の機会にご質問させてください。申し訳ありません。 今申し上げましたような四つの論点、事故原因究明、そして国家の安全保障、研究開発の促進、プライバシー保護、こういう大きな論点が、のという一つのテーマだけで、複数の省庁にまたがっている。こういったテーマに関して、本日、どのような省庁がどのような方針で検討を進めていくのかの整理がされたこと、非常に重要だと考えております。省庁におかれましては、政府一体となった迅速な検討をよろしくお願いいたします。 以上でを終わります。ありがとうございました。